【患者体験談】突然、耳の聞こえが悪くなる「急性低音障害型感音難聴」

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急性低音障害型感音難聴になったとき -私のチョイス-

ある日突然 耳が聞こえなくなった

Aさん(34歳・女性)が症状に気づいたのは、すぐそばにいた夫に話しかけられたときのことでした。

夫の声は「そうだ.........だけど......しようか?」と、途切れ途切れになって、あまり聞き取れなかったのです。飛行機に乗った時のような「耳がこもった」感じもありました。

症状のおさまる気配がなかったため、3日後に耳鼻科を受診。検査の結果告げられた病名は「急性低音障害型感音難聴」でした。低音だけが聞き取りにくくなる難聴だったのです。Aさんの場合、高い音は左右それほど差がありませんでしたが、低い音については、右耳の聴力が明らかに落ちていました。

「急性低音障害型感音難聴」とは?

「急性低音障害型感音難聴」は、なぜ起きるのでしょうか?

内耳にある、うずまき型の管「蝸牛(かぎゅう)」の中は、有毛細胞という細胞に音の信号を伝えるリンパ液で満たされています。しかし何らかの原因で、このリンパ液の代謝が悪くなり、過剰にたまってしまうことがあります。たまり過ぎたリンパ液は有毛細胞を圧迫するため、有毛細胞が正常に働かなくなって、音が聞き取りづらくなるのです。

これは低い音を聞き取る部分の有毛細胞で起きやすいため、低い音だけが聞こえにくくなってしまうと考えられます。

「急性低音障害型感音難聴」治療と再発対策

急性低音障害型感音難聴と診断されたAさんは、ステロイドののみ薬を処方されました。これをのみ始めて4日ほどで症状は改善してきました。ところが、さらに3日ほどすると、聞こえづらさや耳のこもった感じが再発しただけでなく、音が頭に響くなど、これまでなかった症状まで現れたのです。
そこで、ステロイドに加え利尿薬を使った治療も開始しました。利尿薬は体内の水分の循環を促すことで、リンパ液の代謝を活発にします。その結果、Aさんの症状は1か月ほどで徐々に改善されていきました。

急性低音障害型感音難聴は、再発することが多いといわれています。その原因として、多いのが「ストレス」です。ストレスによって自律神経が乱れるとリンパ液の代謝が悪くなるため、症状が再発してしまうのではないかと考えられています。

ストレスをためないよう、積極的に気分転換した方がよいと医師から勧められたAさん。再発予防のために、時間を見つけては散歩をするようにしています。わずかな時間、近所を歩いて風を感じ、季節の花を見つけたりするだけでも気分転換になるといいます。

この記事は以下の番組から作成しています

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