アキレス腱が太くなる「家族性高コレステロール血症」とは、治療・診断基準

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家族性高コレステロール血症とは

家族性高コレステロール血症とは
家族性高コレステロール血症とは

家族性高コレステロール血症は、遺伝子異常が原因で悪玉LDLコレステロールの値が特別に高くなる病気です。そのため、若年期から狭心症や心筋梗塞が起こりやすく、通常より15年から20年も早く発症します。なお、下にあるグラフの発症率は、その年齢までに発症した人を合計した累積の値です。
通常の脂質異常症は、食べ過ぎや運動不足、肥満などが大きく影響しますが、家族性高コレステロール血症はこれらの生活習慣と関係なく発症します。

日本人の200人から500人に1人は、家族性高コレステロール血症だとみられます。ところが、病気と診断されているのはその1%未満しかいません。つまり、病気の人のほとんどは自分がそうだと気づいていないのです。

病気に気づかず40代で狭心症 [家族性高コレステロール血症 体験談]

家族性高コレステロール血症の診断基準

家族性高コレステロール血症の診断基準
家族性高コレステロール血症の診断基準

家族性高コレステロール血症が疑われるのは次の3つの場合です。
2つ以上に思い当たる場合は、糖尿病・内分泌代謝内科や循環器内科などの専門の医療機関を受診することがすすめられます。病気を早く見つけて早く治療すれば、狭心症や心筋梗塞をかなり食い止めることができます。

(1)未治療時のLDLコレステロール値が180mg/dL以上
?特に、若いのに値が高い場合や、薬をのんでもなかなか値が下がらない場合は、家族性高コレステロール血症が疑われます。

(2)2親等以内の家族に家族性高コレステロール血症の人または若年で狭心症や心筋梗塞を発症した人がいる
?男性は55歳未満、女性は65歳未満の場合を指します。

(3)黄色腫と呼ばれるコレステロールのかたまりが体にできている
?黄色腫は、特にアキレス腱に起きやすく、両脚とも太くなります。患者さんの8割に現れるという調査結果もある一方、若い人には現れないことも多くあるようです。

薬を使った治療法

家族性高コレステロール血症の治療法

家族性高コレステロール血症と診断されたら、LDLコレステロール値100未満を目標に治療します。治療は、薬が積極的に使われます。まず、コレステロールの合成を抑えるスタチンが使われます。ただ、スタチンだけでは治療効果が不十分な場合が多く、その場合にはコレステロールの吸収を抑えるエゼチミブ、LDLの酸化や黄色腫を抑えるプロブコール、胆汁酸の吸収を抑えるレジンなどを併用します。

2016年に登場した薬が、PCSK9阻害薬(エボロクマブ、アリロクマブ)です。2~4週間に1回注射する薬で、スタチンと併用して使用します。日本人には特に効果があり、スタチンとの併用で、スタチン単独の場合に比べ、LDLコレステロール値が平均7割近くも下がることがわかっています。まれですがホモ型という重症のタイプの場合は、血液からLDLを除去する治療も行います。最近では、ロミタピドという新薬がホモ型にも効果があると注目が集まっています。

家族性高コレステロール血症 生活習慣の改善

薬による治療だけでなく、生活の改善も大切です。食べ過ぎや運動不足、肥満などが重なると、さらにLDLコレステロール値が上がってしまうので、動物性脂肪やコレステロールを制限しましょう。また、喫煙は動脈硬化を進行させるので禁止します。

この記事は以下の番組から作成しています

  • きょうの健康 放送
    脂質異常症 隠れたリスクを見逃すな!「家族性高コレステロール血症」