詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2020年4月号に詳しく掲載されています。

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声帯ポリープは、声の出しすぎで声帯を酷使することなどが原因でできます。日常で「のどにやさしい生活」をしながら声帯ポリープの発症や再発を予防することが大切です。
甘いものや脂っこい食べ物、炭酸飲料をとりすぎると、過剰に分泌された胃酸が食道からのどに込み上げてきて、のどが焼けつくような感じになります。また、前かがみで食事をすると胃が圧迫され、食事中や食後に胃酸が食道からのどに逆流しやすくなり、のどに負担がかかります。
たばこに含まれるタールなどがのどに蓄積され、のどに悪い刺激があります。また、喫煙は喉頭がんを誘発します。アルコール飲料を飲みすぎると、声帯の粘膜に直接負担がかかります。また、アルコールは脱水を促進するため、のどが乾燥しやすくなります。
声帯は「保湿がいのち!」です。声帯が正常に動くには、声帯が柔らかくて弾力がなくてはいけません。特に振動するときにぶつかり合うため、滑らかで湿っていることによって衝撃が緩衝されます。潤いが欠かせません。
鼻呼吸では、空気が鼻の中の空間を通る間に適度な温度や湿度になり、のどを潤してくれます。一方、口呼吸では、外気とほぼ同じ温度や湿度の空気がのどに入ってくるため、のどに負担がかかりやすくなります。口呼吸が習慣になっている可能性がある場合は、鼻呼吸を意識するとよいでしょう。
【呼吸チェック】
ガラスのコップを口に当てて呼吸をして、ガラスが曇るかどうかをチェックします。曇る場合は、口呼吸になっている可能性があります。
マスクを装着していると、自分自身の呼気に含まれる水分でのどを潤すことができます。
加湿器や吸入器は、声をよく出した日や、のどをよく使う職業の人にお勧めです。
のどを乾燥から守るためには、こまめに水分を補給して体内の水分量を保つことも有効です。ただし、コーヒーや紅茶、緑茶などカフェインが含まれる飲み物は、利尿作用によって水分が体外に排出されやすくなったり、胃酸の分泌を増やす原因になることがあるため、控えましょう。
声に関わる筋肉全体をバランスよく鍛える「のどトレ」を紹介します。声帯ポリープの予防と再発防止になります。治療の現場で行われているエビデンス(科学的根拠)のある方法です。通常は、声のリハビリを専門とする言語聴覚士が指導します。
【ポイント】
発声している時間は延ばさない。
【目安】
10回1セット×1日3セットを3か月続ける。慣れるまで、1日1~2セットでもよい。
慣れてきたら・・・
【目安】
1日50回、2週間続ける。
日頃からのどに悪い生活をできるだけ避けて、のどにやさしい生活を送ってください。それでも声帯ポリープを疑う症状がある場合は、のど専門の耳鼻咽喉科へ。あらかじめ喉頭ストロボスコープ検査ができるかどうか、言語聴覚士がいるかどうか問い合わせてから受診するとよいでしょう。
詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2020年4月号に詳しく掲載されています。