詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2018年4月 号に掲載されています。

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腫瘍の進行度を示すステージや、腫瘍の種類、患者さんの状態に応じて治療法が計画されます。骨の肉腫であっても、軟部肉腫であっても、根治のために最も重要な治療は、「手術(外科治療)」です。術前にMRIなどの画像検査による十分な評価を行い、再発の可能性を減らすために、腫瘍のまわりの健常な組織を含めて広めに切除(広範切除)します。手術で、骨や血管を切除した場合には、人工関節や、血管移植による再建を行います。骨肉腫やユーイング肉腫など、悪性度の高い肉腫に対しては、手術に加えて「薬(抗がん剤)」による化学療法が行われ、腫瘍の組織型に応じて薬剤が選択されます。肉腫の大きさや場所によって、手術のみでの切除が困難な場合に、補助的な治療法として「放射線」による治療が行われます。
日本では国立がん研究センターなどの病院や大学、企業が、海外の医療機関とも協力して、新しい治療や新薬の開発にあたっています。これまで、再発、転移した軟部肉腫に対する抗がん剤としては、限られた数の薬しかありませんでしたが、2012年にパゾパニブ、2015年にトラベクテジンという薬が承認されました。また、2016年にはエリブリンが、軟部肉腫にも適応拡大で使えるようになりました。また2016年には、切除不適応な肉腫に対して、重粒子線治療が保険適用になっています。
腫瘍の種類や、病気のステージなどによって異なりますが、「骨の腫瘍」の場合は、全体の平均として、5年生存率は60%~70%です。「軟部腫瘍」の場合も、腫瘍の種類などによって異なりますが、全体の平均として、5年生存率は70%~80%です。
詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2018年4月 号に掲載されています。