詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2019年2月号に詳しく掲載されています。

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双極性障害は、気分が高まる「躁(そう)」と気分が落ち込む「うつ」を繰り返す病気です。多くの場合、最初はうつ状態が現れます。その後、しばらくはうつが繰り返されます。あるとき、軽い状態の躁、「軽躁(けいそう)」が現れます。これは日常生活に支障がない状態で、活動的になったり、明るくなったりします。
周囲の人からはいつもと様子が違って見えますが、本人は気分がよく気付かないことがあります。そして、再びうつ状態が現れ、本格的な躁状態が現れるようになります。治療せずにいると、躁とうつを頻繁に繰り返すようになります。
双極性障害の症状双極性障害にははっきりとした躁とうつがある「双極Ⅰ型」と、軽躁とうつがある「双極Ⅱ型」に分けられ、このタイプにより使う薬が異なります。
双極Ⅰ型では気分安定薬と新規抗精神病薬が使われます。
気分安定薬は気分の波を小さくする薬で、リチウム・バルプロ酸・カルバマゼピン・ラモトリギンがあります。新規抗精神病薬は従来のものより副作用が少なくなった抗精神病薬です。オランザピン、アリピプラゾール、クエチアピン、リスペリドン、アセナピンがあります。新規抗精神病薬を併用することで、気分安定薬が早く効くと考えられています。
軽躁状態では生活に支障がないので、双極Ⅱ型ではうつ状態の治療や予防が重要となります。気分安定薬のリチウム・ラモトリギンのいずれかを基本に、新規抗精神病薬のオランザピン・クエチアピンを併用します。
双極性障害の人が抗うつ薬を単独で使うと、効果がないだけではなく、うつ状態から急に躁状態にシフトする「躁転(そうてん)」が現れることや、イライラや不眠などの症状が出てくる「賦(ふ)活症候群」を招くことがあるので注意が必要です。ただし、気分安定薬や新規抗精神病薬と併用して、抗うつ薬が慎重に使われることもあります。
詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2019年2月号に詳しく掲載されています。