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2021年度 第3回
視聴者のみなさまと語る会 開催報告書
(2021年6月19日(土)金沢放送局オンライン開催)

 

<会 合 の 概 要>

 「視聴者のみなさまと語る会」の2021年度第3回は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、パソコン等を使ってご自宅等からオンラインで参加いただく形で開催した。
 石川県にお住まいの方を対象に、「今のNHKに足りないもの・望むこと」、「地域放送局に求めるもの」をテーマに、公募による22組28人の視聴者から意見を聴取した。

 

<会 合 の 名 称>

視聴者のみなさまと語る会(金沢)

 

<会 合 日 時>

2021年6月19日(土)午後1時30分〜3時05分

 

<出  席  者>

〔参 加 者〕

視聴者のみなさま22組28人

〔経営委員会〕

村田 晃嗣  委員長職務代行者

 

水尾 衣里  委員

〔執 行 部〕

正籬 聡   副会長

 

松崎 和義  理事

 

小原 美和  金沢放送局長

〔 司 会 〕

鹿島 綾乃  アナウンサー

 

<開 催 項 目>

 以下のとおり進行した。

 

1 開会あいさつ

2 経営委員による説明

  経営委員会の役割、NHKの役割、受信料制度、NHK経営計画

3 意見の聞き取り

 「今のNHKに足りないもの・望むこと」、「地域放送局に求めるもの」

4 閉会あいさつ

 

 「視聴者のみなさまと語る会」終了後、「『チコちゃんに叱られる!』はこうしてできる!」と題して、水高満プロデューサーによる講演会を開催した。

 

<実施内容・評価>

  • 公募の結果、ホームページを通じて26組33人から参加の申し込みがあり、全員に参加案内を送信した。
  • 当日は22組28人が参加し、「今のNHKに足りないもの・望むこと」、「地域放送局に求めるもの」をテーマに、NHKの放送・サービス全般について意見や提言を募った。
  • 参加者からは、「NHK経営計画」、「受信料制度」、「放送・インターネット活用」、「地域放送・サービスの在り方」などについて、多岐にわたる意見や提言が寄せられた。
  • 視聴者のみなさまと語る会の終了後に行ったアンケートには、22人から回答があった。主なアンケートの結果は次のとおり。

    [参加者の満足度]
     「大変満足」9人、「満足」12人、「普通」1人、「不満」0人、「大変不満」0人

    [経営委員会の仕事について]
     「今回のイベントに参加して、経営委員会の活動について理解が深まりましたか」との質問に対し、「理解が深まった」との回答が17人からあった。


◆協会の基本方針・重要事項の説明

(水尾委員)

 はじめにNHKの経営委員会についてご説明します。NHKの経営委員は、さまざまな分野や地域から選ばれた12人で構成され、国会の同意を得て、内閣総理大臣から任命されています。経営委員会では、中期経営計画や予算・事業計画など、経営の重要な事項について議決するほか、会長や副会長、理事らが決められた方針に沿ってNHKの運営ができているかどうかをチェックしています。私たち経営委員は、NHKの経営にあたって、視聴者のご意見を踏まえ、適切な判断や検討を行うことが求められています。そこで、今回のような「視聴者のみなさまと語る会」を、毎年、数回開催しています。
 NHKの役割の一つは、災害や新型コロナウイルスなどから命や暮らしを守る「安全・安心」な情報をお届けすることです。また、“NHKだからできる放送”に力を注ぎ、多様で質の高い番組や情報をお届けしています。公共放送NHKは、みなさまに公平に負担いただく受信料によって運営されています。特定の勢力や団体の意向に左右されない公正で質の高い番組をつくり、視聴率にとらわれずに社会的に不可欠な教育・福祉番組をお届けできるのは、受信料によって財政面での自主性が保障されているからです。
 続いてNHKの「インターネットを活用した取り組み」についてご紹介します。放送を中心としながら、インターネットも活用して公共性の高いコンテンツや情報を「いつでも、どこでも」受け取れる環境を整え、視聴の機会を増やすことは、重要な取り組みと考えています。その取り組みの一つが「NHKプラス」です。「NHKプラス」には、総合テレビとEテレの番組を、インターネットで放送と同時に配信する「常時同時配信」と、それらの番組を1週間程度いつでも見ることができる「見逃し番組配信」のサービスがあります。NHKと受信契約をしている方であれば、追加料金なしでお楽しみいただけます。
 今年度からの新しい「NHK経営計画」についてご説明します。この計画は、3か年の具体的な経営目標や重点方針を掲げるものです。経営委員会で視聴者のみなさまから広くご意見を募集して議論し、議決したものです。NHKは、公共メディアとして、みなさまの信頼に応え、合理的なコストでの運営に努めます。経営資源を多様で質の高いコンテンツに集中させ、正確、公平・公正で豊かな放送・サービスを、いつでもどこでも最適な媒体を通じてお届けし続ける、「新しいNHKらしさの追求」を進めます。そのために「安全・安心を支える」、「新時代へのチャレンジ」、「あまねく伝える」、「社会への貢献」などの5つの重点項目に取り組みます。経費を700億円規模で削減する一方、150億円程度を5つの取り組みに重点投資することで、550億円規模の支出削減を行い、スリムで強靭な「新しいNHK」を目指します。衛星波のBS1・BSプレミアム・BS4Kの見直しを行い、2023年度中にBS1・BSプレミアムのうち1波を削減します。削減にあたっては、番組の一部を他の放送波に移すなど、編成上の工夫に努めます。また、ラジオ第1、ラジオ第2、FMの3波については、2025年度にAM、FMの2波へ整理・削減する方向で検討を進めます。放送波の整理・削減にあたっては、現在提供しているコンテンツに対するニーズを踏まえ、視聴者のみなさまの利便性を損なわないことに留意しながら進めます。
 受信料については、コストの圧縮を進め、新放送センターの建設計画の抜本的な見直しなどにより、還元の原資として700億円程度を確保し、値下げを行う方針です。値下げの具体的な方法については、新型コロナウイルス感染症の影響や放送法の改正による契約・収納活動への効果、訪問によらない新たな営業施策への移行の状況などを見極めながら検討を進めます。
 本日、みなさまからいただく貴重なご意見は、今後の経営委員会の活動の参考にさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

 

 

≪視聴者のみなさまからのご意見とNHK側からの回答≫

 

(司会)
 きょうは大きく2つのテーマについて、みなさまからご意見を伺っていきたいと思います。1つ目のテーマは、「今のNHKに足りないもの・望むこと」についてです。2つ目は、「地域放送局に求めるもの」についてです。

 

 

【参加者】
 NHKは公共メディアと言っていますが、利益を追求しているのですか。普通の民間企業では、利益を追求しないと経費効率化はできないと思いますが、どう考えているのですか。

(松崎理事)
 利益を追求しているということではなく、みなさまから公平にいただく受信料で運営しています。1年間の事業を行うための予算を国会に提出し、承認を得て運営しています。基本的に受信料収入とNHKの事業規模を均衡にしようということでやっています。いまNHKは、3か年の経営計画を立てて、「スリムで強靭な『新しいNHK』」になっていこうとしています。NHKでなければできないことにパワーを結集してサービスを行い、放送波を減らすなどコンパクトでスリムな形になって、受信料の値下げという形で視聴者のみなさまに3年後には還元していきたいという計画を立てて進めているところです。

【参加者】
 国の承認を得てやるとなると、国から圧力がかかって本来やるべきことができないのではないかという気がします。視聴者からすると、公共メディアに求めているものは、それが真実なのかどうかです。国にそんたくするような運営になっていないか注意していただきたいと思います。

(松崎理事)
 予算を国会に提出して承認を得るというのは、国民のみなさまの代表者に承認をいただくということです。みなさまから受信料をいただいていますので、企業に例えると視聴者のみなさまが株主です。視聴者のみなさまの信頼を得るために、国や政府、さまざまな力に左右されることのない公平・公正な番組づくりは、最も大切にしているところの一つです。公平・公正、そして視聴者のみなさまの生命・財産を守ることがNHKの一番大切な役割と考えて事業を進めています。

【参加者】
 受信料を700億円減らすとのことですが、個人的な意見としては、半導体や5Gなど遅れている分野に研究費として700億円を投入してほしいと思います。また受信料の徴収率は82%ですが、イギリスやドイツの徴収率は93%から96%で、徴収にかかる費用も2%から3%です。日本は11%と非常に効率が悪く、受信料を下げても受信者が増えるかどうかは別の気がします。フィンランドのように税金で徴収するのが本来あるべき姿だと思います。昔の日本には寺小屋がありました。寺小屋は、メディアもテレビもない時代に、学校の代わりとして読み書き、そろばんを教えてきたわけです。公共放送というかぎりは、やはり「令和の寺小屋」のような形であってほしいと思います。受信料を支払わない人がいますが、道路は走らないから、車は納屋に置いてあるからと言って地方道路税を支払わなくてよいのかということと同じで、そういうことではないと思います。

【参加者】
 公平・公正な番組というお話がありました。国益ということばがよく使われますが、NHKは、公平・公正のほかに、国益という観点も入れて放送しているのでしょうか。また、フェイクニュースということが言われますが、特に海外の放送について、普通の人は、それがフェイクか正しいかがなかなかわかりません。NHKもすべての地域に人を派遣しているわけではなく、別の報道機関から情報をもらうことがあると思いますが、信ぴょう性は確認して放送しているのでしょうか。NHKの放送は公平・公正、正しいものという認識ですが、どうでしょうか。

(正籬副会長)
 われわれのスポンサーはみなさまです。受信料をお支払いいただいている視聴者の方々がスポンサーです。視聴者の方々にはいろいろな意見があり、一つの物事でもいろいろなものの見方があります。それを多角的に伝えていくことで物事の本質を追求していこうという姿勢です。国益に関しては、例えば北方領土の問題や竹島の問題がありますが、おおかたの日本人、おおかたの視聴者が思っていることが国益であるとすれば、その国益は視聴者のみなさまの意見と一致していますので、十分踏まえてお伝えしているつもりです。それからフェイクニュースのお話がありました。NHKはいま30か国弱に特派員がいて、一つ一つ事実を特派員が確認してお伝えしています。フェイクニュースに惑わされずに正しいことを事実としてきちんと伝えることがわれわれの一番の役目だと思っています。常に頭に置いて放送に携わっています。

【参加者】
 いまのお話の中で公共放送ということばが出ていますが、経営に関わる部分で公共メディアという捉え方をされていて、地域やコミュニティーの人々、視聴者とより広く結びつこうという姿勢を示していると思います。公共メディアという観点が経営計画の中に存在するのではないかと思いながら聞いていました。公共メディアの受け止めも教えてほしいと思います。

(正籬副会長)
 まさに公共放送から公共メディアへ進化しようとしています。テレビで放送を見る、スマホの画面で見るなど、いろいろな手段を使って、ドラマでもニュースでも、コロナの感染状況やワクチンの状況なども、われわれのコンテンツを全部見られる。手段はテレビでもスマホでも、利便性を高めて、いろいろな手段でコンテンツに触れていただく世界を目指していきたいと考え、力を入れているところです。公共メディアということを常に意識しています。視聴者の方々とのコミュニケーションも、こういう場を含めて深めていって、番組づくりに生かしていきたいと考えています。

(司会)
 NHKが「令和の寺子屋」になってほしいとの意見に関連して、チャットで、「Eテレの『趣味どきっ!』でスマホについて勉強したり、『きょうの料理』で新しい料理にチャレンジしたりしています」とのご意見をいただきました。寺子屋的な使い方を、どのようにされているのでしょうか。

【参加者】
 「きょうの料理」で勉強しながら、食事をつくっています。「きょうの料理ビギナーズ」で、えびチリが紹介されていたのでつくってみたら、家族から評判がよいです。

【参加者】
 「趣味どきっ!」は、いま流行りのことが取り上げられることが多く、楽しく見ています。体幹トレーニングの「ドローイン」も、最初の放送を見たときは知りませんでしたので発見があります。テキストとあわせてやっています。

【参加者】
 寺子屋という考え方はすばらしいと思います。私も家にいるときはテレビをつけっぱなしにしていますが、NHKは視聴率を上げなくてはいけないと経営も現場も思っているのでしょうか。あまりそれが過ぎると単なるウケねらいになって、NHKらしからぬというか、「こういうタレントはいままであまりNHKには出ていなかった」、「こういう人も出ているのか」と最近感じるようになりました。また、NHKは一つのインフラになっているのではないかと思っています。携帯電話の「NHKニュース・防災アプリ」は、インターネットで必ずチェックするものの一つです。新型コロナウイルスの感染数なども確認しています。経営陣が今後をどう考えているのか、大変興味があります。

【参加者】
 防災関係は、民間のテレビやラジオもやっていると思います。その中でどれか一つを見るとすれば、やはりNHKです。ニュース番組などはNHKを中心に見ています。あえて選ぶというよりもNHKを見ざるを得ないという状況で見ています。

(正籬副会長)
 視聴率を気にしているのかというご質問ですが、率直に申し上げて、気にしていないかというと気にしています。ただ、視聴率を上げることだけには全くとらわれてはいないと思っています。例えば教育番組や福祉の番組、趣味の関係の番組などは、視聴率としてはそれほど高いものは得られないと思います。しかし、教育や福祉、趣味など幅広く多様なものにみなさまに触れていただき、少し得した気分になっていただく。多様な番組を提供していける存在になりたいと思っています。それからインフラということばがありましたが、みなさまが困ったとき、地震があったとき、大雨のときに、われわれは情報の社会的基盤として頼られる存在になりたい、そうでなければ受信料をいただく価値はないと思っています。情報の社会的基盤になるように頑張っていきたいと考えています。

【参加者】
 NHKはよく頑張っていると思います。ニュースや連続テレビ小説など、いろいろなところできめ細かく公平・公正にやっていると思っていて、きょうは応援団として参加しています。あまり注文をつけることはありません。

【参加者】
 いろいろとNHKを批判する雑誌や書籍があります。軍艦島の番組について、ある月刊誌が公平ではないというような追及をしていたと思います。そのような批判があったことに対して、NHKはどう思っているのでしょうか。そうしたことはないというのであれば、きちんとお話すればよいと思います。NHKの言い分や正当性と月刊誌の指摘について、どちらが公平・公正なのかを考えてみたいので、その番組を再放送で見たいと思います。NHKの見解はどうなのか、もう一度番組を見たいときはどうすればよいのかという質問です。

(正籬副会長)
 ご指摘は長崎の端島、軍艦島の番組のことだと思います。66年前、昭和30年につくった「緑なき島」という番組の一部で使われた炭鉱の映像が軍艦島ではなく、どこか違うところではないかとご指摘をいただいた問題です。われわれがいろいろ調べたところでは、どこかの炭鉱から持ってきた映像を使ったものではないとお答えしていますが、さまざまなご指摘がありますので、一つ一つ調べていて、ご指摘・ご意見をいただいている方にお答えしようということで、やりとりを進めているところです。66年前の番組ですので、いま再放送は考えていません。

【参加者】
 私はNHK職員の方の働き方改革について伺います。例えば連続テレビ小説が週6回から5回になったりして、働き方改革のアピールを感じています。公平・公正な番組を見ることができるので非常に感謝していますが、職員の方たちが働きすぎていたら元も子もないので、働き方改革について聞きたいと思います。

(松崎理事)
 働き方改革も非常に大切なテーマだと思います。職場によって仕事のしかたは違いますが、ただ仕事の時間を減らせというと無理がありますので、仕事のしかたそのものを変えることによって、無理なく、サービスを落とすことなく働き方改革を進めていこうというのが大きな考え方です。そのような意味では、朝ドラの本数は減りましたが、その分、中身をよりよいものにする、土曜日は総集編にして、よりわかりやすいサービスに変えるなど、さまざまな工夫をしながら進めていきたいと思います。一方、働きづめの職場だとNHKに勤めたいという若い人も減ってきてしまいますので、新しい優秀な人材を確保するためにも必要不可欠なことだと考えているところです。

(村田委員長職務代行者)
 せっかくの機会ですから、「NHKと民放はここが違う」、「NHKを見ていて公平・公正だと感じるとすれば、どのようなときにお感じになるか」について、お考えやご意見をみなさまに伺いたいと思います。

【参加者】
 民放の情報番組などを見ていると、特定のコメンテーターの主張がきついというか、本当に公平な意見を言っているのかよくわからないところもあります。NHKは解説委員が専門分野を極めて公平に物事を言っている気がします。

【参加者】
 NHKでは昔、NHK特集「シルクロード」やNHKスペシャル「電子立国 日本の自叙伝」という番組がありました。そうした番組をインターネットで配信したり、再放送したりしてほしいと思います。

【参加者】
 視聴率に関して、例えば、以前放送していた大河ドラマは、かなり視聴率が悪くても打ち切りにならずに、そのまま最後まで放送してくれました。民放では視聴率の関係で内容がよくても打ち切りになることがありますが、NHKは視聴率ばかりにとらわれず、視聴者の意見をしっかりと聞いて最後までやってくれる点は、とても公正だと思います。

【参加者】
 民放との違いということですが、私の場合、民放だからNHKだからではなく、笑える時間がほしいときは民放を見たりしますが、1時間とか割と長い時間テレビを見て過ごす場合、自分のためになることを得られるものがよいと思うと、チャンネルをNHKに回すことが多いかなと思います。

(水尾委員)
 とてもよいご意見をありがとうございます。ぜひ若い方にお聞きしたいと思います。NHKは中年以上の方たちに多く支持されている放送局でもあり、ドラマなど視聴率が高いものがあって、相当年齢の高いところに支えられているのが現実です。ニュース・報道・防災に関しても、若い人にも、もっと幅広く見てほしいと思って努力していますが、どのようにしたら、若い人に「NHKプラス」でもテレビでもよいのでアクセスしていただけると思いますか。よい知恵があれば教えてください。

【参加者】
 公共放送という立場で、視聴率というところと公平・公正な放送をしなければならない、事実を伝えなければならないというところのバランスがとても難しいと思いながら聞いていました。若者は、ゲームやYouTubeなどに時間を使っている人が多く、政治への興味や関心は下がってきていますし、投票率にも表れていると思います。視聴率を上げるためには、YouTubeやゲームよりも見たいコンテンツをつくるか、そもそも政治や社会課題への関心というところを高めていく、若者たちが自分たちで社会課題を解決する、そうした気持ちを持った人たちを増やしていくなどして、大人から見ろと言われるのではなく、若者たちの中から自分たちで解決していくリーダー、関心を持っているリーダーが出てくる必要があると思いました。YouTubeなどとの違いで言えば、帰属感といったものが得にくいのではないかと思います。仲間感やコミュニティー感があまりなく、公共放送という立ち位置では、やりにくいのかなと思いますが、コミュニティーづくりをしてコアファンのようなものができ、そこからまた若者のコアファンをつくって輪が広がっていくような取り組みが効果的ではないかと思いました。

(水尾委員)
 心に残っているNHKの番組はありますか。

【参加者】
 BSプレミアムになりますが、「英雄たちの選択」が私はすごく好きです。高校生のときから見るようになり、いまでも毎週録画して、おばあちゃんと一緒に見ています。いろいろな立場の専門家が集まって一つのことを議論して対話していくのが楽しいですし、このような考え方もできるということに加え、歴史も学べるので、すごく好きなのですが、友だちに伝えても同じように関心を持ってくれるかどうかはそれぞれなので、自分にとって関心のある番組を若い人がそれぞれ持っているとよいと思いました。ただ、普段から少しでも見ていないと、番組を知るきっかけがないので、まったく見ない人にどう届けるか、どう周知するかについて、何かあるとよいと思いました。

【参加者】
 正直、最近までNHKをあまり見ていなかったのですが、最近心に刺さったのはNHKスペシャル「2030 未来への分岐点」という番組です。普段、SDGsの活動をしていることもあって、テーマが刺さりました。SDGsの活動をしていながら知らなかった事実をもとに説明しているところや、森七菜さんという若者に人気のタレントを採用したところ、音楽もKing Gnuがつくっていて、若者を意識していると思いました。また、コンテンツ動画のクオリティがとても高く、参考になる動画だと思います。ただ、先ほどの意見にもありましたが、自分だからそう思ったのかなというのがあり、周りの人がそう思うかはわかりません。さらにユーチューバーの動画のクオリティが高いかというと高くないと思いますので、いま若者に刺さる動画というのは、そこだけではないのだろうと思います。

(司会)
 2つ目のテーマになります。「地域放送に求めるもの」についてです。ご意見を伺う前に、金沢放送局でどういう地域放送・サービスを行っているかを小原局長からお伝えします。

(小原金沢放送局長)
 まず、金沢放送局の地域放送番組です。看板番組としては、総合テレビで平日の月曜日から金曜日まで午後6時10分から放送している「かがのとイブニング」があります。2013年から続くニュース情報番組で、この4月から新しいキャスターを迎えてリニューアルしました。新型コロナウイルスに関する動向や石川県に関する旬な話題、最新の情報をお届けしています。続いて「いしかわ令和プレミアム」です。石川県に関するテーマを深く掘り下げる番組で、毎月1回から2回程度、金曜日に放送しています。5月14日には緊急事態宣言にあわせた内容で編成し、谷本知事にもご出演していただき、視聴率21.5%とたいへん多くの方にご覧いただきました。その他の制作番組では、平日朝7時台の「おはよう石川」、午後8時台の「ニュースいしかわ845」があります。ラジオ番組ではラジオ第1で放送している「じわもんラジオ」。アナウンサーが県内の旬な話題や地元で活躍されている方をインタビューでご紹介したり、音楽を生放送したりと楽しいトーク番組になっています。そのほかの独自の取り組みですが、昨年度から放送と営業の若い職員が連携した取り組みに力を入れています。「高校3年生応援プロジェクト」は、営業部の若手職員の発想から、高校を卒業する3年生を対象に、就職や進学に向けた抱負などのメッセージを取材して「かがのとイブニング」の番組内でご紹介しました。また「石川県のここいいじ〜」と題して、金沢放送局のホームページで県内のおすすめスポットをご紹介しています。各所の見どころを美しい映像と音楽とともにまとめたミニ動画を金沢放送局のホームページに掲載しており、ぜひ若い方々にもご覧いただきたいと思います。最後に「まるごと〇〇市」という取り組みです。こちらは「いしかわ令和プレミアム」の中で3か月に一度ぐらいのペースで、県内の市や町の魅力や取り組みをお伝えするシリーズです。昨夜も放送があり、白山市をご紹介しました。金沢放送局では、これからも地域に根ざした話題や情報の発信に、より一層力を入れていきたいと考えています。

【参加者】
 「かがのとイブニング」と民放の夕方ニュースを毎日録画して、帰宅後に二つの番組を、じっくり見るのではなく流して見ています。NHK金沢放送局のニュースが一番よいと思うのは、ニュースのオープニングで見出しが出ることです。他の民放にないところで非常に助かっています。最近、印象深かったのが「金沢すいか」の報道でした。NHKのキャスターの方は現地ですいかを試食していましたが、民放の方はスタジオで食べていました。番組を見比べて、「かがのとイブニング」のキャスターの方が現地でつくっている方の前でおいしそうに食べていたのがすごく印象深く残っています。また先日、中能登町の「雨の宮古墳群」にたまたま行っていたところ、「かがのとイブニング」が取材に来ていました。カメラマンの方に声をかけると、「今度放送します」ということだったので、いつ放送されるかを楽しみにしています。

【参加者】
 「かがのとイブニング」の松岡忠幸キャスターが、なぞかけで「ととのいました」と言って、何をおっしゃるかをいつも楽しみにしています。

【参加者】
 単身赴任で京都府から石川県に来ていて番組を視聴しています。コロナ禍の状況で頑張っている方を励ましたり、悩みを持っている方々に共感したりといった企画を数々放送していただいていますが、ものづくりや伝統文化に関わるものをもっと取り上げてほしいと思います。若い世代のみなさんにとってもSDGsへの考え方につながるようなものがあると思います。京都府からこちらに来て思うのは、そうしたよさをもっと掘り起こし、こだわっていただくとよいと思います。

【参加者】
 番組を非常に楽しみに見ています。「高校3年生応援プロジェクト」のような取り組みは非常によいと思います。若者との対話の機会や一緒に何かをする機会、若者を応援していく機会をどんどん増やしていってほしいと思います。また、番組でも取り扱うと、よりNHKとしての強みを生かせるのではないかと思います。先ほどから議論のあったように、NHKはインターネットなどと比べると非常に信頼性の高い情報を流しているメディアです。年を重ねてくるとその重要性がよくわかるのですが、若者はなかなか接点がなく、そこに対する信頼性がまだ十分に培われていないところがあるので、ぜひ、そうした活動を通じて接点を増やし、NHKの信頼性をうまく生かしてほしいと思います。

【参加者】
 チャットにも書きましたが、家族で「かがのとイブニング」を毎日見ています。兄もNHKのニュースをよく見ています。

【参加者】
 「かがのとイブニング」は、「きょうはこういう放送をします」という見出しが出るのが非常にわかりやすくてよいと思います。「かがのとイブニング」は月曜日から金曜日まで放送されますが、月曜日にはこういうものを、火曜日はこうといったように、週間スケジュールを流してPRすれば、もっと見てくれるのではないかと思います。また、小学生だけではなく中学生の「がっばくらぶ」のようなものを放送すれば、もっと若い人が見てくれるのではないかと思います。もう一点は、ロボットカメラについてです。金沢放送局や県庁からの映像が中心ですが、七尾市や輪島市、珠洲市など、いろいろなところにカメラを設置し、いま羽咋市はこうです、津幡町はこうですと、もう少し間口を広げると、もっとよくなると思います。

【参加者】
 NHKの「のど自慢」についてです。一昨年に輪島市で「NHKのど自慢」があり、予選会には出られてよかったのですが、夕方まで丸一日かかっても本番には出られませんでした。「NHKのど自慢」のやり方をもう少し変えて、例えば金沢市なら金沢市の人のみで、本当にその地区の人だけが集まってやられた方が、楽しくてよいと思いました。そうすれば時間もそれほど費やさず、親しみのある「NHKのど自慢」になるのではないかと思いました。

(村田委員長職務代行者)
 石川県は自然も文化も非常に豊かな蓄積をお持ちですが、石川県のみなさまとして、NHKを通じて、こういう石川県の魅力を全国に発信してもらいたいというご要望があれば、教えていただけないでしょうか。

【参加者】
 金沢が紹介されるときに、よく小京都と言われますが、金沢の人間からすると、それは違うと言いたいです。全国に紹介するとすれば、工芸品など伝統文化がたくさんあります。すでにマスコミで報道されていますが、生き残るために若い人たちが何をやっているかをもっと全国に発信していただければ、伝統産業のすそ野が広がると思います。全国網のNHKに頼らざるをえない気がします。

【参加者】
 石川県の魅力は、加賀や能登など、いろいろな自然がたくさん残っているところで、そうしたところをアピールできるとよいと思います。伝統工芸についても、これからの新しい時代に頑張っている人たちを応援する意味で、アピールしていけるとよいのかなと思います。

(小原金沢放送局長)
 みなさま、あたたかい激励のご意見をありがとうございます。番組の細部にわたってご覧いただいていて、具体的な改善点まで出していただき感謝しています。「ニュースの見出しがよい」「現場での取材している」など、こうしたところはメンバーが知恵を出し合い日々改善しながらやっていることですので、金沢放送局内でご意見を共有し、よりよくブラッシュアップしていきたいと思います。伝統的なものづくりもまだまだお伝えし切れていない部分があると思います。もっと掘り起こして発信していくということ、それから新しいチャレンジをしている若い人たちを応援する番組づくりも、より強化してまいりたいと思います。若手職員からも「地域の若い人たちと一緒に企画し共に創るコンテンツをもっと開発したい」という提案が寄せられていますので、そうしたものを一つ一つ形にしてお届けできるようにしてきたいと思っています。

(司会)
 チャットで、「週末や祝日のニュースが金沢放送局からではなく名古屋拠点放送局からの放送になってしまうのが何とも」というご意見をいただきました。

(小原金沢放送局長)
 金沢放送局では、土日についても昼と夕方6時台のニュースを放送していますが、週末や祝日にどのようなニュースで、どういう体制で放送していくかはNHKの中でも議論が進んでいます。名古屋拠点放送局から中部・北陸全体をカバーするようなニュースも放送していますが、その中でも北陸、石川県、金沢市の地域の情報をより発信できるよう検討しておりますので、きょういただいたご意見を局内で共有して進めていきたいと思います。

(司会)
 チャットで、「先日、菅総理大臣の記者会見が途中で打ち切られてスタジオに戻りましたが、こういう時にサブチャンネルで記者会見をそのまま流せないのでしょうか。また緊急情報などを青枠で常時表示していますが、視聴者がオン・オフを切り替えることは技術的に難しいのでしょうか。新型コロナウイルスに関する情報のQRコードについても同様です」というご意見をいただきました。

(正籬副会長)
 チャット上でご質問をありがとうございます。ご指摘の菅総理大臣の記者会見については、緊急事態宣言の解除とまん延防止等重点措置に移る際のことかと思います。夜7時のニュースの時間帯に始まり、7時のニュースは普通30分ですが、菅総理大臣の会見を7時50分まで続け、他にもお伝えしなければならないニュースがありましたので、8時15分まで「ニュース7」の枠を拡大しました。インターネットでは会見を最後までお伝えしたのですが、サブチャンネルは使わなかったということだったと思います。サブチャンネルは、例えばプロ野球やテニスのウインブルドンの中継などがニュースの時間帯と重なったときに裏でスポーツを放送するような使い方をしていますが、今回の場合は、ニュースの中で総理大臣記者会見の区切りをつけて、そのあと他にも伝えるべきニュースを放送したということで、サブチャンネルにはしませんでした。編集判断はなかなか難しいところがありますが、そうした事情です。インターネットでは最後までお伝えしていますが、どのようなあり方がよいのかは常に検討していきたいと思っています。大雨や新型コロナウイルスの緊急事態宣言が出されたときなど、いわゆるL字、青枠で細かい情報やQRコードを出しています。オン・オフを自分で行いたいとのご指摘ですが、正直なところ、技術的に相当な設備をつくらないとできないので、現段階では直ちにそのような仕組みにすることはできないのが現状です。青枠は、地域のきめ細かい情報を見ていただきたいという気持ちで必要なときに出していますので、ご理解いただけたらと思います。

(司会)
 最後にNHK側から全体を通してごあいさつします。

(村田委員長職務代行者)
 きょうはみなさま、本当にありがとうございました。大変具体的なご提案から、非常に大きな問いかけまでいただきました。特に公共メディアとしてのNHKにとっての公平・公正とは何かというのは、これが絶対正解というものはないと思いますが、これからも私どもとして考えを深めてまいりたいと思います。よい機会をいただきました。本当にありがとうございました。

(水尾委員)
 本当にきょうはみなさまありがとうございました。次回開催するときには、ぜひ金沢市に伺いたいと思います。放送と通信が融合していく時代の中で、幅広い世代が同じ情報を同じ量、手にするということがなかなか難しい時代になってきていると思います。きょうみなさまのお話を聞かせていただき、本当にあらゆる世代の交流の一つのプラットフォームにNHKがなるようなコンテンツや情報を発信できるようになったらよいと感じました。これからもどうぞよろしくお願いいたします。きょうはありがとうございました。

(小原金沢放送局長)
 本日は本当に貴重なご意見と激励のことばをお寄せいただき、誠にありがとうございました。お話をお聞きして一番感じたことは、みなさまが本当に地域放送局を大切に思って見ていただいていること、そして支えてくださっているということです。私たち職員にとって非常に大きな励みになります。いただいたご意見や改善点を一つでも実現できるように、よりよい放送につなげられるように取り組んでまいりたいと思いますので、どうぞこれからも温かくかつ厳しくみていただければと思います。ありがとうございました。

 

 

<このほか開催中のチャットで寄せられた主なご意見>

 

  • NHKの番組で一番よいのはCMがない事です。
  • 「視聴率は気にしていますが、そこばかりを気にしてはいない」という意見を聞けて安心しました。
  • 私の気に入っている番組はBSの「COOL JAPAN 〜発掘!かっこいいニッポン〜」。すべてを録画しています。外国人が日本をどう見ているのか?
  • 「にっぽん縦断 こころ旅」を毎回楽しみにしています。
  • 週末や祝日のローカルニュースが名古屋局からになってしまうのがなんとも…。
  • 地元出身の者(私)にとっても、石川県・金沢市の事どれだけ知っているのか。多分2割ぐらいだろうと思います。金沢市に生まれ育った者にとって、他の市・群・町について、もっと掘り下げた番組提供をしてほしい。
  • 「いしかわの壺」で、石川や金沢の工芸品について放送される事が多いですが、加賀・能登の風俗(祭事等)についても、文化継承の意味で詳細に報道してほしいです。
  • 池津さんのお天気への愛がすごいなあといつも感心しています。
  • 公共放送とかの議論はともかく、見たい番組について意見が言えてありがとうございました。

 

 

<視聴者のみなさまと語る会(金沢)> 参加者事後アンケート

※全表の単位はすべて人数

質問1:性別

男性 女性 その他 無回答
14

質問2:年齢

20代 30代 40代 50代 60代 70代〜

質問3:今回のイベントに参加していかがでしたか

大変満足 満足 ふつう 不満 大変不満
12

質問4:NHK経営委員会の仕事を知っていましたか

よく知っていた 知っていた 詳しくは知らない 知らなかった
13

質問5:今回のイベントに参加して、NHK経営委員会の活動について理解が深まりましたか

深まった 特に変わらない わからない その他
17

 

 

<実施後のアンケートで寄せられたご意見>

 

経営、放送・サービス全般について

  • 「チコちゃんに叱られる!」という番組が大きくNHK視聴のきっかけになった。斬新で興味深い番組として、いつも楽しみに視聴している。これからも是非続けていただきたい。
  • NHKの特徴の一つとして、海外ドラマや番組があると思う。最近では「ソーイング・ビー」を楽しみにしている。
  • 地元の人々を巻き込むプログラミングは視聴のきっかけになると思う。さまざまな世代や業種の方々に参加いただければ、視聴者の幅も増えるのではないか。
  • 松岡アナが入られてから番組がより明るくなったと思う。ファンの一人だ。
  • 受信料はもっと安くしてほしい。出来れば半額程度!
  • 年間約3万円の受信料は安いと思う。問題は払わない世帯があること。また、NHKの18時台や21時台のニュースなどは、民放から比べれば、公平、公正に報道されている。
  • できれば18時台の「かがのとイブニング」などで、石川の伝統や文化などにスポットをあて、視聴者からの情報提供により深掘りした番組を放送していただきたい。
  • 報道の公平性の議論があったが、誰にとっても公平というのはありえないと考えている。NHKの立場ということをはっきりさせた方が、いろいろな考えを知るうえでは分かりやすいように感じる。
  • 受信料については、スマホに課金するなどの議論もあるようだが、税金のように人に対して徴収するという形にした方が「自分は見ないから払わない」とか徴収漏れを無くす意味でも効率がよいと思う。ホテルなどは、これまで通り受信機の数で徴収することは適切かと思う。
  • 公平で公正さを保った番組づくりは難しいだろうが、正解が一つではない時代において大変重要なことと思うので、今後も議論を深めていただけるとうれしい。国営放送ではなく公共放送という立場を大切に、本物の放送をこれからも期待する。
  • 経営委員会や受信料の使い道について、大変分かりやすく知ることができた。NHKがこれからどのような番組制作を行い、視聴者の皆さまに寄り添っていくのか深く考えることができたとてもよい機会になった。開催に感謝する。
  • 現在、本宅、郷里の実家、そして単身赴任先の3か所で受信料を支払っているが、協会の皆さまの日々の努力にいつも感謝している。質の高い番組を提供、また私たちが日々向き合うべき課題を、報道ニュースのみならず、ドラマや大型企画番組などにも投影していると感じ、そのたびに学びを深めたり、勇気をもらったりしている。
  • 公共メディアとしての在り方を模索し続ける日々かと思う。同様の悩みをNHK放送技術研究所のオンライン「技研公開2021」で基調講演をされているJudy Parnall氏の言葉からも感じる。どうかNHKらしい公共メディアの在り方を世界に示してほしい。
  • NHKはニュース報道、防災情報の提供が命綱。ここが存在意義として、しっかりとお願いしたい。
  • NHKの受信料や報道の姿勢について、いろいろな方がそれぞれ意見を持っており、その意見をできる限り反映しようとNHKが尽力しているということが分かった。
  • NHKプラスは、見逃し番組の再生もでき、使える。BSでも再生できるようにしてほしい。
  • 地域ニュースについては、対象地域を選んで再生できる機能があればなおよい。単身赴任や旅先でも気になるニュースを知りたい。
  • 放送と通信の違いで難しいかもしれないが、ネットにより垣根がなくなる中、都道府県で分断された放送局は、時代遅れにならないように改革してほしい。
  • 受信料の回収比率を高める策を講じてほしい。災害時、海外を含む政局のニュースへの信頼度はNHKが高いので視聴したい。メジャーリーグ中継も継続してほしい。
  • 聞きたかったことは、R3.6.16付けの北陸中日新聞の社説「NHK経営委 議事録公開に応じよ」の真相。こういった記事が出ると、われわれ視聴者も不安になる。この見解を聞きたかった。
  • 軍艦島(端島)のドキュメンタリー番組について、ある月刊誌から、正しくない表現があったとの報道があった。簡単に説明があったが、やや不十分な思いがした。さらに櫻井よしこ氏の著書「赤い日本」にはNHK批判の記事があり、これにも不安を感じている。上記のような批判を受けないためにも、従来以上に番組の制作、配信に公正、公平さを期待している。
  • 信じたくないが、NHKの職員の「反日」の勢力が番組制作、ニュースの配信に影響力を発揮しているとの情報がある(インターネット情報や一部の書籍に載っている)。また、ドラマ作成にも特定のプロダクションからの俳優が多く登用されているとの情報もある。こういった情報に対してもきぜんとした対応ができるように、全職員、関連会社へも公明正大、公平、公正の精神を徹底してほしい。
  • 「かがのとイブニング」を楽しんでいる。気象予報士の池津さんのファンで、気象関連の知識も増えたが、是非一冊の本にしてほしい。出版を期待している。また、池津さんの「朝ドラに出演」も期待している。
  • 特定の政党、政治家や勢力に屈しない公平、公正で正しい情報配信をお願いする。海外ニュース、BSドキュメント、BS大リーグ、Eテレの教育的番組など、NHK番組視聴が中心の生活で、信頼している。
  • 江戸を訪れた異国人は、庶民の識字、清潔、道徳レベルの高さに驚いた。日本の歴史の中で、受け継がれてきた寺小屋の主旨は「いつでもどこでも誰にでも…」の放送法そのものである。視聴率至上主義の民放とは別格の「令和の寺小屋」を目指してほしい。
  • 受信料(700億円)の削減に断固反対→700億円は日本の放送事業の(3Dテレビ、スタジオ技術、伝送技術等)の技術革新に使う。削減が受信者の増大、徴収率アップに直結するか。徴収率アップ対策。受信料徴収は、公共放送税が正解。車に乗る人は、等しく地方道路税を払う。車所有者が、道路を走ったことがないと言って、払わなくてよいか。電力会社の電力料金と合同で徴収する。
  • 番組検索データベースの構築。入力:いつ、こんなもの番組見たい。出力:番組候補いくつもAIで検索。事例:新聞やネットのテレビ番組表から見たいもの探すのは、大変な労力で疲れる。例えば、入力:北極の温暖化出力:国際報道「北極圏の米ロの覇権争い」、NHKスペシャル「北極大変動」など関連番組が同時に出力すれば便利。見落としなく、探す労力も軽減。
  • ナショナルジオグラフィックやBBCワールドなどの世界の優良番組を視聴者に転載提供。番組構成のイメージ:第1 生活・娯楽、第2 教養・スポーツ、第3 音楽・芸術・絵画・古典芸能
  • 報道番組の強み…民放はスタジオでコメンテーターのトークが中心で個人の主観が入る。NHKは現地の局が実際に現場で取材撮影、そしてポイントの解説が入る。「金沢すいか」の話題があったが同感。現地現場の映像はまさに「百聞は一見に如かず」。若者への番組…ある学説では、アリの集団には1:8:1の原則がある。エリートの1、普通の8、落ちこぼれの1。そこでエリートだけ集めたら集団は衰退滅亡したという。人間社会も同じ。おのおの存在の意味を見つけて元気がでる。「ドラゴン桜」だけではない。そうした若者を元気づける番組を制作してほしい。

 

オンライン開催、運営について

  • 参幅広い年代の方の意見を聞くことができ、普段のオンライン授業とは異なる場が新鮮だった。
  • 不慣れで、音声がミュートになったままで、ご迷惑をおかけした。皆さんのご意見もいろんな受け止め方があることで、認識も新たになった。
  • 鹿島アナには「花嫁のれん」にも目をとめていただきうれしかった。今後ともNHKの充実した放送番組を楽しみにしている。
  • オンラインといっても多人数の場合はチャットのほうが参加しやすい。ビデオ会議もよいが大勢ではやりにくい。
  • 参加された方の年齢層が、比較的高かった様子なので、挙手ボタンやチャット機能に慣れているとは限らない。随時、大きめに表示するとか、チャット機能の説明だけでなく、実際簡単なコメントを事前に打ってもらう練習をしていた方が良かったかと思う。全体の印象として、あまりチャット機能が使い切れなかったように見受けられた。
  • オンライン開催は従来型の講演会より参加しやすい部分もあると思う。
  • 事前にテーマを知らせて、全員に意見を前もって考えてもらって発言させた方が、スムーズな運営ができるのではないか。
  • 今回は、経営委員会の皆さんや、着任早々の小原新局長さんも加わり、限られた時間だが大変有意義な会議だった。
  • やはり対面の方がよい。募集の時点で年齢層をばらけさせておくと、いろいろな年代の意見が出て良かったと思う。
  • オンライン開催については、大きなトラブルもなくおおむね良かったと思う。
  • 久しぶりに鹿島さんのお顔を見られてうれしかった。金沢放送局に在籍なさっている期間、局内の楽しげな雰囲気がTVのこちらまで伝わっていた。NHKにおいて大変貴重な人材で、引く手あまたかとは思うが、機会があれば、またぜひ金沢にいらしてほしい。
  • 丁寧な準備と和やかな時をくださり、感謝している。
  • 会場に足を運ぶのが、難しい時期なので、オンライン開催はよかった。最近マスク無しで人と話すことが家族以外なかったので、新鮮に感じた。
  • 次の開催も参加する。鹿島アナ、お疲れ様。
  • 二人で参加していても代表者以外では、どうやって発言していのかよく分からなかった。
  • こういう状況下では、ベストな開催方法だったと思う。視聴者側でなく、NHK側が語っている時に音声が途切れるのは、非常に残念。放送メディアとして、しっかりと準備してほしい。全体として、貴重なご意見を拝聴させていただき、有意義な時間だった。
  • 水高プロデューサーの講演も、私は質問までできたので、大変興味深かった。貴重な時間に感謝している。
  • 直に意見を伝えることができてよかった。また、他の方々のお考えも知ることができて、たいへんよかったと思う。
  • 自分の思ったこと、言いたかったことは言えなかったが、参加できたことを感謝している。進行役の女性アナウンサーへ感謝申し上げる。(時間や雰囲気を考慮して)