背浮きで待つ
夏は水の事故が増える季節です。水の事故の7~8割は、魚取りや釣り、水辺を歩いているときなど、服を着て靴を履いた状態で起きています。そういった場合に身を守る方法が背浮きです。背浮きとは、ラッコが水に浮いている体勢のように、背中を下にして水に浮くことをいいます。この状態で待てば、水面から鼻と口が出て呼吸ができるだけでなく、衣服内の空気が上に抜けにくいので、さらに浮きやすくなります。
着衣泳は、着衣のまま背浮きで救助を待つ技術です。着衣で水に落ちたときは、両手で下向きに水をかきつつ、徐々にあおむけになり、力を抜いて背浮きの体勢になります。大切なのは、垂直の体勢の時に息を吐いてしまうと、体がそのまま沈んでしまうので、浮き上がるまでは絶対に息を吐かないようにすることです。