【Q&A】切迫性尿失禁 ストレスや生理との関係は?

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10年以上、切迫性尿失禁に悩まされていたのが、今年の夏ごろから半年ほど何事もなかったかのように落ち着いていました。ただ、その間は生理も10か月ほど止まっていました。それが今月に入り、生理が戻って来ると同時に、まだ失禁まではいかないレベルですが、切迫性の尿意を感じるようになってしまいました。生理の状況を考えると、尿失禁が復活してきたのは、ストレスによる影響ではないと思うのですが、どんな原因を考えれば良いのでしょうか?(45歳 女性)

専門家による回答

生理が止まっていた間は、過活動ぼうこう症状が消え、生理の再来と共に尿意切迫感も再び出現してきたとのことですね。その要因については正確にはわかりませんが、ホルモンと過活動ぼうこうの発症については以下のようなことが報告されています。 女性ホルモンであるエストロゲンは,一生を通じて大きく変動しており,それに伴い排尿にまつわる症状も変化するとされます。通常は、更年期でエストロゲンが低下すると、頻尿,尿意切迫感などの過活動ぼうこう症状の要因となると考えられています。しかしこの場合は、あなたの症状の変化とは逆になり、説明がつきません。 他方、排卵から月経までの期間には、プロゲステロン(黄体ホルモン)のレベルが上がりますが、それに伴い過活動ぼうこう症状が悪化するという報告もあります。したがって、生理の前に過活動ぼうこう症状が悪化することはありえる、と考えられます。このプロゲステロンレベルの変化が、あなたの症状の変化の一因になっているかもしれません。しかし、ホルモンと過活動ぼうこうの関係については不明なことも多く、今後の研究が待たれる領域です。

(2016年9月21日(水)放送関連)

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