【骨粗しょう症予防・対策】高齢者もできる骨を強くする3つの運動

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骨を強くし転倒を予防する運動

骨を強くするためには、骨に負荷がかかる運動を行うことが大切です。高齢の方でも行いやすい、骨を強くする運動を3つご紹介します。

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背筋運動

「背筋運動」は、加齢に伴う腰椎の骨密度の低下を抑制し、背骨の骨折の発生を減らします。また、姿勢がよくなるので転倒しにくくなります。

  1. まずうつぶせに寝て、クッションなどをおなかに入れる。
    (ポイント)おへその下あたりがクッションの真ん中に来るようにする。
  2. 両手を腰に置いて、背筋の力で胸が少し浮くくらい上体を持ち上げ、10秒間維持する。
  3. 元に戻る。

【回数】
1日5回を2~3セット

片脚立ち

「片脚立ち」を行うと歩行の安定性が増すため、転倒予防になります。また、立った脚の付け根(大腿骨頚部(だいたいこつけいぶ))に負荷が強くかかるため、骨密度が上がることが報告されています。
もし運動中にバランスを崩しても、すぐにつかめるような机や手すりの横で行ってください。

  1. 片方の足を5~10cm程度上げて、反対側の脚で1分間立つ。
  2. 反対側も同様に行う。

【回数】
左右1分間ずつを1日1セット~3セット

【おすすめの運動法】
歯磨きをしながら行うのもおすすめです。上の歯を磨くときは右脚、下の歯を磨くときは左脚というように、日常の生活にうまく組み込むことが運動の継続につながります。

スクワット

「スクワット」は、膝の曲げ伸ばしに関わる太ももの筋肉(大腿四頭筋)だけでなく、股関節の曲げ伸ばしに必要なお尻の筋肉(大殿筋)や太ももの裏の筋肉(ハムストリング)も鍛えられるので、トレーニング効果が高い運動です。

  1. 両脚を肩幅より少し広げて、足先を30度ほど外側に開く。
  2. 腰を後ろに引くように5秒間かけて膝を曲げる。
    (ポイント)膝がつま先よりも前に出ないようにする。つま先より前に膝が出ると膝を痛めるので注意する。
  3. 5秒間かけて元に戻す。

【回数】
5回~15回を1日2~3セット

【おすすめの運動法】
「大きな古時計」のメロディーで下記の歌詞を歌いながら行うと、運動のスピードを一定に保つことができるだけでなく、楽しみながら運動を続けることができます。

大きな古時計(歌詞は石橋英明さんが作成)
♪ 腰を引いて ひざ曲げて ゆっくり しゃがみこもう
前かがみに なるのはいいよ 手の位置は お好み

大殿筋 ハムストリング 大腿四頭筋
そして前脛(けい)骨筋(※) みんな鍛えられる

立ち上がる力だ スクワット スクワット
階段昇降 スクワット スクワット

いつも 使う 脚の力 毎日鍛えよう
※すねの前側の筋肉

骨粗しょう症のQ&A

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この記事は以下の番組から作成しています

  • きょうの健康 放送
    こうして骨を守る 骨粗しょう症の予防と治療「運動で骨を守る」