漢方とは

漢方は、西洋医学的な検査などで「病名」を明らかにして行う治療と異なり、病気に対する「体の反応」を見て診断・治療を行います。診断名は「証」で表され、一度に使われる薬は1種類か、多くても2~3種類までが原則です。

西洋薬は主に科学的に合成されたもので、その多くが単一成分でできています。一方、漢方薬は、薬効のある植物や動物、鉱物などから作られた生薬(しょうやく)を組み合わせて使われます。生薬は200種類以上ありますが、その多くが植物に由来したものです。1つの漢方薬は、基本的に2種類以上の生薬で構成され、剤形には煎じ薬(せんじぐすり)とエキス剤の2種類があります。生薬を細かく刻み、一定の割合で混ぜて煎じ、液体をのむのが煎じ薬、その液体を濃縮・乾燥させ、顆粒状などにしたものがエキス剤です。