うつ病の症状パターンと治療 体重増加と減少、過眠と早朝覚醒など

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うつ病 子どものうつ病 高齢者のうつ病 うつ状態が続く 意欲の低下 眠れない・眠りが浅い こころ 脳・神経

うつ病の症状とパターン

うつ病の症状とパターン

うつ病では、重症度を「軽症」「中等症」「重症」に分けるほか、「うつ病は初めてか、何回目か」「どのような特徴があるか(パターン)」などを確認します。また、うつ病にはさまざまな現れ方があり、代表的なものには「メランコリー」「非定型」「精神病性」の3つがあります。
メランコリーは最も典型的なパターンで、「自分を責める」ことが特徴です。症状としては、午前2時、3時に目が覚めて、その後眠れないといった「早朝覚醒」や、「食欲低下」「体重減少」などがみられます。
非定型は、基本的にメランコリーと逆のような特徴を示します。「他人の言動に過敏に反応して傷つく」ほか、「過眠」や「食欲増進」「体重増加」などの症状がみられます。
精神病性のうつ病は、現実の認識がうまくできなくなっている状態で、うつ病の中でも重度にあたります。「幻覚・妄想」を伴うのが特徴で、多くの場合、入院が必要になります。

治療の基本

治療の基本

治療の基本はどのような場合でも「精神療法」と「薬物療法」です。
精神療法とは、「医師が傾聴・共感する」「病気について患者さんに理解してもらう」「生活リズムを整える生活指導を行う」といった治療のことです。 外来診療で通常1~2週間に1回、行われます。軽症の場合、あるいは非定型の場合には、精神療法を中心としつつ、補助的に薬物療法を用います。
中等症以上のうつ病、軽症でもメランコリーの場合には、薬物療法を中心としつつ、精神療法が併用されます。
薬物療法では、「抗うつ薬」を柱に、症状に応じて「気分安定薬」「抗精神病薬」「睡眠薬」が使われます。
薬の効果がどうしてもみられない場合に使われるのが、「通電療法(修正電気けいれん療法)」です。全身麻酔で筋弛緩薬を併用して行うため、通常は入院しての治療となります。また、秋から冬にかけて起こる季節性のうつ病には、朝に人工的な光を2時間ほど浴びる「光療法」が有効な場合があります。

この記事は以下の番組から作成しています

  • きょうの健康 放送
    うつ病を知ろう「さまざまなうつ病」