詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2020年4月 号に掲載されています。

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心筋梗塞は心臓を取り巻く冠動脈という血管が突然詰まる病気です。動脈硬化でできたプラークが破れ、血液の固まりである血栓ができ、血管を完全に塞いでしまいます。冠動脈は心臓を動かす心筋に酸素や栄養を送っていますが、心筋梗塞を起こすとその血流が途絶え、その先にある心筋が壊死してしまいます。
心筋梗塞では激しい胸の痛みに襲われます。「胸が締めつけられるよう」「焼けつくよう」などと訴えます。突然起こることも大きな特徴で、「何時何分に突然始まった」とはっきり覚えている人もいます。非常に苦しいため周囲の人にわかるほどの苦悶(もん)の表情を浮かべます。息苦しい・吐き気・冷や汗などの症状もあります。こうした症状が20分以上続きます。
ただし、糖尿病の人や高齢の人では神経の働きが低下して胸の痛みを感じにくいため、息苦しい程度の症状しか現れないこともあります。
心筋梗塞が疑われたら、ただちに救急車を呼んでください。
心筋梗塞が疑われる場合、医療機関では まず心電図の検査をします。心電図に「ST上昇」と呼ばれる異常があったら典型的な心筋梗塞です。
専門的には「ST上昇型心筋梗塞」と呼びます。ST上昇は血流不足による心筋の壊死(えし)が心筋を貫いていることを示します。ただちに血流を回復させる必要があります。
心筋梗塞の緊急治療で血流を回復させるにはカテーテル治療が最も適しています。カテーテルという細長い医療器具を手首の動脈などから挿入し、冠動脈の詰まった場所まで到達させます。
カテーテルの先にはステント(上の写真)と呼ばれる金属製の医療器具が付いています。ステントを広げることで、詰まった血管が広がり血流が回復します。
(画像:中村 正人)
詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2020年4月 号に掲載されています。