厳しくなった高血圧の降圧目標 診断基準・具体的なケース

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降圧目標の厳格化

降圧目標 130/80mmHg未満(75歳未満・診察室血圧)

高血圧の人は血圧をどこまで下げるべきか。それを降圧目標といいますが、その値が、収縮期血圧(上の血圧)130mmHg未満、かつ、拡張期血圧(下の血圧)80未満に変わりました。従来は140未満かつ90未満でしたが、どちらも10ずつ厳しくなったのです。130未満かつ80未満まで下げれば、高血圧が原因で起こる脳卒中や心筋梗塞は、より確実に防げると考えられます。
なお、これらは75歳未満の場合です。また診察室血圧の場合です。
※血圧の単位はmmHg(以下同じ)

高血圧、高値血圧、降圧目標の診断基準

高血圧、高値血圧、降圧目標の診断基準

上の血圧130~139、下の血圧80~89は、これまで「正常高値」と呼んでいましたが、現在では「高値血圧」と呼びます。高血圧とは診断されないものの、正常ではない高い血圧といった意味になります。

家庭血圧の場合

家庭血圧の場合の診断基準

診断基準140/90以上と降圧目標130/80未満は、医療機関などで血圧を測定した場合です。家庭で自分で血圧を測定した場合は、診断基準は135/85以上、降圧目標は125/75未満と、いずれも5ずつ低い値になります。

高血圧の診断 具体例

高血圧の診断 具体例1

米山さん(仮名)は、すでに高血圧と診断され薬をのんでいます。現在の血圧は136/84。従来の降圧目標140/90未満は達成しています。しかしこれで安心せず、新しい降圧目標130/80未満まで しっかり治療します。といっても、すぐに薬を増やすわけではありません。まずは生活習慣の改善を行います。そうすれば薬の効きも良くなり目標達成できることが多いのです。

高血圧の診断 具体例2

白石さん(仮名)は、高血圧と診断されたことはありません。しかし、最近少し血圧が上がってきて、健康診断では 134/86でした。高血圧とは診断されませんが、やはり生活習慣の改善を開始し、130/80未満を目指すことがすすめられます。

後期高齢者の場合

後期高齢者の場合の降圧目標

ここまで示してきた降圧目標130/80未満は、75歳未満の場合です。75歳以上の降圧目標は、原則として140/90未満です。(いずれも診察室血圧)

生活習慣の改善で高血圧予防

高血圧につながる生活習慣

高血圧と診断された場合、薬を使って治療することもありますが、まず大事なのは生活習慣の改善です。高血圧につながる塩分のとりすぎ、肥満、運動不足などを改めます。こうした生活習慣の改善は、高血圧の予防にもなります。

とりわけ塩分のとりすぎは、日本人の高血圧で最大の問題です。さらに最近は、肥満がそれに並ぶほどの問題になっています。肥満によってお腹にたまる脂肪はさまざまな物質を分泌しますが、その影響で血圧が上がってしまうのです。

詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2019年10月号に詳しく掲載されています。

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