腎臓病・透析中の方へ 新型コロナウイルスの重症化リスクと注意点

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慢性腎臓病(CKD) 急性腎障害(AKI) IgA腎症 せきがでる 熱がある 息切れがする・息苦しい 腎臓

糖尿病や心臓病、腎臓病などの基礎疾患がある人が新型コロナウイルスに感染すると、重症化する危険性が高いことが分かってきました。新型コロナウイルスから命を守るためにはどうすればよいのか。
腎臓病のみなさんへ専門医からのメッセージです。

腎臓病の人は重症化しやすい

慢性腎臓病の人や透析を受けている人は、通常時でも感染症にかかりやすく、感染症にかかると重症化しやすいと言われています。

腎臓は、血液中の老廃物を尿として出す働きをしていますが、糖尿病や高血圧、免疫の異常などが原因で腎臓病になると、その働きが低下します。さらに腎臓病が進行すると、定期的な透析が必要になることもあります。

こうした腎臓病の人が新型コロナウイルスに感染してしまうと、腎臓の機能低下はさらに進むと言われています。

腎臓病の人は感染しやすく重症化しやすい

腎臓病患者の中でも、IgA腎症や、ネフローゼ症候群の患者、腎移植をした人などの免疫抑制薬を服用している人は、感染症に対する抵抗力が落ちます。さらに透析を受けている人の場合、ミネラル異常や栄養状態の低下が起きやすく、またその影響で免疫が抑制されている状態になり、白血球の働きが低下していると言われています。

また、慢性腎臓病の人が新型コロナウイルスに感染すると、血圧が不安定になって腎臓内に流れる血液量が低下する「急性腎障害(AKI)」になりやすいと言われています。腎臓への血液量が低下すると、老廃物が体の中から排泄できなくなり、腎臓の機能が急速に低下してしまいます。

急性腎障害

腎臓病、透析を受けている方へ いま 大切なこととは

薬を服用している人は、決められた量をきちんとのむようにしてください。自己判断で薬を減らしたりすることは絶対にやめてください。
もしも服用している薬が少なくなったら、主治医に電話で相談してください。現在は電話による診察で処方箋を出してもらうことができます。薬の受け取りは、なるべく薬局が混んでいない時間を見計らって行くようにしましょう。

透析

透析を受けている人は、外出に不安はあると思いますが、透析予定日には必ず受診してください。ただし、せきや発熱がある場合は、必ず透析を受けている医療機関に電話をして判断を仰いでください。
万が一、新型コロナウイルスに感染して指定病院に入院したとしても透析を受けることはできます。

透析予定の日は必ず受診しましょう

生活上の注意

  1. 食事の注意
    自粛によって外出の機会が減ると、運動不足になりやすいため、食べ過ぎに注意が必要です。
    また塩分のとり過ぎにも注意してください。買い物の頻度を減らすために、保存食を準備する人も多いと思われます。ただ保存食は塩分が高いものも多いので、例えば、カップラーメンであれば調味料を減らすなど、塩分の管理はしっかり行ってください。
    腎臓病の食事 減塩食品などの活用や献立例
  2. 解熱鎮痛薬についての注意
    解熱鎮痛薬は、腎臓の機能を低下させる場合があります。市販でも購入できますが、熱があるから、痛みがあるからとって自己判断でのむことはせず、まずは主治医に相談してください。
  3. 呼吸器の症状に注意
    腎臓の機能がかなり低下した人では、息苦しさ・呼吸のしにくさなど、新型コロナウイルスに感染したときと似たような症状が現れることがあります。そうした症状が現れた場合も、迷わず主治医に電話してください。

医師からのメッセージ

新型コロナウイルス感染症を広めないことは、そのまま腎臓病の患者さんたちを守ることにもなります。ぜひ、多くの皆さまにも、協力していただければと思います。

そのほかの基礎疾患をもつ方へ医師からのメッセージ

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この記事は以下の番組から作成しています

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