2017年9月2日(土)特集 フロントライン

売り上げ好調!“個性派”スーパーの秘策

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●売り上げ好調 “個性派”の秘密

野口
「『特集フロントライン』のテーマは“消費”です。業績が好調なスーパーや小売店の秘密を見ていこうということなんですが、そもそも崔さん、今の個人消費はどうなっていると思いますか?」

マクロエコノミスト 崔真淑さん
「良い指標もあまり良くない指標も出てきているので、関西でいう“ぼちぼち”というところだと思うんです。ただ、今の消費状況で何が起きているかというと、リアル店舗とインターネットの戦いだと思うんです。みんながものを買いたくないわけではないんです。例えばインターネットだと、洋服が売られている『ZOZOTOWN』なんですが、こちらの時価総額が1兆円を超えていたりとか、インターネットに人が流れている中での消費戦略が重要のようにも思います。」

野口
「実はそれが、あまり経済指標に出てきていないのかもしれない、というのもあるかもしれません。今日(2日)は主に食品スーパーを中心に見ていきたいと思います。」

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八木
「こちらはスーパーマーケットの業界団体が集計した、売り上げに関する調査です。売り上げが増えているというスーパーが多ければ、指数はプラスに、減っているスーパーが多ければマイナスになるんですが、2015年度に入ってからマイナス傾向、つまり業界全体では、売り上げが減っているというスーパーが多い状況が続いています。ネット通販の拡大やドラッグストアの躍進も、追い討ちをかけていると言われています。」

野口
「ただ、これだけ苦しい中でも、売り上げを伸ばしているスーパーもあるんです。しかも、それは都市部ではなく、地方。その秘密を探りました。」

●売り上げ好調 客の心つかむ秘策は?

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野口
「崔さん、いずれも地方のスーパーなんですけど、どんなふうにご覧になりました?」

マクロエコノミスト 崔真淑さん
「インターネットが広がれば広がるほど、こういうローカル、対面、リアル店舗の価値がどんどん高まっているのかな、という気がしました。」

野口
「責任を持たせて売らせることで、売り上げも良くなるし、自信持って売れますよね。」

マクロエコノミスト 崔真淑さん
「しかも、現場の方がお客さんと交流することによって、リアルタイムにどんどん変化できるのもおもしろいです。こういったローカルの取り組みが実は日本だけじゃなくて、海外でも起きているんです。アメリカのスターバックスはインターネットでも物販をしていたんですが、それを完全にやめて、店舗に持っていくという戦略にすると、そんなことが報道されていたんです。ですから、店舗の良さが今、改めてフォーカスされている時代なのかなと思いました。」

野口
「今度は、都市部でのアナログな販売を方法を見ていただきたいと思います。」

八木
「取材してわかってきたのが、販売のプロではない人が加わることによって生まれた知恵と工夫です。」

●売り上げ好調 客の心つかむ秘策は?

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野口
「どうご覧になりました?」

マクロエコノミスト 崔真淑さん
「やっぱり店舗であり、対話のできることの良さが出ていたと思います。すごく興味深かったのは、八百屋さんの事例で、単に“私がおいしいと思うから食べなさい”というよりも、お客さんのニーズをデジタルからくみ取っている。デジタルの土台があるからこそアナログも光っているんだという、事例としてはすごくおもしろいなと思いました。」

野口
「主観的じゃなくて客観的にプレゼンできているということなんでしょうね。八木さんはどんなふうに思いました?」

八木
「精肉店に関しては、“○○産”だったり“○○牛”というブランドの名前を表示していないそうで、部位だけ表示しているということです。店内で、お客さんとの会話のきっかけとなる工夫をいろいろこらしているということで、対面の工夫をすごくしているんだなと思いました。」

マクロエコノミスト 崔真淑さん
「リアル店舗、対面でコミュニティーができることで、人がさらに集まって人のつながりができている。その役割をしているのかもしれないですね。」

野口
「もちろん経済的な余裕もあるでしょうけど、肉好きの人が集まったり、“おいしい野菜を食べたいときは、ここに来る”というのもありました。そこから見えてくるものというのは、どんなことなんでしょうか?」

マクロエコノミスト 崔真淑さん
「とにかくばっと売るというよりも好きな人たちのコミュニティー、しかも今まではテクノロジーがなかった分、細かく対応できなかったのが、テクノロジーがあるからこそアナログに小さく対応できるようになったということなのかもしれないですね。」

野口
「昔は大量生産・大量消費、同じものをみんなが欲しがったのが、これだけ細分化されてくる中で、いわゆる大手のところも含めて、同じものしか置いていないとなかなかつらい。結局、価格競争にいってしまう。それでは、なかなかデフレからも出ていけないですよね?」

マクロエコノミスト 崔真淑さん
「戦略的に同じものしか置かないというのもありだと思うんですが、同じものだけを置くんじゃなくて、いかにタイムリーに変えていくか。在庫管理も課題かもしれないですね。デフレ脱却には、この管理の方法も影響してくると思います。」

野口
「それもまたデジタルな世界をどうやって駆使して、その先はアナログというか説得力のあるプレゼンですか?」

マクロエコノミスト 崔真淑さん
「デジタルなしで人ありきだけで考えていけるかというと、そうでもないという事例かもしれないなと思いました。」

野口
「両方いるんでしょうね。今日は小売りの好調なところを見ながら秘訣を考えてみました。」

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