【ストレス対策】原因、解消法と関連する病気[簡単セルフチェック]

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2016年、心の病に対する労災補償が認められた件数は469人にものぼり、過去最高を記録しました。長時間労働や強いストレスなどによってうつ病などを発症するケースが増えています。

ストレスに起因する労災認定・申請の推移グラフ
ストレスに起因する労災認定・請求の推移グラフ

認定はされてはいないものの、労災請求の件数も年々増えており、2016年には1,586人とこちらも過去最高の件数を示しました。2001年と比べると6倍以上も増加しています。

ストレスは大きな社会問題になっているといえるでしょう。上記の統計は働いている方が対象ですが、学生や主婦の方も置かれている立場によって様々なストレスにさらされているといえます。

今回は、そんなストレスに打ち勝つための知識として、セルフチェックの方法やストレスの原因、解消法などを解説します。

ストレスによる心身への影響

みなさんはストレスを感じている時、どのような変化を感じるでしょうか。人によっては、お酒が増えてしまったり、やけ食いをしてしまったり、行動に表れるケースが一つ考えられるでしょう。または、便秘や下痢など身体に直接現れてくる場合もあります。これらは、自分にストレスがたまっていることを自覚することができるサインとなります。

ストレスに強い・弱いの差はどこから生まれるのか

ストレスにさらされても、普段とほとんど変わらない人。逆に、少しのストレスで態度や体に簡単に出てしまう人。いろいろな人がいますが、その差は一体どこにあるのでしょうか。

要因は3つあると言われています。

ストレスへの抵抗力
ストレスへの抵抗力

  • 遺伝
  • 生育環境
  • 日頃の行動や思考

生まれつき体が強い人がいるのと同じように、遺伝的にストレスに強い場合が考えられます。脳内の不安・緊張に関わる物質に生まれつき多い、少ないがあります。そういった体のよってストレスへの抵抗力が変わってきます。

また、その人が幼少期育った環境もストレス耐性に大きく影響しています。例えば、小さい頃に虐待やネグレクトの経験があると、ストレスに弱くなるという報告があります。こういった場合、大人になってからストレスに弱くなり、うつ病を発症したり、ちょっとしたことで極度に落ち込んで死にたくなってしまったりといったことが起こります。

逆に適度な愛情を受けて大事にされながら育つと、ストレスに強い大人になるといえます。

ストレスへの抵抗力は生まれ持った体質と、幼少期の生育環境だけで決まるわけではありません。今までいろいろな経験をし、学習することによって培われた日々の行動や思考も大きく関係してきます。

どんな行動、思考パターンを身につければストレスに強くなれるかを考えてみることが、ストレスとうまく付き合っていく鍵になります。

ストレスが関係する主な病気

人によってストレスに耐えうる限界値は変わります。ストレスに一定の抵抗力があるとはいえ、溜め込むのは危険です。

例えば、ストレスが関係する主な病気にはどういったものがあるのでしょうか。

ストレスが関係する主な病気
ストレスが関係する主な病気
  • 頭痛、腹痛、下痢、かぜ
  • 高血圧、脂質異常症、糖尿病
  • 脳卒中、心筋梗塞
  • 胃・十二指腸潰瘍、過敏性調整症候群
  • 気管支ぜんそく、アトピー性皮膚炎
  • 甲状腺機能亢進症、リウマチ
  • がん
  • 慢性とう痛(頭痛・腰痛・関節痛)
  • うつ病
  • 不安障害
  • 睡眠障害
  • 自律神経失調症

など、様々な病気に関係しています。

ストレスホルモンについて

ホルモンには様々な種類があり、血圧や睡眠、食欲、愛情などあらゆる活動に関係しています。

ここで、2つのストレスホルモンに注目してみましょう。

ストレスに関連する2つのホルモン
ストレスに関連する2つのホルモン

  • 頑張るストレス:アドレナリン
  • 我慢するストレス:コルチゾール

仕事のノルマや受験勉強など、日々精一杯頑張っている方々が抱えるストレスは全身を興奮状態にする「アドレナリン」の分泌を促します。それにより、心拍数や血圧、血糖値が上昇し、心臓や血管などの体に反応をもたらします。

一方、満員電車や人付き合いなど、何かに耐えるストレスが続く状況では「コルチゾール」というホルモンが分泌されます。コルチゾールは体のストレスに対する抵抗力を高める一方で、免疫力低下を引き起こします。また、脳に働きかけ、落ち込みや不安といった心の反応をもたらします。

簡単にできる!ストレスチェックの方法

ストレスを限界まで溜め込まないように、自身のストレス状態を定期的にチェックすると良いでしょう。簡単にできる「余力チェック」というストレスチェック法をご紹介します。

<用意するもの>

  • 手帳またはカレンダー
  • ペン

余力チェックの手順はいたって簡単。1日の終わりに余力を0~100%で記録するだけです。

例えば、「今日は化粧を落とす気力さえないから、0%」や「録画したドラマを見る余力があるから60%」というように、深くは考えずに直感で余力パーセンテージを記録します。パーセンテージと一緒にその日の出来事や感想を添えておくと、後々振り返りを行う際に役立ちます。

ストレス発散の仕方、日々の行動を変えて賢くストレスに対処しよう

ストレス発散の仕方を間違えると、将来病気につながったり、別のストレスにさらされてしまったりする場合があります。特に、その場しのぎでストレスを避けようとする行動は、後々後悔するかもしれません。

ストレスを前向きに解消する行動、ストレスの原因を取り除いていく行動を心がけましょう。

コーピング(適切な気晴らし・ストレス解消法)

ストレスを前向きに解消する方法として、「コーピング」という対処法をご紹介します。コーピングとは、「上手に対処する」という意味をもつ言葉で、適切な気晴らしやストレスの発散方法を指します。

コーピングにおいて重要なのは事前に考えておくこと。ここで、今日の健康番組ディレクター(30代・女性)が作成したコーピングリストの一例です。

ストレスに対処するコーピングリストの一例
ストレスに対処するコーピングリストの一例

コーピングのコツ

コーピングリストには、ストレス発散につながるものならなんでも入れていいというわけではありません。以下の3つに注意しましょう。

1.ストレスが解決した後必ず自分のためになる行動にする

やけ酒ややけ食いなどは、後々自分のためにならない面もありますよね。将来の自分にとってメリットのある行動を選びましょう。

2.細分化して増やす

例えば「掃除をする」という行動でも、キッチンを掃除するのか、洗面台を掃除するのかなどは分けておくと良いでしょう。行動を起こす時に、気分や状況に合わせて、キッチンと洗面台どちらかを選べるようにするためです。

3.実際にどんどん試してみる

試してみるうちに、「今日はこちらの方がよかった」「今日はこちらの方が役にたった」のようなデータが蓄積されていきます。そういった積み重ねをもとによりよいストレス対処について考えていくとさらに質の高いコーピングが実現できます。

コーピングが多ければ多いほど状況に応じた選択肢を増やすことができます。ストレスの度合いや状況はその時々で異なりますので、対応するコーピングのバリエーションも多いほうが良いと言えます。

詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2018年5月号に詳しく掲載されています。

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