遺伝性不整脈1 運動したり興奮したりすると発作が起こりやすい「先天性QT延長症候群」とは?

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先天性QT延長症候群とは

先天性QT延長症候群は子どもから若年に多い心臓の病気です。突然、危険な不整脈の発作が起こり、死亡に至る場合もあります。
心電図では、心室の興奮の始まりから、興奮が完全にさめるまでの時間をTQT時間といいますが、このQT時間が長くなることを「QT延長」といいます。QT延長があると、心室頻拍の一種、トルサードポワンという危険な不整脈が起きやすくなります。
この病気は健康診断などの通常の心電図検査で発見することができます。

先天性QT延長症候群のタイプと治療

この病気には主に3つのタイプがあり、発作を起こす状況が異なります。
LQT1型の場合、発作の大半は運動中に起こります。LQT2型は驚いたり、興奮したりしたときに、LQT3型は睡眠中や安静時によく起こります。
この違いは、原因となる遺伝子の違いによるため、遺伝子検査で自分のタイプを知れば、どのような状況に注意して生活をすればよいのかわかります。
発作を起こして失神したことがある人は、発作を予防するために薬を服用します。タイプによって選択される薬が異なり、LQT1型、LQT2型にはβ遮断薬が使われることが多く、LQT3型はβ遮断薬が効きにくいのでメキシレチンが使われます。
トルサードポワンから心室細動に移行することもあるため、植え込み型除細動器という装置で突然死を予防することもあります。鎖骨の下の皮下に小型の機器本体を植え込み、心室細動が起こると自動的に電気ショックを送り、拍動を正常に戻します。