腰痛のタイプ(種類と原因) ①画像で診断できる腰痛まとめ(がん、骨折を含む)

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画像診断できる腰痛のタイプ

腰痛のタイプ

腰痛にはたくさんのタイプがあります。ほとんどの腰痛は1か月以内に痛みがなくなる心配のないものですが、ごくまれに命に関わる腰痛もあるので注意が必要です。腰痛は、「画像で診断できる腰痛」と「画像で診断できない腰痛」に大きく分けることができます。

画像診断できるタイプ

画像で診断できるタイプには、「がん」「化膿(のう)性脊椎炎」「椎間板ヘルニア」「腰部脊柱管狭窄(さく)」「圧迫骨折」「終板の障害」などがあります。

がん

がんの骨転移

ごくまれに、がんが原因で腰痛が生じていることがあります。腰痛を引き起こす「がん」には、「骨のがん」「がんの骨転移」「すい臓がん」「大腸がん」などがあります。
もしも、問診と痛みの症状で、すい臓や大腸のがんが疑われた場合は、内臓を撮影して、がんがないかどうか確かめる必要があります。腰痛の診断では、がんを見逃さないことが、最も重要です。

多くの腰痛は、安静にしていると痛みがないのですが、がんが原因の場合、「安静にしていても痛む」という特徴があります

化膿性脊椎炎

化膿性脊椎炎

化膿性脊椎炎は、細菌が骨の中に侵入し、脊椎を化膿させる病気です。進行すると、血液の中に細菌が入り込んで「敗血症」を発症し、命に関わることがあります。

化膿性脊椎炎の場合も、「安静にしていても痛む」という特徴があります。

椎間板へルニア

椎間板へルニア
椎間板へルニア

腰椎と腰椎の間でクッションの役割をしている軟骨状の組織「椎間板」にひびが入り、中心にある「髄核」が飛び出して、背中側にある「神経」に炎症などを引き起こすのが「椎間板ヘルニア」です。

椎間板ヘルニアは、20~40代の若い世代に多く発症します。一般に、椎間板ヘルニアの症状は、「腰痛」から始まり、その後、お尻から脚にかけて痛みやしびれが生じます。椎間板ヘルニアは、「前かがみの姿勢」になると腰の痛みと脚のしびれが強くなるのが大きな特徴です。

腰部脊柱管狭窄

正常
腰部脊柱管狭窄

腰部脊柱管狭窄は、腰椎の後ろ側にある神経が通るトンネル「脊柱管」が狭くなり、中を通る神経が圧迫される病気です。

腰部脊柱管狭窄は、40代後半から発症し、高齢になるほど発症しやすくなります。症状としては、腰痛のほかに、お尻から脚にかけてのしびれや痛み、歩いていると症状が強くなって歩けなくなる「間欠跛行(かんけつはこう)」などがあります。腰部脊柱管狭窄の特徴は椎間板ヘルニアと正反対です。前かがみになると楽になり、体を後ろに反らすと、しびれ・痛みが強くなります。

圧迫骨折

圧迫骨折

骨粗しょう症によって、骨がスカスカになり、押しつぶされるように骨が変形してしまうのが「圧迫骨折」です。骨粗しょう症による圧迫骨折は、70歳以上の女性に多く起こります。圧迫骨折では症状が出ないこともありますが、お尻から脚にかけて、しびれや痛みが出ることがあります。身長が4cm以上低くなり、背中が丸くなっているなら、圧迫骨折の可能性があります。

終板の障害

終板の障害
終板の障害

「終板の障害」は、最近、注目されているタイプです。腰椎と椎間板が接している部分が終板です。終板には神経や血管が多く通っています。ここに細菌が感染したり、アミロイドという物質がたまったりして、むくみが生じることで、痛みが起きると考えられています。

ただし、まだわかっていないこともあります。前かがみで「腰痛」が出るけれども、お尻から脚にかけての「しびれや痛み」が起こらないことが特徴です。

詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2018年7月号に詳しく掲載されています。

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