詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2019年7月 号に掲載されています。

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男性の"ちょいもれ"は専門的には排尿後尿滴下と言います。尿を出しきったつもりでも尿道内の球部尿道に尿が残り、後からジワジワもれ出してしまいます。
主に2つの原因が考えられます。ひとつは尿道を締める筋肉が衰えることです。球部尿道の周囲には球海綿体筋があり、この筋肉の収縮によって、球部尿道から尿を出し切ることができます。加齢などによって球海綿体筋が衰えると、尿道に尿が残るようになってしまうのです。もうひとつの原因は尿の勢いが低下することです。勢いがなくなると球部尿道に尿が残りやすくなります。尿の勢いが低下する原因の多くが「前立腺肥大症」です。
球部尿道は陰茎のつけ根部分にあり、そこから尿道の出口にむけて、指でこするようにしてたまった尿をしぼり出します。これをミルキングと言います。しぼりだした尿はトイレットペ-パーなどで受け止めます。外出先などでは個室に入って行いましょう。
女性の"ちょいもれ"はせきやくしゃみ、重いものを持ち上げたときなどおなかに力が加わったときに起こります。これを腹圧性尿失禁と言います。骨盤内にある膀胱(ぼうこう)は子宮・直腸などの臓器とともに、骨盤底筋という筋肉に支えられています。この骨盤底筋が緩んでしまうと、膀胱が倒れて下がってしまいます。この状態でおなかから力が加わると尿道が開きやすくなり、尿もれを起こしてしまうのです。骨盤底筋がゆるむ最大の原因は妊娠と出産です。また、肥満や加齢でも骨盤底筋が緩むことがあります。
指導:谷口珠実(たにぐち たまみ)山梨大学医学部看護学科教授
※骨盤底筋のトレーニングは女性の腹圧性尿失禁だけでなく、男性の排尿後尿滴下の改善も期待できます。
締める・緩めるをすばやく5~10回繰り返す。
詳しい内容は、きょうの健康テキスト 2019年7月 号に掲載されています。