詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2018年8月 号に掲載されています。

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思春期は、大人へと変わっていく途中のとても不安定な時期なので、悩みなどをきっかけに、心の病を発症することがあります。心の病の中でも「うつ病」は、実は小学生でもなることがあり、中学生以降は急激に増えて大人と変わらない頻度で起きているという報告もあるので注意が必要です。
また、本人の回復には学校や医療機関だけではなく、家族や友人など、周囲の人の援助が役にたつ事が多いため、周りの人たちの接し方が大切です。番組では、16歳から22歳の女性5人に集まってもらい、心の悩みや周囲の接し方について聞いてみました。
本人の言う通りに放っておいてしまうと、本当は「助けて欲しい」というサインを出していたのに、それを見逃してしまうこともあるので、コミュニケーションを断つことはオススメできません。
接し方のヒントは、周囲の対応として「ドアを開けておく」ということです。なんのことだか、わかりますか?
そうなんです。オススメは「心のドアを開けておく」接し方です。イギリスでは「オープンドア」と呼んでいて、いつでも援助ができるような関係や可能性を残しておく。
つまり、"オファー"はするけど、"強要"はしない接し方が重要だと考えています。
具体的な声のかけ方として次の例があります。
★「何かして欲しいことがあったら言ってね」
★「いつでも力になるから、声をかけてね」
★「困ったことがあったら言ってね」
「私はあなたの話をいつでも聞く用意がある」というメッセージを伝えて、いつか相手から相談してもらえるような環境づくりを周囲の人たちが意識することが重要です。
メールなど、相手の表情が見えない状況での声かけは、何気ない言葉でも相手にとってはとても意味のあるものになって傷ついてしまうこともあり、とても難しいものです。やはり直接会ってお話をして、相手の顔色が変わったりしたら「まずいこと言っちゃった?」と言えるようにするのが適切です。
うつの代表的な症状は「やる気が出ない」、「気分が1日の間に変動する」といったことがありますが、思春期のうつ症状では「落ち込む」よりも「怒りっぽく」なったり、「眠れない」のではなく「過眠」になったり、「食欲が減る」のではなく「増加」傾向にあります。こうした変化を見逃さないことも重要です。
心の悩みは親や友人だけでなく、「学校の担任」や「スクールカウンセラー」、医療機関では「かかりつけの小児科医」や「児童・思春期精神科」にも相談ができます。
詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2018年8月 号に掲載されています。