息切れやぜんそくを引き起こすCOPDとは
COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、主にたばこを吸う人に起こる肺の病気で、国内の患者数は約500万人と推定されています。たばこの煙には、ニコチンやタール、PM2.5の粒子など、さまざまな有害物質が含まれているため、たばこを長く吸い続けていると、次第に肺や気管支が黒く汚れて炎症を起こし、せきやたんが出るようになります。そうして肺の炎症が進んでいくと、酸素を取り込む肺胞の壁が破壊され、酸素と二酸化炭素の交換ができなくなります。
その結果、息を一気に吐けなくなるので、体を動かす際に必要な量の酸素を取り込めず、すぐに息切れしてしまいます。一度壊れた肺胞の壁は元には戻りません。




さらにたばこを吸い続けていると重症化し、かぜをひいたときなどに夜中にゼーゼーヒューヒューというぜんそく症状の発作が起きたり、呼吸そのものがつらくなったりします。また、肺高血圧症という病気を併発して、心臓に大きな負担がかかる場合もあります。
COPDの症状は息切れ、慢性的なせきやたん

COPDの代表的な症状は息切れです。初期のうちは症状はほとんど現れませんが、次第に階段や坂道を上がるときに息切れするようになります。進行すると、平地を歩いていても息切れが起こるようになります。さらに進行すると、座ったり寝たりしている安静時でも呼吸が苦しくなるようになります。また、せき・たんが慢性的に出るようになります。
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