人間ドックで行う内臓の検査について(肺・心臓・胃腸など)

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呼吸器 胸・心臓 胃・腸・食道

肺の検査

肺の検査

人間ドックで行う内臓の検査には、全施設が行う基本検査と、受ける人が任意に追加するオプション検査があります。肺の基本検査には、呼吸機能検査胸部エックス線検査、オプション検査には、数十もの断面を撮影する胸部CT検査、たんを顕微鏡で観察して病的な成分が含まれていないか調べる喀痰[かくたん]細胞診検査などがあります。胸部CT検査や喀痰細胞診検査は、肺がんを見つけるのに有用です。50歳以上で特に「喫煙習慣がある人」や、「最近せきやたんがよく出る」「家族に肺がんになった人がいる」という人に勧められます。

心臓の検査

心臓の検査

心臓の基本検査には、血圧測定心拍数計測心電図検査胸部エックス線検査、オプション検査には、運動負荷心電図検査などがあります。運動負荷心電図検査とは、運動をして心臓に負荷をかけながら心電図をとるもので、安静時には現れない隠れた狭心症や不整脈などを発見します。受診が勧められるのは、40歳以上の男性、50歳以上の女性で、特に「糖尿病、高血圧、脂質異常症のある人や喫煙者」です。また、これから運動を積極的に行おうと考えている人も、この検査によって、どの程度の運動負荷に耐えられるかがわかります。

食道・胃の検査

食道・胃の検査

食道・胃の基本検査には、上部消化管エックス線検査(バリウム)、オプション検査には、内視鏡検査、胃がんの原因になるピロリ菌の有無を調べるピロリ菌検査、がんの手がかりを知るための腫瘍マーカー検査などがあります。内視鏡検査は、上部消化管エックス線検査に比べ、食道や胃の内部をより詳しく調べることができます。胃がんのリスクが高まる「50歳以上の人」「ピロリ菌に感染している人や過去に感染していた人」に勧められる検査です。

大腸の検査

大腸の検査

大腸の基本検査には、便潜血検査、オプション検査には大腸内視鏡検査腫瘍マーカー検査があります。大腸内視鏡検査は、肛門から内視鏡を入れて、大腸の状態を直接モニターに映し出して調べる検査です。便潜血検査で陽性の場合は、大腸がんが疑われるので、後日必ず大腸内視鏡検査を行います。ほかにも、「最近、便が細くなった」「50歳以上の人」「大腸がんを起こした家族がいる人」は大腸がんのリスクが高いので、受診が勧められます。

この記事は以下の番組から作成しています

  • きょうの健康 放送
    人間ドック 賢明活用術「内臓の検査」