夏の急病を防げ!「食中毒対策」

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食中毒を引き起こす細菌

食中毒を引き起こす細菌

食中毒は見えない細菌との戦いです。特に夏の温度や湿度は、食中毒を引き起こす細菌たちが増えやすい環境なので、日頃から食材の扱いに注意が必要です。食中毒は、通常、10万~100万個の細菌が体に入ることで起こりますが、細菌の中には、少ない細菌数でも食中毒を起こすものもあります。その1つが「カンピロバクター」です。カンピロバクターは細菌による食中毒で発生件数が一番多く、肉類、特に鶏肉から感染します。症状としては主に発熱腹痛下痢ですが、「ギラン・バレー症候群」という手足の麻痺[まひ]や、呼吸困難を引き起こす恐ろしい病気を発症させることもあります。

食中毒を引き起こす細菌

カンピロバクター以外にも食中毒を引き起こす細菌には、様々な種類があります。主に卵や鶏肉から感染する「サルモネラ」。私たちの手に隠れている「黄色ぶどう球菌」は十分に手を洗わなかったり、切り傷のある手で握ったおにぎりなどから感染することがあります。熱に強い「ウェルシュ菌」。主に生肉から感染する「病原性大腸菌」。この細菌はO157で有名です。そして、魚介類についている「腸炎ビブリオ」などがあります。

食中毒予防の三原則1 「つけない」

食中毒予防の三原則1 「つけない」

食中毒を予防するための三原則、細菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」を 是非覚えてください。

食中毒予防の三原則1 「つけない」

まず細菌を「つけない」ために、洗える食材は、調理の前に丁寧に洗いましょう。肉や魚を切った包丁やまな板は、細菌がついているので、しっかり洗ってから使いましょう。また、肉を焼くときに使っていた箸と同じ箸で、他のものをつかんだり、食べたりしてしまうと、肉についていた細菌が、箸や他の食材を通して、体に入ってしまいます。肉や魚をつかむ箸、それ以外のものをつかむ箸、食べる箸は分けて別のものを使いましょう。

正しい手洗いの方法

細菌を「つけない」ために、正しい手洗いを行うことが大切です。特に、指先、指の間やつけ根、親指の周りなどには洗い残しが多く見られるので念入りに洗いましょう。

正しい手洗いの方法

1.ハンドソープなどをよく泡立てながら、手のひら、指の腹を洗います。

正しい手洗いの方法

2.次に、手の甲、指の背を洗ってください。

正しい手洗いの方法
正しい手洗いの方法

3.指の間は洗い残しが多いところです。一本一本丁寧に洗いましょう。

正しい手洗いの方法

4.指のつけ根も汚れが残りやすい部分です。念入りに洗ってください。

正しい手洗いの方法

5.親指はつけ根のふくらんだ部分を意識して洗うのがポイントです。

正しい手洗いの方法

6.特に洗い残しが多い指先を洗います。爪も忘れずに指を折り曲げて洗いましょう。

正しい手洗いの方法

7.さらに手首を内側と外側から洗います。

正しい手洗いの方法

8.最後に十分な流水でよく洗い流します。

正しい手洗いの方法

9.手をしっかりふいたら完了です。

食中毒予防の三原則2 「増やさない」

食中毒予防の三原則2 「増やさない」

次に、細菌を「増やさない」ために、冷凍食品は電子レンジで急速に解凍するか、冷蔵庫で解凍するようにしましょう。細菌は、常温で働きが活発になり、どんどん増えてしまうので、常温でだらだら解凍するのはやめましょう。また、外で食材を待ち歩いている間、常に細菌は増え続けています。夏場は食材を買ったら、時間をかけずになるべく早く帰り、冷蔵庫にしまいましょう。調理後でも、食材を常温で放っておくと細菌が増えてしまいます。料理はなるべく、できたてを早めに食べるようにしてください。すぐに食べることができないならば、冷蔵庫か冷凍庫で早めに保存をしましょう。ただ、冷蔵庫で保存をしていても、細菌はゆっくりと増え続けていますので、早めに食べきる心がけが大切です。

食中毒予防の三原則3 「やっつける」

食中毒予防の三原則3 「やっつける」

多くの細菌は熱に弱く、しっかりと加熱をすることで死滅します。細菌を「やっつける」ために、肉や魚を調理するときはしっかり中まで火を通しましょう。冷蔵庫で保存していた料理を食べるときも、しっかり加熱をしてください。しかし、中には火を通しても死なない細菌もいるので、まずは「つけない」「増やさない」を徹底することが大切です。

食中毒になってしまったら

食中毒になってしまったら

腹痛下痢吐き気おう吐発熱、重症化して血便などの症状が起こる場合は、自己判断せずに早めに医療機関を受診しましょう。

食中毒になってしまったら

下痢や腹痛がひどくなる、意識がぼーっとする息苦しくなる高い熱が続くなどの症状が見られる場合は、命に関わる可能性があります。ためらわず救急車を呼んでください。特に、ご高齢の方やお子さん、病気で抵抗力が落ちている方は、一気に重症化しやすいので、注意が必要です。

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この記事は以下の番組から作成しています

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