詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2019年7月 号に掲載されています。

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最近になって、便秘は命に関わることもある病気だということが明らかになってきました。便秘によって心臓の病気や脳血管の病気のリスクが高まることがわかっています。4日に1回以下しか排便しない人は、1日1回以上排便する人に比べて、狭心症・心筋梗塞で死亡する危険性が1.45倍、脳卒中で死亡する危険性が2.19倍になります。
また、便秘によって寿命が短くなる可能性があることを明らかにした海外の研究もあります。20歳以上の約4000人を対象に、便秘のある人とない人の生存率を15年間にわたって調べたデータです。
調査開始から10年の時点で、便秘のある人では生存率が12%以上の差が出ることが分かりました。「便秘は体質だから...」とあきらめずに治療することが大切です。
★背筋を伸ばしている状態
便秘の改善には、排便時の姿勢も大切です。背筋(せすじ)を伸ばして座ると、直腸から肛門にかけては、横から見ると「く」の字のような形になります。
★上半身が前かがみの状態
排便時に上半身を前かがみみすると、直腸から肛門にかけてまっすぐに近い形になり、便が下がりやすくなって、排便しやすくなります。ロダンの考える人のイメージで前かがみの姿勢にします。
★35度くらい
洋式トイレで直腸と肛門をまっすぐに近い形にするには、太ももと上半身の角度が、35度くらいになるように上半身を前傾させるのが理想的な姿勢。
便秘の改善には、食生活を整えることも大切です。
・1日3食を守り、朝食は必ずとる
食事の量が少ないと便が腸内を移動するのに時間がかかるため、水分が吸収されすぎて便が硬くなるからです。
・食物繊維を適量とる
便のかさを増やすことで、便を出しやすくする働きがあります。
・腸内環境を整える
腸内環境のバランスが崩れていると、便秘を起こしやすくなります。腸内環境をよい状態にするには、食物繊維、ヨーグルトや納豆といった発酵食品を適量とりましょう。
・水分をこまめにとる
便秘の原因の1つは、便が硬くなってしまうことです。便秘の改善には、水分を適量とることが大切なので、こまめに水分補給をしましょう。
運動も行うようにします。腸の動きを活発にするために、日頃から自分ができる範囲で運動することが勧められます。排便習慣をつけることも大切です。食後は通常、便意をもよおしやすいので、便秘のある人は意識してトイレに行くようにするとよいでしょう。一般的に朝食後は便意がもよおしやすいので、意識してトイレに行くようにしましょう。
詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2019年7月 号に掲載されています。