自分の考えを見つめ直し心を軽く
気持ちが行き詰まると、自分のだめだと思う点にばかり目がいったり、物事を悪い方向に考えたりしがちになりませんか?なかなか解決できない不安や悩みも、「自分自身を見つめ直す」ことで小さくできるかもしれません。不眠やうつ病などの治療で行われる認知行動療法を自分で行う「セルフ認知行動療法」で、心のモヤモヤを軽くしていきましょう。
セルフ認知行動療法は、思考の癖に気付き、修正していく方法です。思考が修正されれば、これまで気付かなかった価値観や幸せに目が向き、行動もよい方向に変化していくかもしれませんよ!
7つのコラム法(思考記録法)
「嫌なことがあったとき」や「落ち込んでいるとき」などに行うとよいでしょう。
【方法】
ストレスのもととなる出来事や、そのときに生じたネガティブな感情とその強さなどを紙に書きます。次に、それを見つめ直します。そうすると、ネガティブな感情が、自分自身の決めつけによって生じているのかもしれないということが見えてきます。
その結果、ストレスのもととなっていた出来事は、そんなに嫌なことではないと客観的に捉えられるようになります。とにかく書いてみることが大切です。

- ストレスを感じた出来事は何ですか?
【例】友人から当日に「来られない」と電話があった。 - そのとき、どんな感情になりましたか?感情の強さを0~100%で表してください。
【例】不安80% - どんなネガティブな考えが頭に浮かびましたか?
【例】嫌われた。
【ポイント】
自分の気持ちを具体的に書くことで、自分の思考の癖を見つけやすくなります。 - そう考えた根拠は何ですか?
【例】電話口の声がいつもと違っていた。 - 4を否定するための別の考え(考えへの反証)を書いてみましょう。
【例】最近体調が悪いと言っていた。
【ポイント】
自分が「○○に違いない」と思っていたことに対して、それを否定できる材料を客観的に考えてみましょう。そのときの自分に対してもう一人の自分が反論するイメージで行うとよいでしょう。 - 4と5を「しかし」でつなぎ、導き出される別の考え(バランスのとれた見方)を書きましょう。
【例】電話口の声がいつもと違った、しかし体調が悪いと言っていた。 別の考え:嫌われていない - どれくらい感情が変化しましたか?0~100%で表してください。
【例】不安80%が60%になった
【ポイント】
3と4で考えたことに対して、「しかし」や「だが」を挟んで5をつなげることで、別の考え方も受け入れやすくなります。