【Q&A】常同行動の治療 オランザピンやSSRIなどの薬について

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77歳父について
77歳の父親が10年ほど前から発症しました。興奮したり怒って暴れたりなどの症状は、色々な薬を試した結果、オランザピンという薬でだいぶおさまりましたが。

【質問1】
この薬はこの先ずっと続けていても副作用など大丈夫なのでしょうか?また、週1回通っている高齢者施設で、同じ質問を延々とスタッフの方に繰り返すため、「不安からくると思うので、何か抑える為の薬をもらってください」と言われました。お医者さんがSSRIの塩酸セルトラリンを出してくれたので、半年以上のませましたが結局効きませんでした。
【質問2】
施設の方には「オランザピンは精神をダウンさせる薬で、SSRIはアップさせる薬なので、相反する効果の薬を飲んでも効かないのでは?」と言われたのですが、そうなのでしょうか?
【質問3】
SSRI以外に常同行動を抑える薬はないのでしょうか?(44歳 女性)

専門家による回答

常同行動に対するSSRIの効果は、ある程度有効な場合があるという程度ですので、症状が強い場合は、「クエチアピンフマル酸塩」「オランザピン」「リスペリドン」などのお薬を使い、全体に活動性を抑えることになります。少量であれば、抑えすぎることなく使えます。経過をみて落ち着いてくれば、さらに減量や中止を考慮することもできますが、長期に使用してはダメということはなく、あくまで症状との兼ね合いです。SSRIと併用して構いません。他には、気分安定化薬(抗てんかん薬)を使うこともあります。

(2016年4月20日(水)放送関連)

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