【指定難病】前頭側頭型認知症の症状や特徴・セルフチェック

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前頭側頭型認知症とは

前頭側頭型認知症とは

前頭側頭型認知症は、異常なたんぱく質によって脳が部分的に萎縮していく病気です。アルツハイマー病の場合は、脳の海馬という記憶を司る部分から萎縮していきますが、前頭側頭型認知症の場合は脳の前頭葉側頭葉のいずれかが萎縮し始めることで発症します。進行すると、側頭葉と前頭葉ともに萎縮していきます。
前頭側頭型認知症を発症しやすい人は、50~60歳代と比較的若く、65歳未満に起こる「若年性認知症」の主な原因の1つとなっており、2015年に厚生労働省により「指定難病」に認定されています。
前頭側頭型認知症は、まだ理解が十分にされていない病気のため、アルツハイマー病と間違えられやすく、見逃されやすいことが多いと考えられています。

前頭側頭型認知症の症状チェック

前頭側頭型認知症の症状チェック

前頭側頭型認知症の症状チェック

前頭側頭型認知症の症状チェック

前頭側頭型認知症は、初期に特徴的な症状が現れます。早期発見に役立つ症状チェックを紹介します。

①「利き手」「長所」など知っているはずの言葉を聞いても意味がわからない
②知人や友人の顔を見ても誰かわからない
③店頭や人の家の庭先にあるものを勝手に持っていく
④一時停止違反や信号無視など交通違反を繰り返す
⑤毎日のように急に出かける
⑥甘いものが過剰に好きになる、毎日同じ料理を食べる、食べ物をあればあるだけ食べる

①②が側頭葉から萎縮する「側頭型」の症状で、③④⑤が前頭葉から萎縮する「前頭型」の症状、⑥はどちらが萎縮しても起こる症状です。

この6つの項目のうち、1つでも当てはまれば、前頭側頭型認知症が疑われます。

前頭側頭型認知症の症状の特徴

言葉がわからない -左側頭葉の萎縮による症状-

前頭側頭型認知症は、側頭型から始まることが多いのですが、左側の側頭葉が萎縮すると、知っている言葉を聞いても意味がわからなくなります。最初の頃は、あまり使わない言葉からわからなくなるため、会話に不自由はありません。ところが、進行するにつれ、えんぴつ、冷蔵庫などよく使う言葉の意味もわからなくなり、さらに進行すると限られた言葉しか使えなくなります。

初期症状をチェックするには、ほかにも「団子」、「海老」という漢字を読んでもらう方法があります。"だんし"、"かいろう"など文字通りにしか読めなかったり、意味を聞くと、"男の子""海の老人"などと答えたりしたら、左側の側頭型が疑われます。

人物がわからない -右側頭葉の萎縮による症状-

右側の側頭葉が萎縮すると、知り合いの顔を見ても誰かわからなくなります。

気ままに見える行動 -前頭葉の萎縮による症状-

前頭葉が萎縮すると、いろいろな刺激に対する反応や欲求を抑えることが難しくなるため、目に見えるものを欲しいと思って、店頭に並ぶ商品などを勝手に持っていったりするケースもあります。また、一時停止違反や信号無視など交通違反を繰り返したり、毎日のように急に外出するなど、周囲からは気ままに見える行動をとるようになります。

同じ行動を繰り返す -前頭型、側頭型に共通する症状-

前頭型、側頭型ともに特徴的なのが同じ行動を繰り返す「常同行動」です。甘い物を過剰に好きになることが多く、毎日同じ料理を食べたり、あるだけ食べたりします。

前頭側頭型認知症の初期段階では、まだ記憶力や自分のいる場所や日付、時間などを把握する力も維持されているので、一人で外出しても迷うことはありません。また、困った行動について指摘されても初期なら、会話の理解力があるため、やめるケースが多くみられます。ただ、進行すると再び同じ行動をとるようになります。