感染者約2000万人!? 結核の感染経路とうつる原因、予防法

更新日

結核 熱がある せきがでる 体がだるい せきがでる 体がだるい 呼吸器 のど 呼吸器 のど

結核は結核菌の感染が原因、感染者は約2000万人!

結核 年齢別既感染率

結核菌に感染して肺などに炎症を起こす病気が結核です。結核菌に感染している人は、国内では約2000万人いると推定されており、毎年およそ2000人が結核で亡くなっています。感染している人の多くは、結核の患者さんが多かった昭和20~30年代に、知らないうちに感染してしまった人たちです。そのため、多くは高齢者で、70歳代で約40%、80歳代だと約70%が結核菌に感染していると考えられています。

結核菌に感染した人のうち、結核を発病するのは、生涯で10%程度ですが、感染している以上は発病する危険性があります。
結核は重症化すると命に関わる危険な病気ですので、注意が必要です。

免疫の働きが弱まると発病しやすい

感染経路

結核を発病した人が室内でせきなどをすると、結核菌は空気中をただよいます。すると、そこに居合わせた人が吸い込むことで、肺に菌が侵入します。

通常は、たんにくるまれて菌が体外へ押し出されるため、感染することはありませんが、肺の奥まで吸い込んだ場合は、結核菌が肺に定着して感染します。多くの人は、感染しても結核菌に抵抗する免疫を獲得して、その増殖を抑え込むため発病しません。ただし、免疫の働きが弱くなって、結核菌の増殖を抑えられなくなると発病します。

こんな症状が出たら要注意! 結核のサインかも?

結核発病
結核の症状

結核を発病すると、微熱やせき、色のついたたん、体のだるさといった症状が現れます。進行すると息切れがしたり、血の混じったたんが出ることがあり、重症化すると死に至ることもあります。また、せきなどにより、周りの人に感染を広げるおそれがあります。

結核の症状は、かぜの症状とよく似ているため、かぜと間違えられる場合があります。かぜのような症状が長く続く場合は、早めに受診して適切な治療を受けることが大切です。

知っておきたい! 結核感染の予防法とは?

高齢になるほど結核菌に対する免疫の働きが低下するため、発病しやすくなります。発病を予防したり、感染予防を心がけたりすることが大切です。

結核の発病予防対策

結核 発病予防対策

発病を予防するには、免疫の働きを保つ生活を心がけましょう。そのためには、十分な睡眠をとる、バランスのとれた食事をとる、適度な運動をすることなどを習慣づけます。また、無理なダイエットは避け、喫煙者は禁煙を目指します。

糖尿病は、結核発病の要因になったり、結核と同時に見つかったりするケースが増えています。食事や運動で糖尿病の予防や改善に取り組むとともに、定期的に健康診断を受けて血糖値のチェックを行いましょう。

乳幼児は、結核菌に感染すると発病しやすく、重症化すると命に関わることが多くあります。そのため、生後6か月から1年以内にBCG接種を受けましょう。

結核の感染予防対策

結核 感染予防対策

発病の予防だけでなく、結核菌の感染予防も重要です。高齢者に限らず、感染する可能性はあらゆる世代の人にあるため注意が必要です。

換気の悪い場所では、結核に発病した人のせきやくしゃみから出た結核菌が、数時間は空中にただよっています。また、不特定多数の人が利用する場所ほど、発病した人がいる可能性が高くなります。屋内で過ごす場合は、こうした場所での長時間の滞在はなるべく避けましょう。

高齢者は定期的に検査を受けることが大切

結核は症状が悪化すると死に至る可能性もある危険な病気ですので、早期に受診して治療を行うことが必要です。特に高齢者の方は結核に感染している人が非常に多く、発病するリスクも高くなるので定期的にエックス線検査を受けるようにしましょう。

「結核の発病の危険度をチェックする方法や詳しい検査方法、治療法」について詳しく知りたい方はこちら

詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2017年2月号に詳しく掲載されています。

きょうの健康テキスト
テキストのご案内
※品切れの際はご容赦ください。
購入をご希望の方は書店かNHK出版お客様注文センター
0570-000-321まで
くわしくはこちら

この記事は以下の番組から作成しています

  • きょうの健康 放送
    肺の病気 総力特集「結核」