【患者体験談】夜中にトイレで何度も目が覚める 排尿日誌で原因解明

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夜間頻尿になったとき -私のチョイス-

夜の頻尿は年のせい?

Aさん(78歳・男性)の夜間頻尿が始まったのは、6年前。
寝る直前にトイレを済ませても、一晩で7回もトイレに起きるようになったのです。そのせいで日中も寝不足になり、ボーッとして過ごすことも多かったと言います。

「寝たと思ったら起きるので、寝た気がしない。加齢でだんだんいろんな機能が衰えているので、夜のトイレもある程度はしょうがないが。」

確かに、夜間頻尿は加齢によって起きやすくなります。
寝ている間の尿の生成を抑える「抗利尿ホルモン」の分泌は、加齢によって減少します。そのため、睡眠中にも尿が大量に作られ、尿意を感じて目が覚めてしまうのです。
また、加齢によって心臓や腎臓の機能が低下すると、下半身に水が溜まりやすくなります。
下半身にたまった水分は、夜寝るために横になると、上半身に戻ります。それを排出しようとして、夜間の尿量が増えるとも考えられています。

「排尿日誌」で原因を探る

どうにか夜間頻尿を治したいと思ったAさんは泌尿器科を受診。
医師から勧められたのは、排尿した時刻と排尿量を、日記のようにその都度記録する「排尿日誌」でした。

Aさんは早速、排尿日誌を3日分つけてみました。すると、Aさんの夜間頻尿には加齢以外にも原因があることがわかったのです。Aさんの排尿日誌を医師がみると、そもそも1日の排尿量が多いことが明らかでした。
そこで医師が考えた夜間頻尿の原因は、「水分のとり過ぎ」でした。

簡単な対策で夜間頻尿を解消!

医師は、まず1日の水分摂取量を減らすこと、寝る3時間前以降は水分をとらないようにAさんに指導しました。
さらにAさんは、医師から勧められたとおり、夕食前に1時間程度のウォーキングも行うようにしました。
運動によって、ふくらはぎの筋肉がポンプのように働き、下半身にたまった水分を上半身に戻します。するとその水分を起きている間に尿として排出することができるので、夜間頻尿を防ぐ効果があるのです。

水を飲む量を減らし、運動を続けた結果、Aさんは夜もぐっすり眠れるようになりました。

「運動した日は、やっぱりすっきりしていますね。ちょっと水を飲んでも、そんなには夜に尿が出なくて、朝まで寝ていたこともありました。トイレに起きなくてすむのは、本当にいいですよ。」

この記事は以下の番組から作成しています

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