夏の急病を防げ!「熱中症対策」

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熱中症患者4か月間で40万人以上の事実

熱中症患者4か月間で40万人以上の事実

日本救急医学会の2013年のデータによると、6月~9月のわずか4か月間で医療機関を受診した人だけでも40万人以上の人が、熱中症になっています。さらに、熱中症は室内でも油断してはいけません。2015年、熱中症が最も発生した場所は室内でした。夏場は、室内の温度が外の気温以上に高くなることがあるので、室温の管理水分補給をしっかり行わないと、室内でも十分熱中症になる可能性があるのです。

熱中症の重症度

熱中症の重症度

熱中症の重症度は大きく三段階に分かれます。まずめまい立ちくらみ足の筋肉がつるお腹の筋肉のけいれんなどが起こります。症状が進むと、頭痛おう吐ぐったりした感じになります。さらに重症化すると、意識障害全身のけいれん、全身が熱くなる高体温などが起こり、ときに死につながることもあるので注意が必要です。

熱中症どうして起こる?

熱中症どうして起こる?

私たちの体は、常に熱を生み出しています。それと同時に、周りの温度が高くて体温が上がれば、熱を体の外に逃がし、周りの温度が低くて体温が下がれば、熱をため込むなど、常に適切な体温になるよう調整をしています。この働きに異常が起こり、体の中に熱がため込まれてしまうために熱中症になるのです。
さらに、私たちの体は体温が上がった時に汗を出すことで、体温を下げようとしますが、大量の汗が出た時に何もしないと、体に必要な水分や塩分が足りなくなって、脱水状態になってしまいます。この脱水も、熱中症の原因です。

高齢者と熱中症

高齢者と熱中症

高齢者の場合、突然、重症の熱中症になるケースや、死亡例も多いので特に注意が必要です。通常は、気温が高ければ、暑いと感じますが、高齢になると老化により、暑さを感じにくくなります。すると、熱中症になったことに気がつかず、気づいた時には症状がかなり進行し、重症化してしまっているのです。また、暑ければ汗をかいて体温を下げますが、高齢になると汗をかきにくくなるので、体の中の熱を外に逃がすことができなくなってしまいます。さらに、高齢者は若い頃に比べ、体内の水分量が減少している上に、のどの渇きを感じにくいので、水分の補給を怠りやすく、脱水症状を起こしやすいのです。
高齢者以外でも、屋外で仕事やスポーツをする人、子どもや乳幼児は熱中症にかかりやすく、注意が必要です。また、脳卒中の後遺症糖尿病などの持病がある人も、暑さを感じにくくなったり、汗をかきにくくなったりしているので、熱中症に気をつけましょう。

熱中症の予防1 脱水を抑える

熱中症の予防1 脱水を抑える

熱中症は適切な予防をすることによって、100%防ぐことが可能な病気です。脱水体温の上昇を抑えることが、対策の基本になります。脱水を防ぐために、まずはしっかりと水分補給をすることが重要です。年齢によって異なりますが人は体重の約50~80%が水分です。人は体重の約2%の水分が失われると、のどの渇きを感じます。体重の約3%の水分が失われると、食欲不振いらいら皮膚が赤くなるひどい疲れなどの症状が起こります。そして、体重の約5%以上の水分が失われると、言葉がはっきりしなくなる呼吸困難ふらつきけいれんが起こります。人は普通に生活しているだけでも、尿や汗、息などから絶えず水分を失っているので、こまめに水分補給を行って脱水を防ぐ必要があります。
高齢になると、のどの渇きを感じにくくなるので、のどが渇いていなときでも、こまめに水分をとる習慣を身につけましょう。例えば、起床後・入浴前・入浴後などの自分の日常生活の行動のついでに、コップ1杯の水分補給することを習慣づけるとよいでしょう。
また、特に暑い時期には、水分と塩分が適量に配合された経口補水液をとることで、汗をかくことで失われがちな塩分も併せて摂取することが薦められます。梅干、塩昆布、味噌汁などからも塩分を補給することができます。

熱中症の予防2 体温の上昇を抑える

熱中症の予防2 体温の上昇を抑える

寝ている間に室温が上がってしまい、気づかないうちに熱中症になってしまうことがあります。エアコンを使って、室温を28℃以下、湿度を70%以下に保つのが理想です。汗が蒸発するとき皮膚から熱が奪われるので、体温が下がるのですが、湿度が高いと汗が蒸発できなくなってしまいます。扇風機だけでは湿度を管理することができません。

熱中症の対処

熱中症の対処

めまい、立ちくらみ、足の筋肉がつる、お腹の筋肉のけいれんが起こった場合は、涼しいところで休むようにし、水分、塩分を補給するようにしてください。良くならなければ、病院へ行きましょう。頭痛、おう吐、ぐったりした感じがする場合は、水分、塩分補給に加え、衣服をゆるめてください。

熱中症の対処

そして脇の下や両側の首筋、足の付け根にある太い血管を冷やし、その後必ず病院を受診しましょう。さらに重症化して、意識障害、全身のけいれん、全身が熱くなる高体温などが起こった場合は、ためらわず、すぐに救急車を呼んでください。

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この記事は以下の番組から作成しています

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