不整脈の原因は?加齢や高血圧、COPD、薬、コーヒーはリスクあり

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不整脈 胸が痛い 動悸(どうき)がする 胸・心臓 循環器・血管

危険な不整脈とは?3つの種類の症状チェックはこちら

不整脈の原因

加齢や心臓の病気が不整脈につながる

不整脈の原因

不整脈の原因はいくつかあります。
不整脈は60歳以上になると増えてくることから、「加齢」は原因の一つです。つまり、不整脈は誰にでも起こりうる状態ともいえます。
また、不整脈の発生に大きく影響するのが心臓の病気です。

  • 冠動脈が狭くなったり詰まったりすることで起こる「心筋梗塞」
  • 心臓の筋肉に異常があって心機能が低下する心筋症
  • 心臓のポンプ機能が低下する心不全
  • 心臓の中の弁に障害が起きて血液を送り出す機能に異常が生じる心臓弁膜症

などを患ったことがある人は特に注意が必要です。

心臓の病気以外でも不整脈につながる

心臓の病気以外の不整脈の原因

心臓の病気以外で特にリスクが高いのは、「高血圧」です。血圧が高くなると心臓の負担が増え、心臓が大きくなる心肥大になって不整脈が起こりやすくなります。
COPD(慢性閉塞性肺疾患)など重い肺の病気や甲状腺の病気なども不整脈の一因となります。

服用している薬が不整脈を引き起こす

そのほか、服用している薬が不整脈を引き起こす場合もあります。降圧薬や抗うつ薬の一部には、自律神経や心臓の電気の発生に影響する成分を含んでいるものがあるためです。
また、頻脈の治療薬である抗不整脈薬が効きすぎて、結果的に必要以上に脈を遅くしてしまい徐脈を引き起こすこともあります。

生活習慣も不整脈の原因の一つ

生活習慣も不整脈の原因となりえます。ストレスや睡眠不足、過労、喫煙、アルコールやコーヒーのとりすぎなどは、交感神経を刺激して電気の発生に異常を及ぼし、脈が乱れることがあります。
また、肥満の人も不整脈が多いことで知られています。

不整脈セルフチェック

不整脈を調べる方法

不整脈を自分で調べる方法

不整脈が起きているかどうかは、自分で脈をとって調べられます。
人さし指、中指、薬指の3本の腹で手首の親指側を触ります。10秒ぐらい脈をとってみて、少しおかしいなと思ったら、またさらに10秒間脈をとってみてください。規則性がないと感じたら不整脈の可能性があります。
正常な拍動は、一定のリズムで、1分間に60~100回程度です。

自分で脈をとってみて不整脈かもしれないと感じても、「トン・ト・トン・トン・トン」というような脈がとぶタイプの「期外収縮」であれば問題ないことが多いです。

脈を測るのに適したタイミングとは

1日のうちで脈を測るのに適しているのは、朝目覚めた時、もしくは夜寝入る時です。この状態が最も安静にしている状態だからです。

不整脈で受診をしたほうがよい場合

不整脈で受診したほうがよい人

脈のリズムが一定でないからと言って、すぐに医療機関を受診した方がいいというわけではありません。不整脈があってもそのほとんどは期外収縮であり、問題のないものです。脈の乱れがあって、さらに、めまい、だるさ、動悸・息切れ、失神、胸部の痛み・不快感などが伴う人は必ず受診をしてください。
また、不整脈があって心配・不安を感じている人は、一度、循環器内科の受診をおすすめします。

健康な人でも、正常な時の自分の脈を測って、どんな脈が自分の脈なのか知っておくのも重要なことです。

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