血圧が高くなる理由

血圧とは、心臓から全身に送り出される血液が血管の壁を押す圧力のことを言います。


血圧が高くなるのは「血管が縮む」とき、または「血液の量が多い」ときです。ホースの水にたとえれば、血管が縮むのは「ホースをぎゅっと細くする」のと同じです。血液の量が多いのは「蛇口を開いて流れる水の量を増やす」のと同じです。
血管収縮タイプと血液増加タイプ

高血圧には2つのタイプがあると言えます。「血管収縮タイプ」と「血液増加タイプ」です。それぞれどんな人に多いのでしょう。
血管収縮タイプ
血管が縮むこと自体は、体調や環境の変化に応じた正常な反応です。しかし、交感神経が過敏でストレスを感じやすい人は、血管が過度に収縮し血圧が特に上がりやすいのです。
血液増加タイプ

血液増加タイプは、食塩のとりすぎが大きく関係します。
血液中の塩分の濃度(ナトリウム濃度)は常に一定に保たれています。そのため血液中に塩分が増えると、濃度を下げるために水分も増え(血液量が増え)血圧が上がってしまいます。


なお、血液中に増えた塩分と水分は通常、腎臓が尿として体の外に排せつしています。しかし、腎臓の働きが加齢や糖尿病などによって低下してくると、排せつが追いつかなくなって血圧が上がります。
血液検査でタイプがわかる

血液検査で血圧を調節している物質を測定すると、高血圧のタイプがわかります。
血管収縮タイプはレニンという酵素の値が高くなります。レニンは腎臓から分泌され血管を収縮させるホルモン(アンジオテンシンⅠやアンジオテンシンⅡ)の分泌を促します。
血液増加タイプはANP(心房性ナトリウム利尿ペプチド)の値が高くなります。ANPは血液の量が多くなったことに反応して心臓から分泌されます。こうした検査を受けたい場合は、高血圧に詳しい医師に診てもらうといいでしょう。
タイプごとの対策
高血圧のタイプによって高血圧の対策も少し変わってきます。
血管収縮タイプの人は、ストレスで緊張するとレニンの分泌が増え血管が収縮しやすくなります。そこで、ストレスの大きい環境を避ける・ストレス解消の方法を見つけるなどの工夫をしてください。
血液増加タイプの人は、減塩が特にすすめられます。また運動も有効です。運動をして心臓が収縮すると、ANPの分泌が増えて血液の量を減らします。