義歯による治療法3 自分のほかの歯を埋め込む自家移植

更新日

自家移植とは

自家移植とは

歯の自家移植は、虫歯やけがなどで歯を失ったときの治療法の1つです。歯を失った直後でなくても、歯が1本ない状態で長年過ごしてきた結果、噛み合わせが悪くなった場合などにも行われます。多くの場合は矯正歯科治療を伴うので、自由診療となります。自家移植のみであれば健康保険が適用されます。
自家移植では、「口の中に生えている、虫歯のない健康な親知らず」か、「矯正歯科治療などで抜く予定のある歯」が使われます。親知らずの場合は、根がまっすぐ伸びていることも欠かせない条件です。歯並びに合うように削る、形を整える、向きを変えるなど、調整して使います。ほかに自家移植に利用できそうな歯がある場合は、その歯の形や大きさ、根の状態、また移植する側の骨の幅などが適切かどうか、エックス線検査やCT検査などを行って判断します。
自家移植が可能な場合は、まず歯が抜けている部分のスペースを確保するために、ワイヤーなどを使って隣接する歯を起こす処置が行われます。これには、早い人でも3~4か月かかります。準備が整えば、活用する親知らずなどを抜いて、歯のない部分に埋め込みます。

移植したあとに注意すべきポイント

移植したあとに注意すべきポイント

移植した歯をできるだけ長持ちさせるためには、術後のケアをしっかり行うことが大切です。自家移植後、1~2か月は、歯を樹脂で固定しています。移植直後から1週間後までは歯科医院でしっかりプラークコントロールをし、その後も、しばらくは柔らかい歯ブラシでケアを行います。
移植してから2週間ごろからは神経の処置を行います。その後、樹脂による固定をはずし、ワイヤーで歯の位置を調整する矯正歯科治療も始めます。このときは歯の位置を少しずつ動かすことが大切です。自家移植のメリットの1つは歯根膜ごと移植できることなので、移植後も歯根膜が保たれるよう、数か月~1年ほどかけて調整しながら矯正していきます。