エクササイズ動画あり!体重コントロールで乳がん再発予防【運動編】

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乳がんの再発を予防するには?

最近、世界中のさまざまな研究から、乳がんの発症や再発に肥満が大きく影響していることが分かってきました。また、乳がんと診断された後に体重が増える人が多いことも報告されています。そのため、体重を適切にコントロールすることが乳がんの予防や再発予防にとても大切です。特に習慣的に運動することは、乳がんサバイバーにさまざまな嬉しい効果をもたらしてくれます。

乳がんサバイバーがダイエットするときの数値目標を知りたいなら…

運動で乳がんの再発・死亡リスクが低下!

運動で乳がんの再発・脂肪リスクが下がる

乳がんと診断された女性のうち、週に1時間程度のウォーキングに相当する運動を行っていた女性では、ほとんど運動をしていなかった女性に比べて、再発リスクが約25%、死亡リスクが約40%も低くなっていたことが報告されています。

運動で期待できるそのほかの効果

運動は、乳がんだけでなく、以下の効果も期待できます。

  • 免疫機能の改善
  • ホルモン療法に伴う関節痛の改善
  • 倦怠感の改善
  • イライラや気分の落ち込みの改善  など

自宅でできる!乳がんサバイバーにオススメのエクササイズ3選

乳がんサバイバーは、同年代の女性に比べて筋力が低下していたり、肩の可動域が狭くなったりしていることが指摘されています。おすすめのストレッチや筋トレを紹介します。
それぞれのエクササイズを最初は1日5回から始めてみて、慣れてきたら少しずつ回数を増やして行きましょう。

※運動を始める前に、主治医に相談してください。しびれやふらつきを感じたら、運動を中止してください。

肩まわりのストレッチ

◆使用する物:フェイスタオル1枚

  1. 足を肩幅に開き、両手でタオルを持つ。
  2. タオルを持ったまま、腕を頭上にまっすぐ伸ばす。
  3. タオルが頭の後ろを通るように、息を吐きながらひじを曲げてゆっくり両腕を下ろす。このときタオルが床と平行になることを意識する。左右の肩甲骨を寄せるイメージで行う。
  4. 腕を上げて下ろす動作を繰り返す。

※肩に痛みがある場合、できる範囲で腕を上げればOK。その場合は、腕を胸の前に下ろしてください。

アームリフト

胸の筋肉を鍛えるエクササイズです。

  1. 左右の手のひらを胸の中心で合わせ、手のひらと手のひらで押し合うように力を入れる。
  2. 両手を押し合ったまま、ひじが目の高さくらいになるまで腕を上げる(無理はしなくてよい)。
  3. 3秒かけて腕を上げ、1秒で元の位置まで下ろす。これを繰り返す。呼吸を止めずに行う。

プリエスクワット

下半身の筋肉を鍛えるエクササイズです。通常のスクワットよりも内ももの筋肉を引き締める効果があります。バレエの“プリエ”というポーズに似ていることから、こう呼ばれています。

  1. 足を肩幅の1.5倍くらいに広げ、つま先は外側に向ける。
  2. 両手をへその前に添え、無理のない範囲で腰を真下に下ろし、ゆっくり上げる。
  3. これを繰り返す。呼吸を止めずに行う。

※安定したイスの背もたれにつかまって行ってもよい。

詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2021年3月 号に掲載されています。

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