握力・腕力を鍛える方法 おうちで手軽にできる運動の手順

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日常生活に必要な「握力」と「腕力」

握力と腕力が衰えてくると、握る、持つ、といった動作がうまくできなくなり、日常生活で困る場面が増えてきます。例えば、「ペットボトルや瓶のふたが開けにくくなった」「買い物袋などを長時間持っていられない」「雑巾をかたく絞れない」といった困難がある場合、握力や腕力の低下が懸念されます。
一般的に、筋力は30歳代から、握力は40歳代から衰え始めます。最近は、運動習慣の有無により、「筋力が平均より高い高齢者」と「筋力が平均より極端に低い高齢者」にはっきり分かれる傾向があります。生活の質を低下させないためにも、握力と腕力を鍛える簡単な運動を、ぜひ毎日の習慣にしましょう。

握力と腕力を鍛えよう!

運動を行うときには...

  • 呼吸を止めない
  • 目安の回数にこだわらない。きつい場合は回数を減らす
  • 痛みがある人は主治医に相談を

雑巾絞り運動 ※ 各10回×3セット

雑巾絞り運動 ※ 各10回×3セット
  1. 乾いた雑巾(またはタオル)を1枚用意する。雑巾の両端を持ち、両腕を前へ伸ばす。
  2. 腕の位置を変えずに、雑巾を絞るように片方の手を時計回りに、もう片方の手を反時計回りに回す。1、2、3のカウントで絞り、元に戻す。
  3. 反対側も同様に絞る。

握力が低下してつらい人は...
雑巾の両端を持って「強く握るだけ」の運動を繰り返す。

ペットボトル運動 ※ 各10回×3セット

ペットボトル運動 ※ 各10回×3セット
ペットボトル運動 ※ 各10回×3セット

※ ペットボトルの大きさや、入れる水の量で負荷を調節する

【前腕部にあるいろいろな筋肉を鍛える】

  1. 両手にペットボトルを1本ずつ持ち、両腕を前へ伸ばす。
  2. 腕の位置を変えずに、手首を曲げ、手を上へ向ける。
  3. 手首を曲げ、手を下に向ける。上下で1回と数えて行う。

【上腕二頭筋を鍛える】

【上腕二頭筋を鍛える】
  1. 両手に1本ずつペットボトルを縦方向に持ち、腕を体に沿うように下ろす。手の甲は後ろに向ける。
  2. 右腕のひじを曲げて、ペットボトルを二の腕に近づけるように持ち上げる。その後、元の位置に戻す。
  3. 反対側のひじを曲げて、同様にペットボトルを持ち上げ、元の位置に戻す。左右で1回と数えて行う。

【三角筋を鍛える】

【三角筋を鍛える】
  1. 両手に1本ずつペットボトルを水平に持ち、腕をまっすぐ下ろす。手の甲は外側に向ける。
  2. 腕を真横に広げ、水平になるまで持ち上げて、元の位置に戻す。

壁立て伏せ ※ 各5~10回

【両腕を使った壁立て伏せ】

【両腕を使った壁立て伏せ】
  1. 壁を前にして立ち、両手を肩幅より少し広めに広げて壁につける。壁との距離は、ひじを伸ばすと壁に手の先がつくくらいが目安。
  2. ひじをゆっくりと曲げる。あごが壁につくくらいまで曲げたら、ひじをゆっくり伸ばしていく。このとき、背中から腰にかけて一直線になるのが理想。

【片腕を使った壁立て伏せ】

【片腕を使った壁立て伏せ】
  1. 壁を横にして立ち、片方の手を壁につける。壁との距離は、ひじを伸ばすと壁に手の先がつくくらいが目安。
  2. ひじをゆっくりと曲げる。頭が壁に近づいたら、ひじをゆっくり伸ばして元に戻していく。反対側も同様に行う。

この記事は以下の番組から作成しています

  • きょうの健康 放送
    運動で健康「握力と腕力を強くしたい」