【Q&A】昔治療したアマルガム修復物・銀歯はとったほうがよい?

更新日

昔、治療した銀歯が気になっています。アマルガムというのでしょうか、体に様々な不調を引き起こす、と見聞きします。除去するかどうかの目安を教えてください。(45歳 女性)

専門家による回答

アマルガム修復物(銀歯)は、基本的には口の中で化学的に安定しており、これが体に何らかの影響を及ぼすことはありません。詰め物の周囲に新しく虫歯ができた、詰め物が外れた、詰め物の一部が欠けた、歯の色と違うなどの理由があって除去することはありますが、これらの理由なしで外すことは考えないほうがよいでしょう。アマルガムを削って外す際に水銀が蒸気化し、これを吸い込むリスクが生じることを考えるべきです。一方、アマルガムの廃絶に向けて取り組むというのが日本歯科医師会を含む国内の歯科医の基本的な姿勢です。しかし、アマルガムそのものが危険である、人体に有害であるということではありません。アマルガムという詰め物に水銀が使用されるため、水銀そのものを地球規模で廃絶しようという考え方に賛同し、また水銀によるさまざまなリスクを失くそうという考えから廃絶に取り組もうとしています。現実には、日本において、新しくアマルガムの詰め物をすることはほとんど行なわれてはいません。

(2016年6月7日(火)放送関連)

関連する病気の記事一覧