女性の約10人に1人!鉄不足による貧血

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貧血とは?

貧血の診断基準

2015年の厚生労働省の調査によれば、日本人女性の約10人に1人は貧血。

月経のある女性に絞ると、その数は5人に1人とも言われています。

貧血というと「血が少なくなる」というイメージを持つ人がいますが、血液そのものの量は変わりません。

貧血とは血液中の、「赤血球」の「量」と「質」が低下している状態です。

この状態になると、駅の階段を登るような軽い動作でも動悸、息切れがする、疲れやすい、顔色が悪くなる、頭が重いなどの症状が出ます。

医療機関では、ヘモグロビンの値が成人男性で「13g/dL未満」成人女性で「12g/dL未満」80歳以上の場合は「11g/dL未満」で貧血と診断されます。

鉄不足で起きる 鉄欠乏性貧血とは?

鉄不足による症状

貧血の中でも、一番多いのが鉄不足によって起きる「鉄欠乏性貧血」です。

鉄欠乏性貧血になると、貧血で起きる症状と併せて、鉄不足そのものが体に起こす症状も出ることがあります。

例えば、爪の変形、就寝時に足がむずむずして寝付けない「レストレスレッグス症候群」、そしてまれな症状ではありますが、氷を食べたくなるという症状が出る人もいます。

「鉄欠乏性貧血」の治療や予防はこちら

どうして鉄不足になるの?

鉄不足の原因
出欠の原因

私たちの体には常に鉄が貯蓄されており、そのほとんどは繰り返し体内で再利用されています。

体外へ排出されるのはわずかな量で、主に汗、尿、便などから排出されます。

それでも貧血が起こってしまう場合、理由は大きく分けて3つ考えられます。

1.食べ物から十分な鉄をとれていない

1日の鉄の推奨量は成人男性で大体7.0mg~7.5mg
月経のある女性は経血で鉄分を多く失うので、10.5mgと言われています。
2016年の日本人の鉄の平均摂取量は7.4mgなので、閉経前の女性は特に鉄の摂取不足と言えます。

2:需要の増加

成長期や妊娠、授乳期の人は体内で通常よりも多くの必要とするので、鉄不足になりやすいです。

3:出血

◆女性...月経
 症状が特に強い場合には、女性の疾患(子宮筋腫や子宮内膜症など)が疑われます
◆閉経後の方・男性...胃や腸の潰瘍、ポリープ、痔など
◆そのほか...子宮がんや大腸がんなど。がんの発生した部分から慢性的に出血していることがあります。

「かくれ貧血」って何?

正式には「潜在性鉄欠乏」といい、貧血予備軍の状態です。

病気ではありませんが、放っておくと、鉄剤を服用しなければ改善しないほどの貧血になってしまう可能性もあるので、注意が必要です。

私たちの体にはヘモグロビンに使われている鉄の他に「貯蔵鉄」という予備の鉄を持っています。

一見ヘモグロビンの値に異変はなくても、貯蔵鉄が減っていることがあるのです。

月経のある女性、また、成長期のお子さんは潜在性鉄欠乏の可能性が高く、注意が必要です。

普段から積極的に鉄を摂取してください。

詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2018年2月号に詳しく掲載されています。

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