心不全とは

心不全とは、「心臓の機能が低下して十分な量の血液を全身に送り出せない状態」のことです。
心臓は全身に血液を送り出すポンプの働きをしていますが、心臓に酸素や栄養を送る冠動脈が詰まってしまったり、さまざまな原因で心臓の壁が厚くなってしまったりすると、そのポンプ機能がうまく働かなくなり、心不全になります。
心不全になると命を失う危険性が高く、急性心不全で入院した人の約6%が入院中に亡くなり、約22%が1年以内に亡くなります。また、約16%の人が心不全によって再入院するといわれています。これは治療の難しいがんに匹敵します。
しかし、心不全の深刻さは十分理解されていません。そこで、2017年に日本循環器学会と日本心不全学会が「心臓が悪いために、息切れやむくみが起こり、だんだん悪くなり、生命を縮める病気」という心不全のわかりやすい定義を新しく発表しました。