泌尿器の病気 最新情報「腎臓のがん」

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早期がんの治療

早期がんの治療

腎臓のがんは、尿をつくる尿細管の細胞ががん化した腎がんと、尿が集まる腎盂[じんう]にできる腎盂がんに分けられます。患者数が多いのは今回取り上げる腎がんです。「肥満」「喫煙」「高血圧」などが大きな原因で、石油系の有機溶媒やカドミウム、アスベストなどに長くさらされることもリスクを高めます。
一般に、腎がんが腎臓にとどまっている場合を早期がんといい、最も有効な治療は手術です。早期の段階で治療を受ければ、完全な治癒も可能です。がんが大きい場合は、がんができた側の腎臓を全摘出しますが、がんの大きさが4cm以下の場合は、がんとその周囲を手術で切除する部分切除が行われます。腎臓を残すことで、将来、透析治療になる可能性を減らすことができます。手術法には、大きく分けて、開腹手術腹腔[くう]鏡手術があります。最近は、立体画像を見ながら遠隔操作で行うロボット支援手術も登場しています。

進行がんの治療

進行がんの治療

腎がんが、リンパ節や腎臓以外の臓器に転移している場合が進行がんです。腎がんが進行すると、血尿、腹部のしこりや痛みなどの症状が現れます。腎がんには抗がん剤の効果が期待できないため、進行した場合は手術でがんを取り除いたうえで、免疫療法サイトカイン療法)、分子標的治療薬放射線治療が行われます。免疫療法は、免疫の働きを高める薬を使ってがん細胞を攻撃、死滅させる治療で、特に、肺やリンパ節に転移している場合に有効です。分子標的治療薬は、がん細胞に特有の分子を狙い撃ちして増殖を抑えます。がんを死滅させるわけではなく、基本的には腎がんの進行を抑えることが目的になります。放射線治療は、主に腎がんの痛みなどの症状を和らげるために行われます。
腎がんは、早期に発見すれば完全な治癒が可能です。症状がなくても、健康診断や人間ドックで超音波検査を受けて、早く見つけることが大切です。

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