亜鉛不足で味覚障害を引き起こす!セルフチェックや亜鉛を多く含む食品

更新日

おいしく味わえないのは「味覚障害」かも

味覚障害の患者数

せっかくのご馳走も、おいしく味わえなければ、それこそ味気ないもの。そうした「おいしく味わえない」、いわゆる「味覚障害」を訴える患者は増えています。

1990年に14万人だった患者の数は、2003年には24万に増えているのです。しかもこの数字は病院を訪れた人の数字です。年のせいだとあきらめたり、こんなことくらいで、と病院に行かない人を含めると、その数は何倍にものぼると考えられています。

味覚障害の原因は亜鉛不足?

日本人は亜鉛不足 グラフ

「味覚障害」の原因は、心因性によるものや全身の病気によるもの、口腔内の病気や服用している薬の副作用などが挙げられますが、一番多いのは「亜鉛不足」だと言われています。亜鉛は私たちにとって必要不可欠なミネラルで、味のセンサーと言われる口腔内の「味蕾(みらい)」が新陳代謝する際に必要なものだからです。その亜鉛は日本人に不足しがちな栄養素で、実に成人の半分以上が「亜鉛不足」だというデータもあるのです。

味覚障害セルフチェック

味覚障害セルフチェック

【味覚障害セルフチェック】

  • 調味料を多く使うようになった
  • 食べていないときも口の中に苦味などを感じる
  • 何を食べてもまずく食欲が低下し体重が減った
  • いつもと違う味がする
  • 塩味がとがった感じがして不快に思う
  • 何を食べても味がまったくしない
  • 特定の味がしない

調味料を多く使うようになれば、味を薄く感じるようになる「味覚障害」のサインかも。
また、味覚が薄くなる変化もあれば、まったく違う味に感じてしまう変化も。放っておくと、濃い味付けをするようになり、高血圧から心筋梗塞や脳卒中のリスクも上がりますし、食欲減退から栄養不足に陥るといった、大きく健康を損なうことにつながりかねません。チェック項目にひとつでも当てはまるものがあれば、医療機関を受診しましょう。

亜鉛不足を防ぐには?

亜鉛は体の中で作ることができない栄養素で、食べ物として、あるいは薬やサプリメントとしてとるしかありません。まずは普段の食事から亜鉛をしっかりとることが理想です。

ひとつの食品だけでとろうとすると難しいのが亜鉛です。講師の児玉さんによると、できるだけ肉を食べることを心がけるなど、無理なく続けられると言います。
ただし、病気で肉をとることができなかったり、さまざまな食事制限がある人にはサプリメントや薬でとることになります。血液検査の結果、亜鉛が足りないとなれば、保険適用で医療機関でも処方してもらえます。ただし、とりすぎは同じ微量ミネラルである銅の吸収を妨げ、貧血や白血球の減少などの弊害をもたらすので要注意です。

「味覚障害」は治療に数ヶ月を要する場合もあります。自覚症状を感じたり、家族から指摘されたら、できるだけ早く医療機関を訪れましょう。

「味覚障害の診断・検査・治療」についてはこちら

詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2019年11月号に詳しく掲載されています。

きょうの健康テキスト
テキスト発売中
購入をご希望の方は書店かNHK出版お客様注文センター
0570-000-321まで
くわしくはこちら