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2021年度 第6回
視聴者のみなさまと語る会(山口)開催報告書
(2021年12月18日(土)開催)

 

<会 合 の 概 要>

 「視聴者のみなさまと語る会」の2021年度第6回は、山口放送局にお集まりいただく「参集での参加」と、パソコン等を使ってご自宅等から参加いただく「オンラインでの参加」のどちらかを選んでいただく“ハイブリッド方式”で開催。山口県にお住まいの方を対象に、「今のNHKに足りないもの・望むこと」、「地域放送局に求めるもの」をテーマに意見の聞き取りを行った。

 

<会 合 の 名 称>

視聴者のみなさまと語る会(山口)

 

<会 合 日 時>

2021年12月18日(土)午後1時30分〜3時15分

 

<出  席  者>

〔参 加 者〕

視聴者の皆さま19人
(山口放送局:12人、オンライン:7人)

〔経営委員会〕

森下 俊三  委員長(一般財団法人関西情報センター会長)

 

尾崎 裕   委員(大阪瓦斯㈱相談役)

〔執 行 部〕

小池 英夫  理事

 

林 理恵   理事

 

志賀 淳二  山口放送局長

〔 司 会 〕

(放送センター)柴田 祐規子  アナウンサー

 

(山口放送局)土方 康  アナウンサー

 

<開 催 項 目>

 以下のとおり進行した。

 

1 開会あいさつ

2 経営委員による説明

  協会の基本方針、その他協会の運営に関する重要な事項について

3 意見の聞き取り

  「今のNHKに足りないもの・望むこと」、「地域放送局に求めるもの」について

4 閉会あいさつ

 

 ミーティング終了後、「2022年大河ドラマ『鎌倉殿の13人』制作の舞台裏」と題して、清水拓哉チーフ・プロデューサーによる講演会を開催した。

 

<実施内容・評価>

  • 公募の結果、ホームページを通じて27人から参加の申し込みがあった。

  • 当日は、山口放送局での参加12人、オンラインでの参加7人の計19人が参加し、「今のNHKに足りないもの・望むこと」、「地域放送局に求めるもの」をテーマに、NHKの放送・サービス全般について意見や提言を募った。

  • 参加者からは、「NHK経営計画」、「受信料制度」、「放送・インターネット活用」、「地域放送・サービスのあり方」などについて、多岐にわたる意見や提言が寄せられた。

  • 終了後に行ったアンケートには、参加者16人から回答があった。主なアンケートの結果は次のとおり。

    [参加者の満足度]
     「大変満足」4人、「満足」7人、「普通」4人、「不満」1人、「大変不満」0人

    [NHKの放送・サービスについて]
     「今回のイベントに参加して、NHKの放送・サービスについて理解や関心が深まりましたか」との質問に対し、「大変深まった」5人、「深まった」9人、「変わらない」1人、「あまり深まらなかった」1人との回答があった。

    [経営委員会の仕事について]
     「今回のイベントに参加して、経営委員会の活動について理解が深まりましたか」との質問に対し、「大変深まった」1人、「深まった」12人、「変わらない」2人、「あまり深まらなかった」1人との回答があった。

 

<詳細報告>

(柴田アナウンサー)
 まず、経営委員からNHKや経営委員会の役割などについて簡単にご説明します。

 

 

◆協会の基本方針・重要事項の説明

(尾崎委員)
 はじめに、NHKの経営委員会についてご説明します。
 NHKの経営委員は、さまざまな分野や地域から選ばれた12人で構成され、国会の同意を得て、内閣総理大臣から任命されています。
 経営委員会では、中期経営計画や予算・事業計画など、経営の重要な事項について議決するほか、会長や副会長、理事らが決められた方針に沿ってNHKの運営ができているかどうかをチェックしています。
 私たち経営委員は、NHKの経営にあたって、視聴者のご意見を踏まえ、適切な判断や検討を行うことが求められています。そこで今回のような「視聴者のみなさまと語る会」を毎年、数回開催しています。
 NHKの役割の1つは、災害や新型コロナウイルスなどから命や暮らしを守る安全・安心に関する情報をお届けすることです。また、“NHKだからできる放送”に力を注ぎ、多様で質の高い番組や情報をお届けしています。
 公共放送NHKは、皆さまに公平にご負担いただく受信料によって運営されています。特定の勢力、団体の意向に左右されない公正で質の高い番組をつくり、視聴率にとらわれずに社会的に不可欠な教育・福祉番組をお届けできるのは、受信料によって財政面での自主性が保障されているからです。
 続いて、NHKの「インターネットを活用した取り組み」についてご紹介します。放送を中心としながらインターネットも活用して、公共性の高いコンテンツや情報をいつでもどこでも受け取れる環境を整え、視聴の機会を増やすことは、重要な取り組みと考えています。
 その取り組みの1つが「NHKプラス」です。「NHKプラス」には、総合テレビとEテレの番組をインターネットで放送と同時に配信する常時同時配信と、それらの番組を1週間程度いつでも見ることができる見逃し番組配信のサービスがあります。NHKと受信契約をしている方であれば、追加料金なしでお楽しみいただけます。
 今年度からの新しいNHK経営計画についてご説明します。この計画は、3か年の具体的な経営目標や重点方針を掲げるものです。経営委員会で、視聴者の皆さまから広くご意見を募集して議論し、議決したものです。
 NHKは、公共メディアとして皆さまの信頼に応え、合理的なコストでの運営に努めます。経営資源を多様で質の高いコンテンツに集中させ、正確、公平公正で、豊かな放送・サービスを、いつでもどこでも最適な媒体を通じてお届けし続ける「新しいNHKらしさの追求」を進めます。
 そのために、「安全・安心を支える」、「新時代へのチャレンジ」、「あまねく伝える」、「社会への貢献」などの5つの重点項目に取り組みます。
 経費を700億円規模で削減する一方、150億円程度を5つの取り組みに重点投資することで550億円規模の支出削減を行い、スリムで強靭な「新しいNHK」を目指します。
 衛星波のBS1、BSプレミアム、BS4Kの見直しを行い、2023年度中にBS1、BSプレミアムのうち1波を削減します。削減にあたっては、番組の一部を他の放送波に移すなど、編成上の工夫に努めます。
 また、ラジオ第1、ラジオ第2、FMの3波については、2025年度にAM、FMの2波へ整理・削減する方向で検討を進めます。放送波の整理・削減にあたっては、現在提供しているコンテンツに対するニーズを踏まえ、視聴者の皆さまの利便性を損なわないことに留意しながら進めます。
 受信料については、コストの圧縮を進め、新放送センターの建設計画の抜本的な見直しなどにより、還元の原資として700億円程度を確保し、値下げを行う方針です。値下げの具体的な方法については、新型コロナウイルス感染症の影響や放送法の改正による契約・収納活動への効果、訪問によらない新たな営業施策への移行状況などを見極めながら検討を進めます。
 本日、皆さまからいただく貴重なご意見は、今後の経営委員会の活動の参考にさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

(柴田アナウンサー)
 きょうは、大きく2つのテーマについて皆さまからご意見を伺ってまいりたいと思います。
 まず1つ目のテーマは、「今のNHKに足りないもの・望むこと」です。受信料制度や放送番組について、また、今ご紹介した経営計画についてなど、公共メディアNHKに対して、こうした点が足りないのではないか、もっとこのようになってほしいなど、いろいろとご意見を伺います。
 2つ目のテーマは「地域放送局に求めるもの」です。地域放送番組やサービス全般についてご意見を伺います。2つ目のテーマは会の後半で伺います。
 それでは、まず1つ目のテーマ「今のNHKに足りないもの・望むこと」についてです。
 山口放送局の会場でご参加の方は、手を挙げて会場の土方アナウンサーにお知らせください。オンラインでご参加の方は、手挙げ機能を使って手を挙げてください。
 きょうはこの貴重な機会に皆さまのご意見やご要望を少しでも多く伺っていくために、1問1答の形ではなく、参加者の皆さまどうしで活発に意見の交換をしていただけたらと考えています。ご意見は短めに、簡潔にお願いできると助かります。また、1回のご発言につき1つの項目に絞ってお聞かせください。
 では、まず山口放送局の会場にお越しの皆さまから、ご意見を伺ってまいります。

【参加者】
 私は40年ぶりに山口県へUターンしてきました。転勤族で東京本社の会社に勤務していて、両親の介護のために帰らざるを得なかったのですが、いざ40年ぶりに帰ってきますと、東京と山口の地方格差、住んでいる方の意識の低さといったものを非常に感じます。
 NHKは全国組織ですので、この組織を最大限に使うには、東北など山口と同規模の県と双方で比較した番組をつくるなど、全国組織の利点を最大限に生かす取り組みをするのがよいのではないかと思います。
 東京、大阪、広島などがキー局になるのでしょうが、われわれ山口県人としては、そこからの番組が下りてくる、流れてくるというイメージを感じています。 天気予報を見ていると、「九州北部(山口県を含む)」とありますが、山口県は九州ではありません。経済同友会は九州山口経済同友会で、広島にある中国経済同友会にも山口県の企業は所属しています。山口県は九州なのか、中国なのか、線引きに不安を感じるところもあります。
 東京からの発信一辺倒ではなく、地方局から東名阪にぶつけるような、そうした「地方何するものぞ」という感覚での番組を発信してほしいと思います。

【参加者】
 私が一番望んでいることとしては、NHKにはそんたくをせず正義感をもってもらいたいです。よい意味で独立した組織になってほしい。
 もう1つ、年寄りはスマートフォンを持っていても使いこなせないので、ホームページでと言われてもスマートフォンではうまくできません。スマートフォンでも電話でも手紙でもよい、というふうにしてもらいたいです。
 受信料が高くても、本当に当たり前にやっていたら文句を言う人はいないと思います。NHKは正義の味方だから、与党野党関係なしによいものはよい、悪いものは悪いとはっきりしてほしい。ニュース解説はわりとよい主張をしていると思います。

【参加者】
 NHKの政治経済の報道について、最近、期待外れに感じています。国会で元総理や官僚はうその答弁を繰り返し、また、官僚は公文書を書き換え、破棄していますが、これについてNHKはさらりとニュースを流し、特に問題はなかったとするような報道が見受けられます。
 また、赤字財政についても、政府の経済対策はばらまきを繰り返し、国・県・市町村の借金総額は1,400兆円に上がり、1人あたり1,100万円という莫大な借金となっています。私の家族は4人ですが、4,400万円の借金返済は現実的には無理です。政治家はお金をばらまくが、借金返済については無責任に見えます。
 NHKの報道は、森友学園の8億円の値引き、財務省の次官の財政破綻発言等、政府の不利な点について触れないように問題点をスルーしている点が多いように感じています。誠に残念です。NHKは国民のため真剣に報道してほしい。私は、報道機関の中で一番NHKに期待していますので、ぜひ期待に応じていただきたいと思っています。「NHKさん、頑張れ」と言いたいです。

(柴田アナウンサー)
 大変貴重なご意見をありがとうございます。オンラインで参加の皆さまで、ご意見を聞きながらぜひ私も話したいという思いになられた方がいらっしゃいましたらお知らせください。

【参加者】
 私は教育職で、大学で教べんを取っているのですが、若い人にもっとNHKに親しんでもらえるようにできないかと思っています。確かNHK山口放送局が、若者を取り込み、その活動を伝えるといった活動を2年ほど前からしていたと思います。さだまさしさんが山口放送局に来たときに初めて知ったのですが、時々、夕方のニュースの後にそうした企画を拝見したことがありました。例えばこのコロナ禍で大学生活を取材するなど、もっと現場に行って実際に大学生や小学生、中学生、高校生など若い人たちの声を拾ってきていただけたらというのが、私からのお願いです。

【参加者】
 私はNHKを視聴していますが、最近、「NHKプラス」が大変楽しみです。見逃した番組や地方のニュースも見ることができるので、旅行に行けない中で、そうした地方のニュースがないかなと思って時々見ています。
 ラジオも、朝は忙しいので耳で聴くだけで流していると、時間の推移が分かります。だいたい同じ時間に同じような番組やニュース、山口県の情報などが聞けますので、出かける前などはラジオが頼りという生活をしています。

(柴田アナウンサー)
 ありがとうございます。例えば「NHKプラス」にこんな機能があればもっと使いやすい、あるいは、ラジオの「らじる★らじる」はスマートフォンでも聞くことができますが、このようなサービスがあったらもっと利用できるといったアイデアがあれば、ぜひお聞かせください。

【参加者】
 見られるのが1週間というのが少しネックかなと思います。見忘れたときに、1週間が過ぎるともう配信がなくなってしまいますので、リクエストなどがあるとよいと思います。

(柴田アナウンサー)
 リクエストというのは、見逃し番組配信の期間をもう少し長くできるように、番組ごとにこの番組をもっと見たいなどリクエストする機能があればよいということでしょうか。

【参加者】
 そうです。要望がたくさんある番組については、またもう一度放送する仕組みがあるとよいかもしれません。

(柴田アナウンサー)
 ありがとうございます。小池理事からお願いします。

(小池理事)
 皆さまからいただいたご意見についてお話しさせていただきます。
 まず、放送については、不偏不党、自主自律を堅持して、正確で公平公正な情報を発信して、健全な民主主義の発展に貢献していく、これがまさにNHKの役割、使命です。公共メディアの自主的な編集権に基づいて、公平公正な報道を守っていきたいと思っています。また、これまでも調査報道や検証番組などの制作に力を入れてきましたが、今後も報道機関としての権力のチェック機能を果たして、これを堅持していくということは言うまでもありません。
 地域に関しては、皆さまに支えられている公共メディアとして、地域の情報発信を強化していきます。そのために、地域放送局の職員、特にコンテンツに関わる職員を増やし、地域の情報発信、また、地域の生活に根ざした細かい情報や課題解決の糸口となる情報など、NHKならではのコンテンツを発信して、地域社会に貢献していきたいと考えています。
 また、教育問題について、若い人に親しんでもらえるようにとのご意見がありました。「新しいNHKらしさの追求」として、来年度の4月から番組をいろいろと変えようとしていますが、その検討がかなり大詰めに来ています。若い人たちに訴求するような番組づくりを検討し、来年4月からできるだけ期待に沿えるような番組をそろえていきたいと思います。
 それから、財政問題については、新型コロナウイルスの影響もあって財政状況はとても深刻になっていますが、この問題を考えることはこの国の形を考えることにつながっていきます。いただいたご意見を現場にも伝えて、番組などで掘り下げた情報を発信できればと思います。
 「NHKプラス」では、見逃し番組配信の機能でいろいろと見ていただいているとのことでしたが、今、大阪拠点放送局の午後6時10分からのニュースなどは、見逃し番組配信で見ることができます。これを各地域にどんどん広げていって、近い将来、山口県の6時10分からの「情報維新!やまぐち」も、「NHKプラス」の見逃し番組配信で1週間見ることができるように、通信基盤などを強化していきたいと思います。もう少しお待ちいただければと思います。

(志賀局長)
 ご意見ありがとうございます。地域放送に関わるところについて、私からもお話しさせていただきます。
 「東京にこれぞ山口というものを見せてくれ」というお話については、本当に背中を押してもらったような気持ちです。私は7月に山口放送局に赴任しましたが、職員には、東京を目指すのではなく地域に根ざすのだ、と言っています。まずは山口をしっかりと取材して、山口のことを山口の皆さまにお伝えしていきます。そして、先ほど言われたように、同規模のほかの県がどのようなことをやっているのか、NHKの全国ネットワークをしっかりと活用して、それを見て分かっていただける番組づくりをしていくことが大事だと思っています。おことばをいただいて、しっかりと番組づくりに生かしていきたいと思っています。
 そして、もう1つ「若い人にどうアクセスしていくのか。しっかりそこにリーチしていってほしい」というご意見については、私もそこが一番足りないと思っています。地域放送局として若い人にどのようにアクセスしていくかを考えるべく、今、山口放送局の中に「次世代展開ユニット」という、部局横断の若い職員だけのチームを新たに設けて、大学生や若い方がどのような時間にどのような番組を見たいのか、調査を始めているところです。
 先ほど小池理事からありましたように、来年度から新しいNHKを目指すということで、いろいろと検討している最中ですので、そうした状況も踏まえて、新しいもの、若い人にきちんと届くものを出していきたいと思っていますので、よろしくお願いします。後半で、また地域放送局について議論することになると思いますので、そのときにもご意見を伺いたいと思います。ありがとうございます。

(柴田アナウンサー)
 それでは、山口の会場でご意見がある方はお願いします。

【参加者】
 私も欠かさず受信料を支払っています。正直に言うと拒否したいのですが、訴えられ裁判になると怖いので仕方がなく支払っています。今のNHKの番組は、プロパガンダが非常に多い。自分が公正だと思っている情報は出すが、そうではない情報はみな隠している。受信料を支払っているとそのような番組に加担していることになるので、支払いたくないのです。それでもよいと言う人はいますので、その人は支払えばよいと思います。だから、ぜひスクランブルで放送してもらうとありがたい。わずかなお金ですが、支持しない人まで強制的に金を取る仕組みいうのは非常におかしい。そういう利権構造をみずからおかしいと言う人がいない組織はおかしいと思います。なぜ、その既得権益を放そうとしないのか。スクランブルにしても応援してくれる人はたくさんいるので、それでやればよい。
 終戦直後に、いろいろな海外の放送局に対抗するために日本に大きい放送局が要る、だから国民が金を出してそうした放送局をつくろうというのは理解します。そうしてできた放送局が、現実はGHQの占領下で言論統制されてプロパガンダしか流せなかったというのも理解します。でも今の状況で、なぜ国民全員から金を取る必要があるのでしょうか。
 私がNHKにプロパガンダの番組が多いと言うのは、例えば「NHKスペシャル」は、演出する人がその意図に沿った意見を拾ってくるので、そこから漏れたものは出てこないのです。ところが、事実の景色というのは立つ位置によって違う景色が見えます。多様な面を見ない限り全貌は見えません。全貌を見ないで歴史の教訓がどうだなどと言うのは十分ではありません。公共放送の役割は、国民に判断材料となる情報を提供することで、NHKの考えた判断を提供するということは、まさにプロパガンダなのです。判断材料を出さないような報道に私は金を払いたくない。出口調査やアンケートも取れるのだから、スクランブル放送に賛成の人が何%、反対の人が何%いるのか、ぜひ開示してほしいと思います。

(土方アナウンサー)
 ありがとうございます。山口の会場ではあと3人の方に手を挙げていただいています。1回の発言は1つの項目でお願いいたします。

【参加者】
 ぜひ日々のニュースの深掘りをしてほしいと思っています。その番組を見て、「ああ、そういうことだったのか」ともっと知りたいと思うような番組があるとよいと思います。私は「クローズアップ現代+」や事件の裏側に関する番組をよく見ています。子どもたちに関しては、小・中学生の素朴な疑問を分かりやすく解説してくれて、大人が見ても「そういうことだったのか」と分かる番組がよいと思います。ニュースは多過ぎて、日々さらっと流れていきますが、ここは大事だというところは大人にも子どもにも分かりやすく、どこが問題なのかをクローズアップしてほしいです。立場はいろいろあるけれど君はどう思うかと、リビングで話題になればよいと思います。

【参加者】
 まず、番組をつくって見せるという立場ではなく、視聴者の立場や状況で考えてほしいと思います。例えばバラエティー番組で司会者とゲストがスタジオで収録している場合に、よく画面の隅にゲストの顔をアップで出していますが、ゲストのただうなずいて見ているだけの顔を見ているのはナンセンスだと思います。それを見せつけられることに苦痛を感じることもあります。
 もう1つ、旅行や紀行番組で、ゲストを立てストーリーを組み立てて紹介していく番組があります。ゲストや案内人はあくまでも番組を盛り立てる役だと思いますが、今はどちらかというと案内人が表に出てそちらを見せるような番組が多いのではないかと思います。例えば、ことし8月に「北川景子 垂直タイムトラベル in ローマ」という番組がありましたが、どちらかというと北川景子が前面に出て、結果的にローマの遺跡はあまり見せてもらず、美人女優のファッション番組といった感じを受けました。そうした姿は脇に置いて、メインの状況を見せるようにしてほしいと思います。
 最後に、最近は家庭のモニター画面も大型で高精細になってきていますが、超アップの画面を長いこと見せられるのはあまり気分のよいものではありません。ぱっと瞬間的に見せるだけでよく、10秒も20秒も長く見せる必要はないと思います。

【参加者】
 NHKでは、今、SDGsのキャンペーンを大々的に張られていると思います。山下達郎氏のテーマソングや、若者向けに今はやりのYOASOBIを使ってキャンペーンをしていますが、なぜNHKが率先してSDGsのキャンペーンを張らなければいけないのか。強いことばで言えば、プロパガンダのようなことをやらなければいけないのか、その意味が放送からはよく伝わってきません。本当にSDGsが必要なら、もう少しかみ砕いた形で、17目標ある中で何をやりたいのか、NHKとしては何を取り上げるのか、若者なら若者がどのようなことから行動に移していくのか、そうしたことを発信していくべきではないかと考えています。

(土方アナウンサー)
 ありがとうございました。山口の会場にお集まりの皆さまからのご意見は、いったん以上となります。

(柴田アナウンサー)
 皆さまに熱心にお話しいただき、放送の現場にいる一人としても非常に響くものがあります。皆さまのご意見に対して、森下経営委員長から、ひと言お話しさせていただきます。

(森下委員長)
 いろいろとご意見をいただき、ありがとうございます。
 経営委員会は、NHKの経営について議論する場で、個別の番組には関与しませんので、個別の番組内容については小池理事や林理事にお願いしたいと思います。経営委員会では、よく地域放送を充実してほしいと申し上げています。平日の日中に、全国の各地域放送局がつくった番組を全国放送で流す枠がありますが、各放送局がつくった番組を全国で放送する取り組みは非常によいと思います。地域に根ざした放送というのは、経営委員会としても1つの目標にしているところです。
 NHKは、できるだけ多様な意見を取り上げるように偏らないようにするというのが基本的な方針です。SDGsについては、個人的には地球規模で人口が非常に増えていろいろな環境問題が注視されている時代なので、いろいろな機関や企業、人がそれぞれの立場で取り組まないといけないと思います。そこにNHKは、NHKらしい立場で取り組んでいくということだと思います。
 皆さまのご意見は非常に参考になりました。経営委員会としても、これからご意見を参考に取り上げていきたいと思います。

(柴田アナウンサー)
 ここまでお話を聞いてこられて、オンラインでご参加の方で意見があるという方がいらっしゃいましたら、お知らせください。

【参加者】
 私は大のNHKファンで、ほとんど一日中NHKのテレビとラジオを視聴しています。皆さんからどのようなご意見が出るのかなと思っていましたが、特に山口会場の皆さんには、現在のNHKが抱える多様な問題から番組構成のことまで意見を聞かせていただき、本当にありがとうございました。理事の皆さんも経営委員の皆さんも、率直に意見をお聞きになって経営に反映していただきたいと思います。

(柴田アナウンサー)
 ここまでの皆さまのご意見について、林理事からお話しさせていただきます。

(林理事)
 きょうは、本当に貴重なご意見をいただき、心からお礼申し上げます。多様なご意見をこのように生で伺えて、非常にありがたいと思っています。厳しいご意見も温かいご意見も、皆さまからのエールだと思って拝聴しておりました。
 私から2点。1つは先ほどのスクランブルの話について申し上げたいと思います。国民の皆さまに判断材料を提供するのがNHKの役割というのは、本当におっしゃるとおりで、それが私たちの大事な役割の1つだと思っています。
 NHKは、放送法の第15条で、質の高い番組やニュースをつくるとともに国の隅々までそれをきちんとお届けするという、とても大切な役割が決められています。隅々まで同じ情報をお届けするということを成し遂げるために、皆さまの貴重な負託という形で受信料をいただいています。
 その情報の中には、例えば先ほど尾崎経営委員から申し上げたとおり、命と暮らしを守る情報やNHKでしかできない番組、質の高い番組、例えば教育番組や福祉番組、文化に関わる番組、ユニバーサル放送などもあります。そうした番組は、人が好むからとか、大勢の人が見るからということではなく、皆さまに等しく見ていただく必要がある、とても大事な番組だと思っています。
 皆さまに隅々まできちんとお届けすることがNHKの役割ですが、それとスクランブルという形はどうしても相いれない部分があります。スクランブルにすべきだといろいろな方が言われていますが、最終的には制度に関わってくる話なのでNHKだけで決められるわけではなく、広く国民、視聴者の皆さまや制度の設計に関わる関係者の皆さまなど、さまざまな方のご意見を踏まえて、今後のNHKのサービスの在り方という議論になっていくことなのかなと思います。本当に貴重なご意見をありがとうございます。
 それから、SDGsについては、もともと国連が打ち立てた目標です。日本は国連のメンバーなので、国連が打ち立てた目標は尊重しなければいけないし、それを尊重して推進していく責務があります。そのため政府はSDGsを推進し、多くの企業がその考え方にのっとってそれぞれの企業運営をしています。
 一方、私たちNHKには、国民の皆さまに判断材料を提供するという大切な役割があります。SDGsと言われて、それは一体何かという方もまだまだたくさんいらっしゃると思いますし、視聴者の皆さまによって受け止めるプラットフォームや時間帯なども違うので、SDGsとは何かをさまざまな層の方に向けて伝えるときに、いろいろな形でお出ししたり、例えばオンラインでもキャンペーンをしたり、山下達郎さんの歌などに耳を傾けていただいたりしながら、視聴者の皆さまにこれは一体何なのか、あるいは、本当に大事なものなのかということも含めてご判断いただきたいと思い、知っていただくためのキャンペーンを行っているというところです。 本当に貴重なご意見をありがとうございました。

(柴田アナウンサー)
 小池理事からもお話しさせていただきます。

(小池理事)
 「NHKスペシャル」についてのご意見がありました。いただいたご意見のとおり、視聴者にできるだけ幅広い観点から情報を提供していくのは、NHKとして、公共メディアとしての使命であり、常に目指していかなければならない課題だと考えています。ご意見も踏まえて、今後も判断材料をできるだけ多く出すべく、しっかり努めていきたいと思います。
 それから、日々のニュースの深掘りをということでしたが、「新しいNHKらしさの追求」として、来年度から新たに展開する番組展開や報道の分野でも、いろいろな分野の専門家を集めて幅広くニュースを伝え、ニュースを深く掘り下げる試みを計画していますので、いただいたご意見に沿えるように取り組んでいきたいと思います。
 それからもう1点、大画面で長時間映し出されることに対するご指摘もいただきました。テレビを大きな画面で見ている方もいれば、小さな画面で見ている方もいて、さらに、最近は「NHKプラス」をスマートフォンでご覧になっている方もいますので、なかなか難しいのですが、大画面あるいは高精細化されたテレビで見ていただく方の受け止め方も含めて、より多くの方が違和感なくご覧いただくためには何が必要なのかを念頭に置いて、いろいろな方法を考えていきたいと思います。本当に貴重なご意見をいただき、ありがとうございました。

(柴田アナウンサー)
 少し話が戻りますが、若い人たち向けの番組をというご要望や、素朴な疑問に答えるような番組、また、もっと若い人が接触できるような番組をといったご要望をいただいていました。山口の会場にお集まりの方で、若い方から直接ご意見をいただけると大変ありがたいのですが、いかがでしょうか。

【参加者】
 今は、ニュースはスマートフォンなどでもすぐに見られますが、スマートフォンは逆にいろいろな情報があり過ぎて分からない部分も多いので、NHKには、もっと浅くてよいので、私たちでも分かるような内容、ことばできちんと教えてくれたら、こちらも見るのかなという気はします。

(柴田アナウンサー)
 例えば、どのような形のニュースなら見てもよいと思われますか。

【参加者】
 NHKはとてもまじめな印象があって、私たちよりも年齢が上の人が見るイメージです。日テレやほかの局のほうが明るくて、とても分かりやすかったり、いろいろな例をテーマに取ってくれたりするので、そちらを見てしまいます。あとは時間が合わないこともあって、ほかのテレビ局ばかり見てしまうので、もっと私たちが見やすいようなニュースや時間帯をしっかり考えてくれたらうれしいです。

(柴田アナウンサー)
 時間帯の問題と出演者や演出イメージの問題ですね。明るく楽しく、わいわいとにぎやかな感じの民放に比べると、NHKは少しまじめな感じがするということでしょうか。

【参加者】
 はい。

(柴田アナウンサー)
 ありがとうございます。大変貴重な若い層からの声をいただきました。
 志賀局長から手が挙がりましたので、お願いします。

(志賀局長)
 私もお聞きしたいのですが、だいたい何時ごろだったら見られるのか、また、テレビで見ていただいているのか、スマートフォンで見ていただいているのかなど、どのようにニュースをご覧になることが多いのかを教えていただけますか。

【参加者】
 小さい子ならすごく早い時間のほうがよいのかもしれませんが、私たちは塾などがあって夜8時のニュースなどはどうしようもないので、夜遅いほうがよいと思います。また、時間が長過ぎるとどこまで見たらよいのか分からないので、時間が短くて夜とても遅いほうが、ぱっと見られると思います。

(志賀局長)
 基本的にテレビでご覧になられていますか。

【参加者】
 はい。ニュースはテレビで見て、気になる項目があったらネットニュースなどで調べるようにしています。

(志賀局長)
 ありがとうございます。

(柴田アナウンサー)
 山口の会場にお集まりの皆さま、またはオンラインで参加の皆さまで、まだ意見を言っていないという方がいらしたらお知らせください。

(土方アナウンサー)
 山口の会場で手が挙がりましたのでお願いします。

【参加者】
 最初の説明で、現在の受信料を2023年度に値下げするということでしたが、料金の値下げというのは大変よいことだと思います。民放のテレビやラジオを視聴すると、CMやショッピングの時間がとても長いので、やはりNHKはよいと思います。受信料で放送しているので当然といえばそうですが、受信料も仕方がないかと自分なりに理解しています。その中で2023年度から値下げということでしたので、経営の努力で値下げされることはとてもよいのではないかと思います。
 もう1つは、NHKの会長が取った行動に対して経営委員長が発言されて問題になったということが以前あったと思いますが、やはり公平公正を主たる目標に掲げているNHKなので、国民、視聴者から見てうれしくないことでした。

【参加者】
 私は、小さいときに「おーい!はに丸」を見てNHKが好きになりました。若い方からの発言がありましたが、私も子育て世代で、子どものEテレをとてもありがたく見させていただいています。
 NHKの番組は、昔に比べてとても面白くなってきたという印象を持っていて、例えば文化系の美術・音楽の番組も、NHKならでは、NHKだからこそできるといった印象を受けていて、そういうものを今後増やしていただきたいと思います。
 私は関西出身で山口に来て10年近くなりますが、やはり関西系のニュースがないと寂しかったりしますので、NHKだからできる地方のネットワークを生かした番組がもっとあると、大変ありがたいです。民放ではこれはできません。例えば山口の放送局の番組が東京のTBSなどで流れるということはほぼないと思いますので、そうした、NHKだからできることをもっと伸ばしていただきたいと思っています。

(柴田アナウンサー)
 ありがとうございます。オンライン参加の方でも手を挙げてくださっている方がいらっしゃるので、お話しいただきます。

【参加者】
 今、NHKの番組で一番好きなのは朝ドラです。現在放送中の「カムカムエヴリバディ」は、「あさイチ」の鈴木アナウンサーも泣かせてしまうほどのとてもよい内容で、最高峰だと思います。以前は民放各局にも帯のドラマがありましたが、今はもうほとんどなくなってしまいました。どうかこの朝ドラという1つの文化がこれからもずっと続いていくように祈っています。朝ドラで取り上げてほしい人物が個人的に何人かいますが、どうかそういう方を発掘して、また制作していただけると大変ありがたいです。

(柴田アナウンサー)
 ありがとうございました。ここまで、皆さまに「今のNHKに足りないもの・望むこと」について伺ってまいりました。
 続いて、2つ目のテーマに移りたいと思います。その前に地域放送・サービスについて、山口放送局の志賀局長から簡単にご説明いたします。

(志賀局長)
 山口放送局の取り組みについて、ご説明したいと思います。
 NHK山口放送局は、1941年に防府市に開局しました。1962年に山口市に移転して、1965年から総合テレビのカラー放送が始まりました。今の放送会館に移ったのは16年前の2005年で、ことしがちょうど開局80年となります。
 会館の敷地は4,000平方メートルあり、基幹放送所として防府市の大平山から電波をお届けしています。
 山口県内に向けて放送している主なテレビ放送は、平日夕方6時10分からの「情報維新!やまぐち」です。ご覧いただいている方もいらっしゃると思いますが、ニュースや天気、スポーツのほか、知ってほしいことを深掘りする「フォーカス」のコーナー、また、下関や岩国など県内5つの支局からお伝えする「イチ押し!支局発」、さらに、季節の風景を映像で切り取る「歳時記」などのコーナーがあります。また、視聴者の皆さまにご参加いただけるコーナーもあります。皆さまからの貴重な資料をひもといて、山口を懐かしい映像で振り返る「思い出ISHIN」のコーナーや、寄せられたお便りをもとにその場所や人を訪ねる「お便りさんぽ」のコーナー、また、山崎気象予報士による「やまてんクイズ」や、投稿していただいた写真をご紹介する「おたより写真館」というものもあります。お便りや投稿は山口放送局のホームページからできますので、ぜひお気軽にご参加ください。
 主な地域放送番組は、金曜夜7時半からお届けしている「Yスペ!」です。いくつかご紹介しますと、アナウンサーが実際に山に登って、山口の自然の楽しみ方を紹介する「山口の山」シリーズを、おととしから続いてご紹介しており、ことしの夏の放送では下関の竜王山などをご紹介させていただきました。また、12月10日には「#BeyondGender 隣のセクマイさん」を放送して、山口に在住のLGBTQ、セクシャルマイノリティーの方にご出演いただいて、セクシャルマイノリティーについても考えました。「Yスペ!」は、こうしたトーク番組や旅番組、あるいはドキュメンタリーなど、さまざまな表現スタイルで楽しんでいただく25分間となっています。
 山口放送局では、地域に寄り添う放送局として、今年度、開局80年プロジェクトを立ち上げ、地域の応援団になると宣言しました。そして、地域応援キャラクター「ハチマキくん」をつくりました。このハチマキくんは13歳という設定で、柳井市出身のイラストレーターの五月女ケイ子さんに作成していただきました。番組としては4月に2回特番を放送し、来年3月にも特番を放送する予定で考えていますので、どうぞご覧ください。
 また、4月に行った会館公開の際には、「プロフェッショナル 仕事の流儀」にもご出演いただいた日本画家の馬場良治さんによるトークショーを行ったほか、視聴者の皆さまに8Kの高精細の映像に触れていただきました。また、山口放送局では、今年度から「ハチマキくん」による公式ツイッターも立ち上げていますので、よろしければフォローしていただければと思います。
 これからも山口放送局は地域に根ざし愛される放送局を目指して、皆さまとともに歩んでいきたいと思います。引き続きよろしくお願いいたします。

(柴田アナウンサー)
 志賀局長から山口放送局の取り組みをご説明しました。
 ここからは、2つ目のテーマに入っていきます。先ほど少しお話が出ましたが、改めて「地域放送局に求めるもの」について、皆さまのご意見を伺ってまいります。山口の会場の皆さまでまだ発言をなさっていない方は、ぜひ手を挙げてお知らせください。

【参加者】
 私は、山口県のほぼ中央にある美祢市から参りました。ご存じのように美祢市は山の中ですので、テレビはまずまず入りますが、ラジオの入りは悪くなります。私は小さいときから「カムカムエヴリバディ」などを聴いて育った年代です。テレビも大事だと思いますが、団塊の世代の方々や高齢になり寝たきりになった方もラジオの音声は聞こえます。耳は死ぬまで一番働いてくれるところだと言いますので、ラジオ放送は非常に大事だと思います。
 1つお願いは、もう40年来、冬でも夏でも朝6時30分から外でラジオ体操をしていますが、家が山のふもとのほうにあるため、大平山からの電波をうまく拾えず、ラジオがよく入りません。そうしたところはほかにもあるのではないかと思いますが、高齢化が進んだときに、今このようなことがあるとラジオで知ることができなくなってしまうと、いろいろな問題が出てくるのではないかと少し危惧しています。NTTなどがスマートフォンの電波が届くようにあちこちにアンテナを立てていますが、そのようにしてもう少し山口県全域に音声の放送がよく届くようにしていただけるとよいのではないかと思っています。

【参加者】
 地域密着型を目指すということなので、もっとフットワークをよくして放送するのも手だと思います。例えばラジオを聞いていると、ツイッターやメールで意見をもらってすぐにそれに反応して回答するなど、ラジオの特長を生かしてフットワークよくやっているところもあるので、小さな放送局であればそうしたやり方もあると思います。
 また、朝の出勤前に一番欲しい情報、例えば道路が凍結して通れない場所や事故があってう回しないといけない場所など、すぐに欲しい情報が自分で探さないと出なくて、結局ネットで探すというパターンが多くなります。自分で探さないといけないのかなという気はしています。

(土方アナウンサー)
 ありがとうございます。山口の会場では全員に1度ずつ発言していただきました。続いて志賀局長からお答えします。

(志賀局長)
 今の2つのご意見について、お答えしたいと思います。
 まず、ラジオが大事だとのご意見については、私も本当にそう思います。あまねく放送をお届けするというのが、まさにNHKの使命です。ただ電波の入りが悪いところというのはどうしても出てきます。どのようにしたら皆さまにあまねくどこでもNHKの放送を受信していただけるようにしていけるのかをしっかりと検討していきたいと思っています。貴重なご意見をありがとうございました。
 そして、フットワークのよい放送にしてほしいというご意見について、地域の方に参加いただけるというのは、確かに地域放送局の一番の強みだと思います。きょうの会もまさにそうですが、地域の方としっかりとコミュニケーションを取っていくということは、番組でもとても大事なことだと思っていますので、今後、番組づくりに生かしていければと思っています。ありがとうございました。

(柴田アナウンサー)
 ここまでの議論を聞いて、オンラインでご参加の方でまだお話しになってらっしゃらない方は、せっかくですのでぜひご発言いただきたいと思いますがいかがでしょうか。
 チャットでは、先ほど「2025年にラジオのR1とR2が1つになってしまうなんて想像できません」というご意見をいただきました。
ご意見がなければ、NHK側のメンバーから皆さまへ、質問やご意見を伺いたいことがあればお願いします。

(小池理事)
 今、山口放送局では夕方に「情報維新!やまぐち」を放送していますが、ほかの民放も同じ時間帯に地域のニュースを放送していると思います。皆さまからご覧になって、「情報維新!やまぐち」の中で、ここが足りない、もう少しこういうニュースを取り上げてほしいとか、民放はこのような取り上げ方をしていてとてもよい、といった受け止めや意見があれば、ぜひ教えてください。

(土方アナウンサー)
 山口の会場で手を挙げてくださっている方がいるのでお願いします。

【参加者】
 私は図書館が好きなので、図書館巡りや離島の美術館巡りなどをやってもらいたいです。また、山口県の偉人、吉田松陰や日野原重明さん、金子みすゞさんなどを取り上げてもらいたいです。
 先ほど若い人の意見についての話がありましたが、世界的な温暖化や平和について、中学生、高校生にもいろいろな意見があると思います。また、日本は社会が発展していますが、心の問題が取り残されていると思います。心のひずみや影の部分も取り上げてもらいたいと思います。

【参加者】
 山口県は非常に特殊な県で、東部、県央部、西部の3つに分けられ、東部地区は広島の番組がすべて映ります。西部地区は大分、福岡の番組がすべて映ります。NHKは、下関エリアでは北九州局の番組が映り、東部地区の岩国では広島局の番組が映ります。
 他の民放は、広島、福岡は東京キー局を流していますが、民放のTYSテレビ山口、KRY山口放送、YAB山口朝日放送を集中的に見ていくと、特に周南市が本社のKRYは、県央部に情報が集中、特化しているように思います。TYSもYABも山口市なので同じです。TSSテレビ新広島、広島ホームテレビ、九州朝日放送、TNCテレビ西日本が岩国や下関の番組を流したとしても、山口県の人は地元よりも北九州市魚町や広島市中区中町などに遊びに行きますが、反対に東部、下関、西部の方が山口県央部にわざわざ買物に来るかというと来ません。やはり広島、福岡、博多に行きます。そうなると、行政上やむを得ず山口県でくくられている以上は、山口県が一致団結できるような番組をつくるかということだと思います。
 きょう、この会に来て残念だったのは、若い方は10代がおひとりで、ほかはおそらく40代から70代ばかりです。なぜこのような状況になるのか、私には分かりません。今、いろいろなテレビの視聴に関する仕事をしていますが、今の10代、20代はテレビを見ず、Netflix、YouTubeばかりです。テレビを見る人は、私が聞いたところでは10人中2人か3人です。若い方、特に今のゼロ歳児は、生まれたときからスマートフォン、Netflixがあります。私が生まれた60年前はテレビがありましたが、今、70代から90代の方が生まれたときにはありませんでした。ラジオができ、テレビができ、スマートフォンができ、その中で生きてこられた方々と、生まれたときからコンテンツが何でもある世代とは比較にならないほど情報に開きがあります。NHKは全世代に対応しなければいけないというのは、大変難しいことです。民放のターゲットは20代から40代と思われますが、NHKは全方位、ダイバーシティとなると、どこにターゲットを置いてどのようにしていくのか、難しい経営課題だと思います。
 山口県とほかの同規模の県を比べてどうなのか。劣っているところはどこで、優れているところはどこなのかは、比較して初めて評価ができます。全国組織のNHKからしか出てこないような番組や比較対照できるようなコンテンツを発信すべきだと考えます。

(柴田アナウンサー)
 経営委員の皆さまは、聞いていてどのようにお考えでしょうか。

(尾崎委員)
 きょうは、いろいろな方から多様なご意見をいただきました。これからは多様性というのが非常に大事なことだと思いますので、このようにいろいろな角度からご意見をいただいて、それを基にNHKの在り方、NHKの経営を考えていくというのは、非常に大事なことだと思います。
 スポンサーで運営していると、一番コアのところをターゲットにして番組をつくったり放送を流したりしないといけませんが、NHKは公共放送なので、いろいろな見方、意見を伝えることができます。その点で多様性の世界では公共放送の在り方が必要だと感じました。もちろん、これからもいろいろとよくしていかなければならない点はありますし、受信料をむやみにたくさんいただいてどんどん膨張していくわけにいきませんので、そうした制約はあるのですが、多様性を維持するために社会のいろいろなところを切り取ってお伝えするということがNHKの使命の1つだと感じました。そういう点では、時間軸を少し長く取って商業的ではない部分をどうやって拾っていくかが、これからの使命であると思います。
 またいろいろとご意見をお聞かせいただいて、少しでも皆さまのご要望に沿えるような体制にしていきたいと思います。ありがとうございます。

(柴田アナウンサー)
 チャットでもご意見をいただいているので、ご紹介しましょう。
 「ことし、宇部市市制100周年記念のラジオ体操の行事に、妻と80代の父と参加しました。また、夕方に放送された少年ドラマシリーズ、人形劇など、テレビやラジオとともに培った思い出が残ります。こうした人生とともに記憶に残る番組がこれからも欲しいです。地域発では、やはり山口に残りたいと思う、県外に出てもあの番組を見たいという放送をお願いします」とのことです。
 そろそろ時間も迫ってきましたので、あとお一人ほどとなりますが、ここまでお聞きになって、地域放送に望むことについてご意見があればお願いします。

(土方アナウンサー)
 山口の会場で最初に手を挙げてくださった方に、お話を伺いたいと思います。

【参加者】
 私が推薦する有意義な番組は、夜の12時前に解説委員が担当する「時論公論」で、私は必ず見るようにしています。しかし、もう少し時間帯を考えて、皆さんが起きている時間にしてほしいと思います。「あさイチ」や夕方の地方番組は、私は少し長過ぎるのではないかと思いますが、「時論公論」は本当に掘り下げた詳しい番組で、解説委員が有意義な解説をされていますが、10分しかありません。ぜひ皆さんにこの有意義な内容をもう少し聞いてほしいと思っています。

(柴田アナウンサー)
 ありがとうございました。本日は、皆さまのご協力のおかげで、ここまでさまざまご意見を伺うことができました。
 ここで経営委員から全体を通してひと言ごあいさつ申し上げます。

(森下委員長)
 委員長の森下です。本日は大変多くのご意見をいただき、ありがとうございました。毎年、経営委員会で放送番組編集の基本計画を決め、それに基づいて執行部が番組をつくります。個別の番組は別として、先ほどたくさんいただいたご意見の中で、若い人に分かりやすい番組を、若い人がアクセスしやすい時間帯にどう提供していくのかというお話がありました。また、年齢層によって感覚が大きく違うところがありますが、NHKはすべての方に対応しないといけないということもあります。従来もいろいろな工夫をしながら、時間帯や曜日によって、若い人向き、お年寄り向き、あるいは非常にチャレンジングにつくる番組など、いろいろとやってもらっていますが、さらにきょうのご意見を参考に、皆さまにより理解していただける番組になるように、経営委員会でもいろいろと議論していきたいと思います。
 きょうは熱心にご意見をいただき、本当にありがとうございました。

(柴田アナウンサー)
 続いて尾崎委員からお願いします。

(尾崎委員)
 いろいろと率直なご意見をいただき、ありがとうございます。皆さまからいただいたご意見を、もう一度考え直して私の中で整理して、NHKの経営方針をしっかりと定めていきたいと思っています。ぜひ引き続きいろいろなところでご意見をいただけますようにお願いいたします。
 本日はどうもありがとうございました。

(柴田アナウンサー)
 最後に、山口放送局局長からごあいさつ申し上げます。

(志賀局長)
 まず、山口放送局にお集まりいただいた皆さま、そしてインターネットでご参加いただいた皆さま、きょうはさまざまなご意見を本当にありがとうございました。
 私は7月に着任してまもなく半年となります。このように皆さまにご意見を直接伺える機会は本当に貴重で、非常に勉強になりました。また、番組へのアイデアをいただくなど、これからどのように番組をつくっていこうかと少し勇気をいただいた感じです。
 先ほどご紹介しましたように、山口局では「ハチマキくん」というキャラクターをつくり、山口県を応援すると言ってきた訳ですが、きょうは皆さまに応援をしていただいたのかと思っています。皆さまのご意見をエールとして受け止めて、公共メディアとしてこれからもしっかりとよい番組を届けていきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。
 きょうはご発言しきれなかった部分もあるかと思いますが、そうした点は、また今後もお話しいただければと思います。本日は誠にありがとうございました。

(柴田アナウンサー)
 皆さま、きょうは貴重なご意見をありがとうございました。
 時間の関係で、すべてをお伺いすることができなかったかもしれませんが、後ほどメールでアンケートをお送りしますので、そちらにご意見を記入していただきますようお願い申し上げます。登壇者全員でしっかりと読ませていただきます。
 それでは、「視聴者のみなさまと語る会(山口)」のミーティングは、これで終了とさせていただきます。皆さま、どうもありがとうございました。

 

 

 

<視聴者のみなさまと語る会(山口)> 参加者事後アンケート

※単位は人数

質問1:性別

男性 女性 その他 無回答
13 3 0 0

質問2:年代

10代 20代 30代 40代 50代 60代 70代 80代〜
1 0 1 0 4 6 3 1

質問3:参加形態

参集 オンライン
11 5

質問4:今回のイベントに参加していかがでしたか

大変満足 満足 ふつう 不満 大変不満 無回答
4 7 4 1 0 0

質問5:NHKの放送・サービスについて理解や関心が深まりましたか

大変深まった 深まった 変わらない あまり
深まらなかった
ほとんど
深まらなかった
無回答
5 9 1 1 0 0

質問6:NHK経営委員会の仕事を知っていましたか

よく知っていた 少し知っていた あまり知らなかった ほとんど知らなかった 無回答
2 5 6 3 0

質問7:今回のイベントに参加して、NHK経営委員会の活動について理解が深まりましたか

大変深まった 深まった 変わらない あまり
深まらなかった
ほとんど
深まらなかった
無回答
1 12 2 1 0 0

 

 

<実施後のアンケートで寄せられた主なご意見>

 

経営、放送・サービス全般について

  • クライアントの意向が入る民放も、ネット放送にシフトし始めた。ぜひともNHKが先陣を切って日本をIT放送先進国にしてほしい。
  • NHKが大好きなので受信料は支払って当然と思うが、生活に苦しんでいる人にとっては大変。ぜひ有効に使ってほしい。
  • 年を取ったものからすると、NHKの放送(特にテレビ)がずいぶん変わり、騒々しい番組が増えたように思える。つまり民放とあまり違いがなくなったように思える。(若者たちにNHKの放送を視聴してもらうためにはしかたがないことかもしれない)
  • 公共放送の本分は「判断材料」を提供することだと思っているが、ほど遠い。正義の味方(と思われる人)の主張や根拠だけではなく、悪人(と思われる人)の主張や根拠をも聞く必要がある。この両者を聴いて初めて事実の全貌が見え、判断材料が得られる。NHK職員が自分らが考えた「公正・公平・平等という大義」に合わない情報を排除し、NHKの判断を押しつけているのが現状。「判断材料を提供する」という行為と、公正・公平・平等を担保するため他の主張や根拠データをふるいに掛ける行為は矛盾する。「トランプが悪人だ」と思うマスコミ共同体が「トランプの記事」を報道しても、客観性など担保できない。多くの事実の中から都合のよい事実のみを拾い上げ、その選んだ事実から景色をかたる。これを防げるのが国民がスポンサーとなる公共放送では。
  • 公共放送がよりよい社会を期待し語ることはかまわない。しかし、「願望や期待」で「現実」に対処しようとする行為は、間違った方向に国民を導く。事実か期待かをキチンと仕分けする報道をしなければ道を誤る。政治とスポーツは別であってほしいという願望。政治と経済は別であってほしいという願望。日本人のための公共報道だからこそ、期待で現実に対処しようとすることを阻止してほしい。改善希望 ⇒毎夏の戦争特集やNHKスペシャルの見せる景色に多様性を求める。
  • 地域振興策として(アイデア)「林業の振興と花粉症の撲滅を同時に図る」
    先日、山口放送局では、山口県周南市の企業が火力発電に木質バイオマスを混ぜて利用する発電が報道された。木質バイオマス発電は、島根県や日本各地に展開されている。NHKの報道は、国県市町村や国民を動かす。ぜひ報道をお願いする。
  • 今回の参加希望者がどれくらいいたか分からないが、若い人が少ない。これではNHKは明るく元気な放送にはならない。若い人でもちょっと行ってみようかなと思えるミーティングにする必要がある。
  • SDGs活動が次世代のためによいことであることに異論はない。しかし「17の目標項目は、現実的に本当に実現可能なの?自分には一体、何ができるの?」と常に疑ってみる思考は必要と考える。SDGsの内容は多岐にわたっており、真に理解するためには学者並みの知識が必要とされる。だからこそNHKには、イメージ先行のキャンペーン(建前論)だけをやってほしくない。もっと深堀りした負の側面も報道していただきたいというのが私の率直な意見であり願いだ。
  • 小学生低学年〜幼稚園児の子育て世代としてさまざまな意見を伺い、参考になることも多かった。「プロフェッショナル 仕事の流儀」などの新たな視点で社会を映し社会に問いかける番組、「NHKスペシャル」や「大河ドラマ」など定番でNHKにしかできない番組、Eテレの子ども向け番組などは継続してほしい。
  • 歴史、文化、芸術の番組は、NHKだからこその安心感がある。やはり「公共とは何か」をより追求する必要があると思う。そういった意味では、地方局がもっと地元に密着し、情報を流すだけでなく「地域の人に寄り添う」姿勢がより必要に感じる。地域にある歴史、文化、芸術、自然などを取材し特集番組(コーナー)を作ること、そこに地域で活動する人や自治体職員が出演しホットな情報と熱量を伝えていくことが地域活性化につながると思う。
  • 最近、子どもがニュースを見て興味を持ち始めている。「子どもニュース」があると子育て世代にはありがたい。友人にはNHKに懐疑的な人もいる。地域に関わることを増やすことで解消されていくのではないかとも感じる。
  • NHK以外の方に司会や進行役を委嘱した番組の場合、1年以上は長すぎる。長いと個性が強すぎ雰囲気が偏ってくる。番組そのものは続いても、委嘱は短期間とすべき。お笑い芸人の起用が多すぎる。番組は真面目でも、司会者や進行役によって品位が変わることもある。人材は安易に選ぶのではなく、広い分野、層から慎重に選んでほしい。
  • 音声や音楽に関して、「チコちゃん」、「カネオくん」の音声はいただけない。作りすぎの声は、見ている側として気分を害する。「新日本風土記」の現在のテーマ曲は番組に合っておらず、気分的にいただけない。以前、ドキュメンタリー番組のBGMに有名な古い映画のテーマ曲が使われていたことがある。作者は曲の雰囲気が合ってるからと安易に使ったのだろうが、あまりにも有名な映画のイメージが先行し、番組の印象はがた落ちとなった。
  • 映像表現について、制作者は見る人の立場に立って表現していただきたい、と思うことがある。当然、制作者は自分なりにヨシと考えて表現されているとは思うが、時には見る立場が忘れられているようなことがある。
  • 好きな時に好きなものを好きなだけ見られるSNSにはかなわない。見たい番組にアクセスできる方法をこれまで以上に提供するしかないと思う。①若者向けの時間帯を検討する。②再放送や地域限定番組の広報をネット配信してはいかがか。ネットを扱わない世代向けには、新聞地方版、地域広報誌などもある。一度見てもらうチャンスを作るべきと思う。
  • 「Yスペ!」の企画内容について視聴者の意見や感想を収集するサイトがあればよい。「情報維新!やまぐち」は情報番組としてのよさを発揮してほしい。
  • 「NHKプラス」、「らじる★らじる」を利用し、語学のストリーミングも活用している。事業統合や再編の話を聞くと、楽しみにしている番組の今後が心配だ。NHKの在り方について深く考えたことはないが、ネット社会の氾濫した情報の中で「あるべき公共性」を保ってほしい。過多な情報は無用では。
  • 山口放送局の皆さまが、それぞれのお立場で創意工夫をされ、視聴者を楽しませる放送を心がけておられることに敬意を表する。
  • 「情報維新!やまぐち」の「やまてん」について、全国の天気予報があるが、必要性について疑問がある。情報番組の天気予報なので、地域的気象状況や変化の要因などの深堀りがあってもよい。
  • 「週刊ブックレビュー」の大ファンだった。「100分で名著」もよいが、図書関連の番組があるとよい。「理想的本箱 君だけのブックガイド」は、なかなか。山口県内には大小さまざまな「図書館」があると思うが、「情報維新!やまぐち」や「Yスペ!」で取り上げてもよいのでは。
  • 山口県人・県民は特に他県へ出た事が無い人は妙なプライドを持っている。同規模人口の県とのバーサス番組に期待する。

 

ハイブリッド方式での開催、会の実施・運営について

<山口放送局でご参加の皆さま>

  • よい。今は普通にネット社会でインフラ整備も当たり前。ITを理解していない、理解しようとしない方々をターゲットにしていては先細る。
  • よい方法だと思う。 行ける人は、顔を見ながら、意見交換ができてよかった。年代別にしてみるのもよいかも。
  • このような機会を持っていただいたことは大変有意義なことであり、ありがたく思っている。 オンラインでの参加が少なかったのは残念。
  • 山口放送局で参加した。よかった、正解であった。 会場の皆さんの顔を見て、発言を直接聞けば、内容が理解でき記憶に残る。今後、関係者が同じ会場で顔を見ながら、もう少し時間を取っていただいてざっくばらんに話ができることを楽しみにしている。今回、ミーティング後に、山口局の皆さんと参加者で、円形の自由意見交換会の場を設けてほしかった。NHKはさらに身近な報道機関として親しまれると思う。
  • 経営委員が参加されたこと、また視聴者の意見に回答されたことに感謝している。今後も国民の声を、執行部に伝えてほしい。執行部の方も、放送内容の質問に丁寧に積極的に回答されたことに、感謝している。今後も「政治の不信の解決」「財政の健全化」等の国民の声を、放送番組に生かしてほしい。受信料についての不平不満の発言があった。多くの国民も受信料が高いと不平不満を思っている。連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」の制作費に〇〇億円、電波利用料として国に○○億円を納めているなど、具体的な金額を言っていただければ、少しは理解いただけたと思う。経営委員会の委員は、一流の企業の幹部や大学の教授である。一般人も経営委員のひとりに加えれば、国民に理解いただけると思う。要は、目線を国民にも合わせることだと思う。
  • 密を避けて参加できたり実際に会場に行けない方も参加できていたのでよかった。ふだん話すことができない東京のアナウンサーさんとお話しできたのがうれしかった。
  • ことばが足りなかったりまとまりがなかったりしたが、話のきっかけを作っていただいたり、丁寧に話を聞いてくださったりして、ありがたかった。大河ドラマの講演会を聞きたくて参加したが、会議も参加してよい経験ができた。
  • 初めてハイブリッド方式の会議に出席したので、他と比べることができないが、効果的な会議の実施のためには、まだまだ考える余地があるのではないかと思う。今回の会議は、それぞれの立場で自分の言いたいことを言っただけではないか。
  • 年齢の偏りがあった。
  • 依然、コロナ禍であることを鑑みれば、よろしいことと考える。しかしながら、やはり参加者全員、一会場に集まりFace to Faceの対話が望ましい。リモート(TV会議)は、どうしても一方向の発言に終始して時間を要することに加え、むだな時間(リモートの一部音声が遮断、聞き取りにくい)が発生する。「ハイブリッド方式」を今後も採用されるなら、1テーマに90分は必要。参集会場からは、終始発言を求める手が挙がっていたが、リモート参加者はどうしても聞き役になりがちで、この点がこの方式の問題点と考える。
  • 自己主張の強い方が一方的に持ち時間を考えずしゃべりつくす雰囲気であったのが非常に残念。会議の冒頭に「時間が限られているので発言は、簡潔にお願いします」との注意事項があったにも関わらず、回りくどい言い方が特に目立った。ダラダラと持論の展開では、議論が深まるはずがない。
  • よかったと思う。
  • 参加者が少なく、また年齢層が偏っており、少し残念だった。
  • 今回の会の趣旨として、大きくNHKの経営やサービスと地域放送局に分かれていたが、特に前者は範囲が広過ぎて、今回のミーティング形式では時間が少なく、参加者の意見も十分に出されていないように見受けられた。また、番組制作については、同時進行でディスカッションするには少し無理があるように思われる。テーマを分けて会を開かれたほうが有意義になると感じた。
  • 参集の方は、会場の前にカメラ2台とモニター画面があり、緊張感が大きく意見が出にくい雰囲気に感じられ、疲れた。オンラインの方はリラックス感が見受けられ、会場とは温度差があったように思われた。“ハイブリッド方式”はそれなりに意義があり否定するモノではないが、今回の場合は単独の方式のほうが意見が出やすかったと思う。
  • 会場のセッティングは、“ミーティング”ということもあり、参加者と発言者の顔が見えるような円卓形式がよかったのではないか。また、一般からの意見を吸い上げるには、主催者側のお話が長かったように思う。よって時間も無く、参加者同士での意見を交わす時間も機会もなく、両者が一方的に話しただけで終わった感じであったように思う。「語る会」でも「ミーティング」でもなかったようだった。

 

<オンラインでご参加の皆さま>

  • よかった。
  • 遠方でも参加できるので有意義だった。
  • この方法はよかった。
  • 自宅から参加できるので都合よかった。マスクしなくてもよいので楽だった。いろいろな方の意見を聞くことができたが、NHKを通してさまざまな考え方があることも新鮮だった。