子どもの睡眠時無呼吸症候群。成長への影響、原因、手術の選択肢

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子どもの病気・トラブル睡眠時無呼吸日中の強い眠気いびきが大きい呼吸器のど口・あご

15歳以下の子どもでも、2%ほどで睡眠時無呼吸症候群がみられます。睡眠中呼吸が止まることで脳が休まらず睡眠の質が下がり、昼間の眠気につながります。

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扁桃が大きくなることも原因に

肥満で喉が塞がり、呼吸ができなくなる

主な原因は大人と同様、肥満です。
気道が舌などによって塞がり、呼吸が止まってしまいます。

肥満をチェックする方法と効果的なダイエットについてはこちら

扁桃が大きくなるとのどがふさがれる

また子どもの場合、別の原因が重なっていることがあります。口の奥にある扁桃(へんとう)や、鼻の奥の突き当たりにあるアデノイドという部分が何らかの原因で膨らみ、のどが塞がれている場合があるのです。

成長に影響が出ることも

大人では無呼吸症候群によって、高血圧などのリスクが高まることなどが問題となります。
高血圧になる子どもも一部いますが、特に大きな問題は成長ホルモンへの影響です。子どもは就寝後1~2時間の間に、成長ホルモンが分泌されます。無呼吸では眠りが浅くなることでそれが妨げられ、成長に影響が出る場合があります。
さらに、睡眠が分断されるため昼間に眠気が来てしまい、学業成績に問題が出ることもあります。

手術やCPAPで治療

扁桃やアデノイドが大きい場合、ほとんどは成長とともに元の大きさに戻ります。しかし、症状がひどい場合にはこれらを切除する手術を行うことがあります。
肥満が原因の患者ではCPAP(シーパップ)で治療します。

CPAPのイラスト

寝るときにマスクを鼻につけ空気を送り込むことによって、塞がっている気道を開く治療法です。あわせて、運動や食生活の改善で痩せて、症状を緩和することを目指します。

詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2021年3月 号に掲載されています。

きょうの健康テキスト
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