大人になって発症する食物アレルギーの原因・症状・対処法 花粉症との関係

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成人の10人に1人!食物アレルギー

食物アレルギーは子どもの頃に発症するイメージがありますが、大人になってから初めて発症するケースも数多くあることが分かってきました。ある調査では成人の10人に1人は「特定の食べ物を食べた時にアレルギー症状が出る」と答えています。
また、大人と子どもとでは原因となる食物などにも異なる特徴があります。

食物アレルギーは、まれに深刻なアナフィラキシーを起こすこともあり注意が必要です。
そこで、詳しい原因や対処法についてお伝えします。

大人に多い「果物・野菜アレルギー」

子どもと成人それぞれの食物アレルギーの原因

子どもの場合、食物アレルギーの原因の多くは卵・牛乳・小麦ですが、大人の場合は果物や野菜の食物アレルギーが意外にも多いことがわかってきました。
なぜ、大人の場合は果物・野菜アレルギーが多いのでしょうか?

花粉症と果物・野菜アレルギーの関係

花粉症の人は、花粉を吸い込むうちに免疫細胞が反応する
花粉と野菜・果物に含まれる成分は似ている

大人の食物アレルギーには花粉症が深く関わっていることがわかってきました。
花粉症の人は、花粉を吸い込むうちに免疫細胞が反応するようになっていますが、実は、花粉と果物・野菜に含まれる成分は、非常に似ています。

そのため果物・野菜を食べると、免疫細胞が「花粉が来た」と勘違いしてアレルギー症状が出てしまうことがあるのです。こうした状態を交差反応と言います。

食物アレルギーの症状

食物アレルギーの症状

症状も子どもと大人とでは特徴が異なります。
子どもの特徴的な症状としては全身や皮膚にかゆみが出たり、赤く腫れたり、またじんましんなどもあげられます。
一方、成人では口やのどのみに症状が出るケースが多く、特に唇や口の中、のどなどに腫れやかゆみの症状が出ます。専門的には口腔内アレルギー症候群(OAS)と呼ばれています。

食物アレルギーの対処法

果物を加熱して作るアップルパイやジャム

食物アレルギーとわかったら、原因の食物を避けることが基本です。
ただし、食物アレルギーのタイプによっては対策次第で完全に避ける必要はない場合があります。

「果物・野菜アレルギー」の人は花粉症も重症の人が多いです。
花粉症が重症である場合は、食生活や生活習慣を変えて花粉症自体を改善させると、食物アレルギーも良くなる場合があります。
特に砂糖の多いお菓子をたくさん食べている人は、それを止めることによって、体内の炎症が和らぎ花粉症の改善にもつながったという例が報告されています。

花粉症以外が原因の食物アレルギーの場合は、食品をしっかり加熱することで症状が出なくなることもあります。特に、果物は加熱によってアレルゲンが壊れやすい構造をしています。そのため、加熱された果物であれば症状が出なくなる人が多いといいます。
例えば、アップルパイジャム、そして果物を砂糖やワインを使って煮るデザートなどがおすすめです。果物アレルギーがあってもそれでも食べたい、という人は主治医と相談してみてください。

また、「原因食物を食べた後すぐの運動は控える」ことが必要なアレルギー症状もあります。食物依存性運動誘発アナフィラキシーという、食後2〜4時間以内に運動を行うと症状が出るケースです。運動がきっかけの場合には食後の運動を控えることで症状を回避できる場合もありますので、皮膚科やアレルギー科など、専門の医療機関で検査を受けることをおすすめします。

詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2021年12月号に詳しく掲載されています。

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