便失禁の対策 -生活習慣改善と薬物治療-

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初期診療で行う検査

初期診療で行う検査

2017年2月に刊行された『便失禁診療ガイドライン』によると、一般内科医や婦人科医などが行う初期段階の診療では「初期診療」を行います。便失禁による生活への影響などを問診したり、肛門の様子や痔(じ)の有無、肛門括約筋(こうもんかつやくきん)や直腸の状態などを触診したりします。それ以外にも、大腸内視鏡検査などの画像検査で肛門や腸を調べ、大腸がんや、直腸が肛門から飛び出てしまう直腸脱など、便失禁の原因となる病気がないかどうかを確認します。

生活改善と薬による治療

便失禁の原因になる病気が確認できない場合は、食事・生活・排便習慣指導と、薬による治療を行います。

まず、食物繊維をとることで便の状態をよくする、アルコールやカフェインなど下痢の原因となる飲み物を控える、外出前や就寝前などに排便しておくなど、日ごろの生活を改善していきます。薬では、ポリカルボフィルカルシウムという高分子ポリマーを含む薬には、腸の中で水分を吸って膨らみ、下痢を防いだり、便を固形化したりする働きがあります。またロペラミド塩酸塩は下痢止めの薬です。

こうした初期治療を行うと、生活などの指導で半数近い患者さんに改善が見られ、薬による治療では9割近くの患者さんに改善が見られたという報告があります。
初期診療で十分に改善しない場合は、専門的治療に進むことになります。

病院で受けられる専門的な治療方法