詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2019年5月 号に掲載されています。

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くも膜下出血は、脳の表面を覆う軟膜とくま膜の間にあるくも膜下腔という隙間で出血が起こる病気です。発症すると、突然頭を強く殴られたような激しい頭痛に襲われます。
発症した人の約3割が命を落とし、約4割が要介護状態になると報告されています。一命をとりとめても要介護になる可能性が高い注意が必要な病気です。
くも膜下出血の原因となるのが、脳の血管の一部がコブ状に膨らむ脳動脈瘤(りゅう)です。破裂しないでとどまっている状態を、未破裂脳動脈瘤と言います。未破裂脳動脈瘤の多くは、脳の太い血管が枝分かれする部分にできます。コブの壁は薄いため、血液の流れに耐えられなくなると破裂します。
すると、くも膜下腔に出血が広がり、くも膜下出血が起こります。
未破裂脳動脈瘤は、状態によって破裂する危険性が異なり、大きいほど破裂しやすいことがわかっています。直径3~4mmの小さな脳動脈瘤が破裂する危険度を1とすると、7~9mmは約3.4倍、10~24mmは約9倍、25mm以上だと約76倍も危険度が高くなります。
その他、こぶの形がいびつなもの、脳動脈瘤の根本が狭くてサイズの大きなものも破裂しやすいことがわかっています。
「大きさと破裂の危険性の関係」はこちら未破裂脳動脈瘤があることによって症状が現れ、自分で気づける場合があります。眼球を動かす動眼神経が脳動脈瘤によって圧迫されると、「物が二重に見える」「まぶたが下がる」「瞳孔が開く」といった、目の異変が現れることがあるのです。
症状はくも膜下出血を発症する数か月から数日前に現れます。気づいたらすぐに医療機関を受診して、MRA検査を受けましょう。
詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2019年5月 号に掲載されています。