※この映像はNHK認知症キャンペーンの一環として2015年から2016年に放送された番組です。
マスター:ようこそいらっしゃいました。認知症カフェ『どーも』です。認知症を正しく知って治療、介護、予防をどういう風にすれば良いのか、このカフェから発信してまいります。
藤田:マスター、シュークリームとチーズケーキまだですか?
マスター:はい、ただいま。はい、どうぞ。
藤田:ふぁー、まあきれい。
マスター:藤田さん、ちょっと甘いもの食べすぎですよ。
藤田:だって、ここのケーキ美味しいんですもん。
マスター:甘いものを食べすぎると、認知症になるかもしれませんよ。
藤田:ええ!?どういうことですか?
マスター:今日はね、詳しい方お招きしております。小原知之さんです。小原さんは福岡県の久山町で、どんな病気が認知症と関係があるのかを研究されてまして、これは世界的な研究だそうです。
藤田:あぁ、そうですか。
小原:生活習慣によって起こってくる生活習慣病が、認知症のリスクを上げるということが分かってきたんです。
藤田:あげる...。どんな生活習慣病に気をつけたらいいんですか?
藤田:そこなんです。まずはやはり高血圧です。血圧が高いとどうなるかっていうのを、こちらご覧下さい。これはいわゆる老年期、ご高齢になった時の高血圧がある方っていうのは、血管性の認知症になるリスクが約5倍ぐらい高くなっていることを示しています。黄色が中年期です。

小原:いわゆる働き盛りの時の高血圧になると、リスクが6倍から10倍高くなっちゃう。
マスター:老年期よりも中年期なんですか?
小原:そうなんです。血圧が高い状態が続くと脳の血管がダメージを受けて、固くなったり、時に破れたりします。それが働き盛りの若い頃から高い血圧が続くことによって、より血管が障害を受けてしまうという。その結果としてリスクがさらに高くなっちゃう。
マスター:私たちの年齢ですよね。
小原:そうですね
マスター:藤田さん血圧は大丈夫ですか?
藤田:わ、私はね、割と大丈夫だと思います。でも、しょっちゅうは測ってないなぁ。そういえば。
マスター:他の生活習慣病ってどういうのがあるんですか?
小原:そうですね、我々が最も注意しないといけないのかなと私が考えているのが、血液の中の血糖値、いわゆる糖分が高くなる病気、糖尿病です。
藤田:あー。
マスター:糖尿病。
小原:見てください。糖尿病があると血管性認知症になるリスクが約2倍。同じように、アルツハイマー病も2倍高くなるんです。

藤田:あららららら
マスター:ちゃんと検査してますか?
藤田:い、やあ、え、あぁ?ふふふ、、まぁ、ちゃんとしてないかな最近。
マスター:ふふふ。たしかに糖尿病というのはよく聞くんですけど、いろんな病気を引き起こしますよね。
小原:そうですね。いわゆる血糖値が高い状態が続くと、脳の血管がボロボロになるだけではなくて、脳の老化というのも促進されちゃうんです。この糖尿病というのがですね、今すごく増えてきているんですが、特に高齢者の糖尿病が増えてきているんですね。
一般的に年をとってくると、少しずつ糖分を代謝する能力って落ちてくるんですね。高齢者の糖尿病が増えてきているという結果が、今アルツハイマー病が増えていると報道で聞きますけど、それにつながっている可能性がある。
藤田:可能性がある。
マスター:糖尿病とか高血圧の人にとってはとってもショッキングな話ですよね。
藤田:ショックですよ。
小原:血糖値をしっかり管理するっていうのと血圧を管理するっていうことで、認知症のリスクはかなり減らせる可能性が高いです。

藤田:つまり生活習慣病だから生活習慣を変えればそのリスクは減っていくっていうことですね。
小原:そうです。なので病気になったからといって悲観するのではなく、きちんと適切に管理して維持するということが、将来の認知症のリスクを下げる可能性があります。
マスター:今お話を聞いてて、前向きに考えられるようにちゃんと対応しなくちゃいけないということですよね。
小原:そうですね。
藤田:そういうリスクがあるぞっていうことわかってて、治すっていうかそういうチャンスでもあるわけですね。
小原:そうです。
藤田:じゃあこれは...今、やめよう。っていうかちょっと減らして、ね!全くとらないっていうんじゃちょっと、やっぱりハッピーホルモンが私、必要なので。ちょっとにします。