【Q&A】VSRADという検査で脳の萎縮度を調査 その結果について

更新日

去年1月に失神したことをきっかけに、総合病院で認知症の診察を受けました。
脳の萎縮度をMRIで調べる「VSRAD」という検査の結果、

関心領域内の萎縮の程度 1.98
脳全体の中で萎縮している領域の割合 4.02%
関心領域の中で萎縮している領域の割合 46.14%
関心領域の萎縮と脳全体の萎縮との比較 11.48倍

との解析結果をもとに「アルツハイマー病」と診断されました。ドネペジル5mgが処方されています。
初診察の1か月後、近所の内科医を紹介されました。処方を続けるようにとのことでした。(近所の先生は、会話をしてみてもなぜその様な診断されたのか疑問を感じるけど、総合病院の結果・指示だから続けましょうという感じです。)
私の場合、「軽度認知症」「アルツハイマー病による認知症」のどのレベル状態なのでしょうか?(69歳 男性)

専門家による回答

脳のMRIのみで認知症の有無やレベルを判断することはできません。VSRADで関心領域の萎縮があっても正常の人もいますし、アルツハイマー病とは異なる病気の人もいます。アルツハイマー病であってもVSRADで萎縮がみられない場合もあります。まずは、認知症があるかどうか、認知機能障害がどのレベル状態であるかを、認知機能検査(神経心理検査)によって、はっきりさせる必要があります。ドネペジルの適用があるのは「アルツハイマー病による認知症」の人です。ご自分で、あるいはご家族から見て、日常生活で特にお困りになることがないのであれば、おそらく「アルツハイマー病による認知症」の状態ではなく、ドネペジルを服用する必要はないでしょう。総合病院での認知機能検査の結果を確認してみてください。もし納得がいかないようでしたら、認知症の専門医にご相談する事をお勧めします。

(2016年12月6日(火)放送関連)

関連する病気の記事一覧