【患者体験談】食道がんの治療。手術か?化学放射線療法か?

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食道がんといわれたとき -私のチョイス-

内視鏡検査で見つかった食道がん

Aさん(67歳・男性)に異変が起こったのは7年前のことでした。飛行機の中で、全身にこれまで経験したことのないような不快感があったのです。Aさんは、すぐに消化器内科を受診。内視鏡検査を受けたところ、異常が見つかりました。食道を塞ぐように、大きさ4cmのがんができていたのです。進行度はステージ2でした。

食道がんの治療 化学放射線療法をチョイス

Aさんは、医師から2つの治療のチョイスを提案されました。手術と化学放射線療法です。
手術は、食道切除胃管再建術と呼ばれるものです。がんができた食道の大部分と、胃の上部を切除し、その後、残った胃の一部を筒状にして食道の代わりにし、残った食道とつなぎ合わせる手術です。
一方、化学放射線療法は、がんの増殖を抑える「抗がん剤」と、がんを死滅させる「放射線」を組み合わせた治療法です。

「やはり外科手術というのはどうしても、血を見るとか、お腹を切るとか、やっぱり痛いだろうという思いが先行するじゃないですか。だから化学放射線療法がどのくらい辛いかっていうのは想像できなかったんですけれども、そちらの方がいくぶんはマシだろう、やはり化学放射線療法がいいのではないかと、そちらを選びました。」

化学放射線療法をチョイスしたAさん。週5日、6週間の放射線治療を行いながら、1週目と5週目の4日間、抗がん剤治療を行い、さらに、その1ヶ月後も、8日間の抗がん剤治療を行いました。4か月に及ぶ化学放射線療法の結果、がんは 内視鏡では確認できないほどになりました。

「いや、生き残ったと思いましたね。ホッとしたっていうのが本当の気持ちですね。」

食道がんが再発

Aさんは治療後も、がんの再発がないか数か月おきに検査を受けました。すると4年後、同じ場所に再びがんが見つかったのです。

「ああ、またこいつかと。見るからに嫌なやつが画像に出てきましてね。覚悟しました。もう出てきちゃったんだなと。」

化学放射線療法は繰り返し受けることはできません。そのためAさんは、今度は手術を受けることになりました。
10時間に及んだ手術は無事成功。しかしそれで終わりではありません。Aさんは懸命にリハビリに取り組みました。

「ティースプーン1杯の水を飲むのに、1時間くらいかかるんですよ。飲み込めないのが一番辛かったですね。」

ゼリーなどを飲み込む訓練を繰り返し、ようやく固形物が食べられるようになったのは2か月後のことでした。
その後無事退院したAさん。現在は体力も少しずつ回復し、良い方向に向かっていると実感しています。