【患者体験談】AGA(男性型脱毛症)をのみ薬で改善

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髪が抜ける髪の毛

AGA(男性型脱毛症)になったとき -私のチョイス-

会議室のスクリーンに自分の後頭部が!

スクリーンにうつった自分の頭頂部

Aさん(47歳・男性)は、2〜3年前から頭頂部の薄毛が気になり始めました。
「洗髪後タオルで頭を拭くと抜け毛が多くなっていた。髪を乾かしてもペチャッとなってしまう」
そこで、シャンプーを美容室で使っている高級なものに変えてみるなど、自己流のケアを始めました。

そんなある日、仕事でリモート会議の準備をしていたところ、後ろに設置されたカメラで、Aさんの薄い後頭部が会議室のスクリーンに大きく映し出されてしまったのです。
「その場から逃げ出したくなる感じだった」

現実を目の当たりにして大きなショックを受けたAさん。
「思ったよりも薄い。このままではいけない。薬をのむとかアクションを起こしたい!」

そこで、皮膚科を受診し、薄毛の専門医の診察を受けたところ、頭頂部が薄くなっていることや、頭髪の中に非常に細い毛が2割以上あることから、AGA(男性型脱毛症)と診断されたのです。

AGA(男性型脱毛症)のしくみ

男性ホルモンのテストステロンと酵素
男性ホルモンのテストステロンは、ある酵素と結びつくとジヒドロテストステロンに変化する

AGA(男性型脱毛症)は、男性ホルモンが影響しているタイプの薄毛です。男性の薄毛のタイプで一番多く、全国で約1800万人いると言われています。
男性ホルモンのテストステロンは、ある酵素と結びつくと「ジヒドロテストステロン」という、より強力な男性ホルモンに変化します。ところが、このジヒドロテストステロンが、髪の毛の成長を止めて抜けやすくしてしまうのです。

ジヒドロテストステロンとAGA(男性型脱毛症)の関係

AGAには、額の生え際や頭頂部から薄毛が進行するという特徴があります。そうした部分には、「受容体」と呼ばれる、ジヒドロテストステロンの受け皿にあたるものが多く、よりジヒドロテストステロンの影響を受けやすいからです。
また、AGAになりやすいのは、遺伝的に、ジヒドロテストステロンを作り出す酵素が多いか、ジヒドロテストステロンからの影響を受けやすい人と考えられています。

毛を生やすのみ薬!?

AGAと診断されたAさんに処方されたのは、「5α還元酵素阻害薬」というのみ薬でした。

5α還元酵素阻害薬

5α還元酵素阻害薬は、酵素がテストステロンと結びつくのを邪魔することで、AGAの原因となるジヒドロテストステロンを作らせないようにして、薄毛を改善するというものです。

5α還元酵素阻害薬のうち、フィナステリドという薬の効果については、5年間服用した場合に、99%のAGAの人の薄毛の進行を抑制し、3年間服用した場合に78%の髪が増えた、というデータがあります(男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年)。
ただし、産毛もあまり生えていないような状態からは効果は期待できません。また、女性の薄毛には効果がありません。勃起障害や射精障害、まれに肝機能障害などの副作用の報告があります。

Aさんは、のみ薬に加えて、「ミノキシジル」という成分が配合された塗り薬も勧められました。ミノキシジルの塗り薬は頭皮の血流を改善し、太くて丈夫な髪が生えるのを促進すると考えられています。

AGAの治療をする前と後での頭頂部の比較

治療を始めて1年。気になっていた頭頂部の地肌の透けも、かなり目立たなくなってきました。今では、リモート会議も怖くありません。
「定年までは髪のある状態で少しでも若く見せたい」

この記事は以下の番組から作成しています

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