睡眠中 無自覚に脚が動く

周期性四肢運動障害は、寝ている間に自分の意思とは関係なく脚が周期的にピクンと動いてしまう病気です。ひざ関節、足首、さらに股関節も動いてしまっていることがあります。
寝ている本人は自分の脚が動いていることにほとんどの場合気づきませんが、ぐっすり眠れなくなってしまい、日中の眠気にもつながります。「むずむず脚症候群」と兄弟のような関係と言われており、むずむず脚の患者の半分程度にみられます。
原因は脳に


私たちの脚は、常に動こうとしています。運動や反射をつかさどる脊髄(せきずい)という器官からは、実は常に「脚を動かせ」という指令が出ているのです。
一方で脳には、この指令に対して「落ち着け」とブレーキをかける仕組みが備わっています。このために、われわれの脚はふだん勝手に動くことはありません。
しかしこのブレーキが、鉄不足や脳神経機能の異常でうまく働かなくなると、脚が勝手に動いてしまいます。
鉄分補給や薬で治療
周期性四肢運動障害の治療法は「むずむず脚症候群」と似ています。
もともと鉄分が足りていないような人は、ほうれんそうや、ひじき、肉など鉄分の多い食事をとります。こうした生活改善であまり効果が見られない場合には薬が用いられます。
鉄分を補う鉄剤や、脳神経の働きを助けるドパミン系の薬があります。